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介護過程とは?ケアプランとの違いや4つのプロセスについて解説

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介護過程についてこのような悩みはありませんか?

「そもそも介護過程とは?」

「ケアプランとの違いは?」

「プロセスとは?」

介護過程は、介護福祉士実務者研修や介護教員講習会などでも取り扱われる介護においての基本的な考え方であり、重要なプロセスとなります。

そのため、介護に関係する仕事をするため、もしくは資格を取得するためには欠かせない知識となるのです。

本記事では、介護過程の概要やケアプランとの違い、4つのプロセスについて詳しく解説します。

介護過程とは?

介護過程はアセスメント→計画立案→実施→評価の4つのプロセスによって構成される実践的なプロセスです。

このプロセスは介護者やその家族にとって最適な介護ケアを行うために必要不可欠なものとなります。

介護過程について、厚生労働省は以下のように定義づけています。

  1. 利用者が望む生活を実現するために取り組む、科学的思考と実践のプロセス
  2. 介護過程は、介護実践の根拠(エビデンス)となるものであり、利用者の生活支援において、個別ケアの方向性や具体的な介護方法を示すものである。
  3. 対象者が一人の人間として、自分らしく日常生活を営むための支援方法を探求する過程であることを意味している。

(出典:厚生労働省「科目 7.介護過程の展開方法A」

具体的には、介護者が人として当たり前の生活を送るなかで、生活上の困難や支障、本人が望むことが実現できないなどの「生活課題」を解決することを指し、介護福祉職が作成する「介護計画(個別介護計画)」をもとにして具体的な方針や内容が決められます。

介護計画とケアプランの違い

介護計画とケアプランはどちらも介護者の支援プロセスを定めるものですが、この2つは異なるものです。

そもそもケアプランとは、ケアマネージャーによって作成される介護サービス計画を指し、介護サービスの種類や内容、頻度など、介護の方向性について総合的に定めるものとなります。

一方で、介護過程で作成される介護計画(個別介護計画)は、ケアプランをもとにして介護福祉職が実際に行う介護サービスなどについて具体的な内容を作成する計画となります。

つまり、介護計画(個別介護計画)は、ケアプランの方向性をもとにして具体的な介護サービスなどを一人ひとりに合わせて定める計画となるため、内容が異なるのです。

介護過程の4つのプロセス

介護過程の4つのプロセスは以下の通りです。

  • アセスメント
  • 計画立案
  • 実施
  • 評価

それぞれのプロセスについて、以下で詳しく解説します。

①:アセスメント

アセスメントは、利用者やその家族が抱える問題や課題、悩みなどの情報を収集するプロセスです。

利用者が快適かつ望ましい生活を送るため、必要な情報をさまざまな視点から収集し、介護において取り組むべき目標や課題を明確化します。

アセスメントにおいては情報収集だけではなく、情報の分析をしっかりと行い、どのような介護ケアを行うことで課題を解決できるかなども明確にすることが大切です。

②:計画立案

計画立案は、利用者一人ひとりに合わせた介護計画(個別介護計画)を作成するプロセスです。

アセスメントにて明確になった利用者と家族の課題や悩みを解決するための目標に対して、どのように解決するのかを立案します。

介護計画(個別介護計画)には雛形は特に決まっていないため、利用者や家族と話し合って具体的な内容を施設ごとに決めていきます。

また、介護計画(個別介護計画)はチーム全体に共有する必要があるため、言葉で伝えられるよう分かりやすく作成することが大切です。

③:実施

実施は、介護計画(個別介護計画)にもとづいてケアを実施するプロセスです。

介護計画(個別介護計画)の内容について「どうして行うのか」「行う理由は何か」など、目的を明確にして行うことが大切となります。

また、日々改善できるように実施した内容を記録したり、気づいたことをメモしておくなど、チーム全体で改善できる環境づくりも欠かせません。

④:評価

評価は、ここまでに実施した内容を振り返るプロセスです。

実際に行った介護ケアの振り返りを行うことで、客観的に効果を測定できるほか、目標の達成度や改善点などを総合的にチェックできます。

目標が達成できなかったり、改善点が見られる場合は、どの部分を改善するべきか利用者や家族と相談し、具体的な解決策を組み込んだ介護計画(個別介護計画)を再度作成します。

まとめ

本記事では、介護過程の概要やケアプランとの違い、4つのプロセスについて詳しく解説しました。

介護過程は利用者や家族が安心して介護サービスを受けるために必要となるプロセスとなっているため、しっかりと内容を理解して各プロセスを遂行する必要があります。

なかでも「評価」のプロセスは、介護計画(個別介護計画)をより良いものにするためには欠かせないプロセスです。

利用者と家族、さらにはチームメンバーがしっかりと介護ケアについて評価することを大切にしましょう。

ぜひ、本記事を参考にして介護過程について理解してみてください。

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