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サ高住と有料老人ホームの違いを徹底解説

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「有料老人ホームの種類ってどんなのがあるの?」
「どこに入居したらいいんだろう・・・」

こんな悩みを抱えていませんか?

老人ホームの種類がわからないと、どこがいいのか見当がつきませんよね。

サービス付き高齢者向け住宅はバリアフリー対応の住宅で、有料老人ホームは介護サービスに特化した施設です。

この記事では、サ高住と有料老人ホームの違いを丁寧に説明します。

記事を最後まで読んでいただくことで、それぞれの違いや選び方がわかります。

それでは、説明していきます。

1. サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)とは、バリアフリー対応の賃貸住宅です。

2011年、「高齢者住まい法」が制定されたことを受け、創設されました。

サ高住は医療や介護と連携しているため、高齢者単身または夫婦が安心して暮らせます。

1-1. サ高住には一般型と介護型の2種類ある

サ高住は、一般型と介護型があります。

・一般型:自立している方から要介護度が軽い方に適したものです。介護が必要な場合、外部の在宅介護サービスを利用します。

・介護型:自立している方から要介護度が進んでいる方、認知症の方も入居できます。建物内に専門スタッフが常駐しており、介護サービスや生活支援のサポートを受けられる施設です。

1-2. サービスは安否確認と生活相談

サ高住では、日中はケアの専門家が常駐しています。

基本的なサービスは、安否確認と居室内での困りごとや介護、生活全般の相談です。

生活支援や身体介護、リハビリテーションは、サ高住の種類によって利用方法が異なります。

・一般型:外部サービスを利用。個別に契約する。

・介護型:施設の職員が対応。レクリエーションも頻繁に行われる。

1-3. バリアフリーな設備

サ高住の居室面積は原則25㎡以上と定められている他、段差がなく、浴室やトイレには手すりが付いているなどバリアフリー仕様です。

また、見守りセンサーや緊急通報装置が設置されており、安心して暮らせます。

2. 有料老人ホームとは

有料老人ホームは、高齢者が安心して生活できるようにするために、食事、介護、家事、健康管理などのサービスを提供する施設です。

提供するサービスの内容は、施設の種類や個別の施設によって異なります。主に民間施設が運営しており、サービスや入居にかかる費用が有料の高齢者向け住宅です。

2-1. 有料老人ホームには「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類

有料老人ホームの種類は、「介護付き」「住宅型」「健康型」の3つです。

・介護付き有料老人ホーム:介護サービスの提供が義務付けられている。

介護スタッフの人数や、設備が介護保険法の基準をクリアし「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており24時間体制で必要な介護サービスを受けられる。

・住宅型有料老人ホーム:生活支援サービスを提供。

介護サービスが必要な場合、自身で訪問介護やデイサービス等の必要なサービスを外部事業所と契約をして利用しながら生活する。

サービスごとに料金を支払うため、要介護度が高くなるほど、費用が高額になる。

・健康型有料老人ホーム:生活支援サービスを提供。

自立して生活できる方が対象。

介護が必要になった場合、退去する必要がある。

2-2. サービスは介護と生活支援、介護予防

提供されるサービスは、大きく3つに分かれます。

・介護:機能訓練、食事、排せつ、入浴の介助

・生活支援:掃除や洗濯、買い物の代行

・介護予防:リハビリ専門職によるリハビリテーション、身体機能や認知機能の低下予防を目的としたレクリエーション

2-3. 個室と共有スペースが設備

有料老人ホームの設備は、個室と、食堂やリビングの共有スペースがあります。

さらに、健康管理室や洗濯室、厨房など生活を支えるための設備が整っています。

3. 3つの違いと選び方

サ高住と有料老人ホームの主な違いは、表の4つです。

それぞれについて紹介していきます。

サ高住 住宅型有料老人

ホーム

介護付き有料老人

ホーム

健康型有料老人

ホーム

契約形態 賃貸借型 利用権方式 利用権方式 利用権方式
入居条件 原則60歳以上

要介護:自立~軽度

要介護:自立~要介護5 原則65歳以上

要介護:自立~要介護5

自立している方
生活 自由な暮らしができる。 一日のスケジュールが比較的決まっている。 一日のスケジュールが比較的決まっている。 自由な暮らしができる
費用 月額:10~30万円 月額:15~30万円 月額:15~40万円 月額:15~30万円

3-1. 契約形態は賃貸借型か利用権方式

まず、サ高住と有料老人ホームでは、契約形態が異なります。

サ高住は、通常の賃貸物件と同様に「賃貸借型」です。

ただ、賃貸借契約のなかでも、「建物賃貸借方式」と「終身建物賃貸借方式」の2種類あります。

・建物賃貸借方式:もし入居者が亡くなっても、契約が遺族へ引き継がれる

・終身建物賃貸借方式:契約を結んだ本人が亡くなった場合、契約は終了する

有料老人ホームは、「利用権方式」で契約を結びます。

利用権方式は、入居一時金を支払うことで施設を利用する権利や、介護サービスを受ける権利が保障されるという契約です。

3-2. 自由度の高いサ高住

介護付き有料老人ホームの場合、一日のスケジュールが比較的決まっています

レクリエーションやリハビリなど、介護が必要な方に特化した施設のためです。

また、住宅型有料老人ホームの場合も、入浴や食事の時間が決まっています。

一方、サ高住は自立して生活できる方が多く、決まったスケジュールがない、外出に規制がないなど暮らしが自由です。

3-3. 有料老人ホームの方が一般的に高額な費用

健康型有料老人ホームは、アクティブな暮らしを望む方のニーズに合わせており、共有スペースがジムやシアタールームなどで充実しています。

サ高住はあくまでも住宅なため、こうした共有スペースはありません。

そのため、健康型有料老人ホームのほうが比較的高額です。

4.表で見る選び方ポイント

どの施設を選ぶ方は、用途やニーズによって異なります。

違いを理解し、どの施設が合っているか選びましょう。

・サ高住

サ高住は、自分で生活ができ、自由度が高い暮らしをしたい場合におすすめです。

サ高住
こんな方におすすめ 自由度の高い暮らしをしたい
概要 自立して生活ができ、生活のバリエーションを自由にしたい方におすすめです。

バリアフリーの設備ですが、一見通常のマンションと変わらず生活環境の変化をあまり感じません。

・健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、設備が充実しているため趣味を満喫したい、体を動かしたい方におすすめです。

健康型有料老人ホーム
こんな方におすすめ 設備を満喫したい
概要 充実した設備で過ごしたい方におすすめです。

スポーツジムやシアタールーム、カラオケなどの施設が併設されています。

・介護付き/住宅型有料老人ホーム

介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホームともに、介護サービスを受けるのに適した老人ホームであるため、介護サービスを利用したい人におすすめです。

介護付き有料老人ホーム

住宅型有料老人ホーム

こんな方におすすめ 介護サービスを利用したい
概要 介護サービスが必要な方におすすめです。

介護付き型は介護サービス提供が目的の施設、住宅型は外部の介護サービスを選択できます。

その他、老人ホームを選ぶポイントがわかる記事はこちら

>>[後悔しない!]老人ホームを選ぶ7つのポイントと入居までの10ステップ

5. 親の説得方法

親に安全な場所で暮らしてほしいと思っても、どう説得するか悩みますよね。

ここでは、親の説得方法について紹介していきます。

5-1. 入居を拒否する原因を確認

まず、サ高住や有料老人ホームへの入居を本人が拒んでいる場合、その理由を聞きましょう。

・入居する必要がないと思っている

・老人ホームのイメージが悪い

・生活環境が変わるのが嫌

このように、様々な理由があります。

これらの思いに対し、安易に拒否してはいけません。

5-2. 第三者から説明してもらう

家族だけで説得しようとすると、冷静なやりとりができなくなる場合があります。

そこで、ケアマネジャーや医師など第三者の協力を求めてみましょう。

専門家の話しで、老人ホームに入居する必要があると理解してもらうことが必要です。

5-3. 入居の負のイメージを取り除く

老人ホームに悪いイメージを持っている方には、そのイメージを取り除きましょう

サ高住や健康型有料老人ホームは、元気な方が入居していることが多く、料理や季節ごとのイベントなど、楽しく、そして安心して過ごせる環境が多いことを伝えます。

5-4. デイサービスで外出に慣れる

生活環境を変えることに不安を持っている場合、いきなり長期の入居ではなく、短時間での利用から外出に慣れましょう

デイサービスやショートステイなど、短期間で利用できるものがあります。

自宅以外にいる時間を増やすことで、外の世界に慣れていきます。

6.まとめ

いかがだったでしょうか。

サ高住は、バリアフリー対応の賃貸住宅です。
一方、有料老人ホームは、介護サービスを受けるのに適した施設でした。

さらに、サ高住や有料老人ホームに入居してほしい場合、以下の4つがポイントでした。

・嫌がる場合、拒否する理由を確認する
・第三者から入居する必要性を説明してもらう
・入居に対する負のイメージを取り除く
・外出になれる

サ高住と有料老人ホームの違いを理解し、適切な施設を選びましょう。
この記事が少しでも参考になると幸いです。

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