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日和見感染症とは?種類や高齢者がかかりやすい理由、予防法などを解説

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高齢者は日和見感染を起こしやすい?

高齢者がかかりやすい感染症は?

こんな疑問を抱えているのではないでしょうか?

日和見感染症とは、健康な人では感染症を起こさないような病原体で感染症を発症することです。

免疫力の低下した高齢者は、日和見感染症に感染しやすいと考えられています。

この記事では、日和見感染の種類や高齢者がかかりやすい理由、予防法などについて解説します。

1.日和見感染症とは

日和見感染症とは、健康な人では感染症を起こさないような病原体で感染症を発症することです。

HIV感染症や重症糖尿病、腎不全、肝不全、脳血管障害などの身体の抵抗力が低下する病気に感染した方やがんなどにより身体の衰弱した方、免疫力の低下している高齢者などが感染しやすいです。

日和見感染で問題になる病原体は、細菌、ウイルス、真菌など多岐に渡ります。

2.高齢者がかかりやすい日和見感染の主な病原体

2-1.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)

黄色ブドウ球菌は、ヒトや動物の皮膚、消化管内などの体表面に常在するグラム陽性球菌です。

通常は無害ですが、免疫力の弱まっている場合などには、感染してしまう場合があります。

特に、血液疾患やガンなどの悪性消耗性疾患を基礎疾患に持つ患者では、リスクが高くなると言われています。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/aids/392-encyclopedia/474-mrsa.html

2-2.緑膿菌

緑膿菌は、水回りに日ごろから多く存在している菌です。

健康な人に害はありませんが、免疫力が低下している場合は、日和見感染症の原因になります。

日和見感染症とは、健康な人では感染症を起こさないような病原体で感染症を発症することです。

症状としては、血管を詰まらせたり、呼吸器に障害を及ぼしたりします。

最悪の場合には多臓器不全を引き起こす場合もあります。

3.高齢者が感染症にかかりやすい理由

高齢者が感染症にかかりやすい理由は、免疫力の低下にあります。

高齢になると免疫力は低下し、60代の免疫力は20代の半分とも言われています。

そもそも免疫とは、細菌やウイルスから体を守る仕組みです。

つまり、免疫力が低下している状態は、感染症にかかりやすいのです。

そのため、健康な人では感染症を起こさないような病原体で感染症を発症する可能性があります。

また、冬場は、寒さによる免疫力の低下などにより、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が広まりやすいです。

高齢者は、インフルエンザやノロウイルスに感染すると重篤化しやすいので、一層注意しましょう。

4.高齢者がかかりやすいその他の感染症

4-1.インフルエンザ

インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型があり、ウイルスに感染することで発症します。

症状は、38℃以上の高熱や全身の倦怠感、関節痛などです。

高齢者では、肺炎を伴う場合があり、重症化することがあります。

インフルエンザの流行は例年12月頃から始まり、1~2月にピークを迎えます。

4-2.ノロウイルス感染症

ノロウイルス感染症は、感染性胃腸炎の1つです。

カキなどの二枚貝に含まれ、生で食べたり、手や食器にウイルスが付着したりして、ウイルスが体内に入ることで感染します。

症状としては、嘔吐や下痢、脱水がみられます。

ノロウイルスもインフルエンザ同様に冬季に流行します。

4-3.疥癬

疥癬とは、ヒゼンダニ(疥癬虫)というダニが人の皮膚に寄生して発症する感染症です。

免疫力の低下している高齢者に感染しやすいと言われており、介護施設や医療機関での集団感染も少なくありません。

また、年間を通して感染するリスクがあります。

疥癬は、人から人へ感染するため、早期発見・早期治療が大切です。

https://carers-navi.com/kaisen

5.感染症の予防方法

5-1.手洗いとうがいをする

手洗いうがいは必ずしましょう。

疥癬は、手に感染することも多いため、入念にすることが重要です。

また、手洗いは疥癬以外の感染症予防にも有効です。

5-2.バランスの良い食事

出来るだけバランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。

主食、主菜、副菜を揃えることがポイントです。

主食は、ご飯やパン、麺類などを指し、体のエネルギー源になるもののことです。

主菜は、肉や魚、卵などの動物性タンパクや、大豆製品などの植物性タンパクを指し、筋肉や血液の材料になります。

副菜は、野菜や海藻、きのこ類など、ビタミンやミネラル、食物繊維が含まれるもののことです。胃や腸の調子を整えてくれるなど様々な効果があります。

5-3.適度な運動

適度な運動を心がけましょう。

運動をすることで、血流が促進し、免疫力を高められます。

また、運動は認知機能の向上や生活習慣病の予防につながるため、介護予防にうってつけです。

可能な範囲で運動を行いましょう。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?

日和見感染症とは、健康な人では感染症を起こさないような病原体で感染症を発症することです。

高齢になると免疫力は低下し、60代の免疫力は20代の半分とも言われています。

そのため、日和見感染症にも注意が必要です。

日々の手洗いうがいやバランスの良い食事を意識して、しっかりと予防をしましょう。

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