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介護付き有料老人ホームとは|費用やサービス、他施設との比較など徹底解説

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介護付き有料老人ホームってどんな施設??

介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いがわからない。。。

自立状態でも入居できるか知りたい!

このような疑問や悩みを抱えていませんか?

介護付き有料老人ホームとは、行政から「特定施設入居者生活介護」として認可を受けた施設のことです。

有料老人ホームの約6割を介護付き有料老人ホームが占めているため、介護付き有料老人ホームを知らずに老人ホームの入居を考えることは難しいです。

今回は、気になる費用や他施設との比較、入居の手順などを解説しています。

ぜひご覧ください。

1.介護付き有料老人ホームとは

介護付き有料老人ホームとは、行政から「特定施設入居者生活介護」として認可を受けた施設です。

24時間介護スタッフが常駐し、掃除や洗濯など身の回りの世話や、食事や入浴などの介助サービスが受けられ、リハビリやレクリエーションが充実しているのが特徴です。

可能な限り自立して、自分らしい生活を目指す高齢者には人気となっています。

1-1.介護付き有料老人ホームの種類

介護付き有料老人ホームには2つの種類があります。

〇介護専用型

介護専用型は、要支援または要介護認定を受けた方が入居できます。

重度の介護状態になっている方でも過ごしやすい施設の造りになっており、緊急時の対応も可能です。

〇混合型

混合型は、要介護認定されていない⽅でも⼊居可能です。

自立している状態で入居した後、要介護状態になったとしても入居し続けることができます。

2つの選び方の具体例

夫は介護が必要で、妻が自立している夫婦の場合、介護専用型では一緒に入居できませんが、混合型では一緒に入居可能です。

1-2.入居基準

入居基準は65歳以上の方が対象となり、老人ホームの種類によって条件が追加されます。

介護専用型 混合型
自立
要支援
要介護

1-3.提供しているサービス

提供しているサービスは、介護や生活支援、レクリエーションなど多岐にわたり、施設によって異なります。

ここでは一般的に受けられるサービスを紹介します。

〇介護サービス

要介護度によって異なりますが、食事や入浴などの介助や機能訓練を行い、自立支援に向けた介護が提供されます。

また、看取り対応が可能な施設も多く、人生の最期を過ごすことの可能です。

〇生活支援

食事の提供や清掃、洗濯など基本的な生活支援のほか、買い物や行政との手続きなど代行サービスも行います。

〇レクリエーション・イベント

ゲームや運動、カラオケ、手芸などのレクリエーションのほか、講師を招いた本格的な教室が開催されたり施設での生活を楽しめるよう様々なものが用意されています。

また、お花見や夏祭りなど季節ごとのイベントや小旅行が開催される施設もあります。

〇医療サービス

介護付き有料老人ホームでは、決まりとして看護職員が常駐しており、検温や血圧、服薬管理などの健康管理が行われます。

また、医療機関と提携している場合がほとんどで、定期的な健康診断や訪問診療も受けることができます。

経口摂取や夜間の痰の吸引、食事前のインスリン注射が必要な場合は、施設によって受け入れの可否があります。

緊急時は、夜間であっても医療機関への搬送など対応可能です。

〇リハビリテーション

理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門家により、身体機能や認知機能の低下を遅らせ日常生活における自立を促します。

認知機能の低下を防ぐトレーニングは、レクリエーションの中に組み込まれることもあります。

2.入居費用・料金

費用

介護付き有料老人ホームでかかる費用は大きく入居一時金と月額利用料の2つに分かれます。

一つ目は、入居の際に必要となる入居一時金です。

入居一時金は、施設の設備や立地によって大きく異なります。

月額利用料を割高にする代わりに入居一時金を0円にしている施設や入居一時金が1億円以上かかる場合もあります。

二つ目の月額利用料は、家賃や管理費、介護サービスの自己負担額など生活にかかるが含まれます。

月額利用料は、10~35万円が目安となります。

3.3つの老人ホーム比較

選択肢

3-1.介護付き老人ホーム

<特徴>

・施設職員が介護サービスを提供する。

・介護保険上の「特定施設入居者生活介護」という介護サービスを提供するため、介護費用が別途かかることはない。

・職員は24時間常駐している。

・サービスは食事サービス、清掃・洗濯などの生活支援サービス、入浴・排泄介助などの介護サービス、リハビリ・機能訓練、レクリエーションなどが入居者ごとの状態ごとに提供される。

・サービス内容、施設によって費用の幅が広い。

<対象者>

・要支援1以上と認定された方(自立の方も入所できる混合型もあります)

<費用>

初期費用(入居一時金や敷金):0~数億円

月額利用料:10~35万円

3-2.住宅型有料老人ホーム

<特徴>

・食事のサービスや家事支援、レクリエーションなどのサービスが受けられるところが多い。

・介護サービスが必要な場合は別途外部の訪問介護、通所介護などの介護事業者契約をする必要がある。

・月々の入所に関する費用に介護保険を利用できない。(外部の事業者と介護サービスを契約する場合はその分について、介護保険を利用できる)

<対象者>

・特に規定はなし、基本的には60歳以上で、介護レベルは自立~要介護軽度

<費用>

初期費用(入居一時金や敷金):0~数千万円

月額利用料:10~30万円(介護サービスを利用する場合は介護サービス費用もプラス)

3-3..サービス付き高齢者住宅

<特徴>

・施設職員が安否確認や生活相談サービスを提供する。

・介護付き老人ホームよりも料金がやや安いところもある。

・介護保険上の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているところでは介護サービスを受けられる。(基本的な対象者は介護度が軽度の高齢者)

・「安否確認サービス」「生活相談サービス」は必ずどの施設にもついている。

・要介護度が重くなったらどのような暮らし方ができるのか、どんな対応をしなくてはいけないのか事前に確認しておくことが大事。

<対象者>

・60歳以上の方

・特定施設入居者生活介護のサービスを受ける場合は、要支援、要介護の認定が必要

<費用>

初期費用(入居一時金や敷金):0~100万円

月額利用料:10~30万円

その他老人ホームの種類はこちら

https://carers-navi.com/home-type%e3%80%80#3-2

4.介護付き老人ホームのメリット・デメリット

4-1.メリット

〇身体の状態や価値観に合わせてホームを選べる

介護付き老人ホームは、民間企業が中心となって運営していることもあり、入居者を集めるために様々な工夫を行っています。

設備やレクリエーションに特化していたり、食事に力を入れている施設もあります。

入居者の身体の状況や好みを尊重して施設を選ぶことが可能です。

〇介護職員・看護職員が常駐

介護職員と看護職員の常駐は決まりとなっており安心して生活が送れるでしょう。

自立した状態で入居した後に要介護状態になったとしても、引っ越しをしなくてよい点もメリットです。

また、最近では看取りにも対応している施設が増えています。

https://carers-navi.com/end-of-lifecare-knowledge

4-2.デメリット

〇入居一時金、月額費用が割高

介護付き老人ホームでは、他の施設と比べて入居一時金、月額費用共に割高です。

一生住み続けられるため、入居一時金が特に高くなってしまいます。

しかし、最近では入居一時金が0円など低価格な施設も増えてきており、予算に合わせて施設選びをすることが可能です。

〇選択肢が多いことがデメリットにも

選択肢が多いことがデメリットなってしまう場合もあります。

一番は、施設が多いため施設選びに時間がかかる点です。

施設を探す前に入居の目的を明確にして、必要な条件を書き出しておくことで時間の短縮ができます。

5.介護付き有料老人ホームの医療控除

介護付き有料老人ホームに入居した場合、医療控除が対象となる場合があります。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設での介護費や食費などは医療費控除の対象となりますが、有料老人ホームではそれらは、医療費控除の対象となりません。

ただし、おむつ代や、訪問診療の費用などは、有料老人ホームにおいても医療費控除の対象となります。

6.申請から入居までの手順

①入居の目的を明確にする

介護を求めているのか、住居を求めているのかなど入居の目的は人によって様々です。

基本的なところですが、情報収集に追われて目的がおろそかになってしまう事がとても多いです。

目的によって選ぶ老人ホームが変わってくるので、老人ホームに入る目的をもう一度明確にしましょう。

②条件の優先順位を決める

入居の際に一番大切にしたいことは何でしょうか。

費用の安さ、サポートの手厚さ、個室/相部屋、立地など、考える側面はたくさんあります。

入居者本人と家族ですり合わせをして優先順位を決めると、のちに候補を絞る時に考えやすくなります。

③予算の目安を立てる

現在の貯蓄とこれからの収入を考えて、いくらまで出せるのかを把握しておきましょう。

これも候補を絞る時に必要になります。

④情報収集をする

ネットで調べたり、パンフレットを取り寄せたりして、情報収集をします。

知り合いで入居している家族がいる方がいれば、話を聞いてみるのも良いでしょう。

⑤候補の施設を絞り込む

優先順位や予算の目安を考慮しながら、候補の施設を絞りましょう。

⑥実際に見学に行く

絞った候補を見学しに行きましょう。そこで感じる雰囲気などからさらに絞り込みができます。

⑦申し込む

どの施設にも、入居申込書が用意されています。

必要な情報を記入して提出しましょう。

⑧職員の訪問

施設によって様々ですが、状況把握のため施設の職員が訪問してヒアリングを行います。

この時は家族も付き添い、共に情報共有を行いましょう。特に医療的な情報は入居審査において重要となりますので、職員の方にしっかりと伝えることが出来るように、事前に確認しておきましょう。

⑨審査

ヒアリング内容をもとに施設が入居審査を行います。

この際、入居者側は連絡を待ちます。

⑩契約を結ぶ

面談をして入居先を決定したら、契約内容をきちんと把握した上で契約をしましょう。

⑪入居する

新たな住居で居心地良く過ごせるように準備をして入居しましょう。

7.まとめ

いかがでしたでしょうか?

介護付き老人ホームは、入居者の好みに合わせて多様な選択肢から選べる分、費用が割高になってしまいます。

予算を事前に見積もったうえで施設選びをしましょう。

今回紹介できなかった介護施設の中には、介護付き老人ホームよりも低予算で入居できる施設もたくさんあります。

気になる方はこちらをご覧ください。

https://carers-navi.com/home-type%e3%80%80

 

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