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【車椅子選びの3つのポイント】介護で必要になった時に考えるべきこと

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「介護をしている父の足腰が悪く車椅子を使いたいがどれを選んだらいいかわからない…」

あなたは今こんな悩みを抱えてはいませんか?

 

在宅介護をしている方で、要介護者の足腰が悪い場合車椅子の利用を考えなければいけないと思います。

 

しかし車椅子を選ぶための知識がないまま車椅子を選んでも、要介護者にあった車椅子が選べるかはわからないのがホンネだと思います。

 

その人にあった、車椅子を知ることが出来たら理想的ですよね。

そこでこの記事では、まず、5つの車椅子の種類と車椅子を選ぶときの3つのポイントを解説しました。

 

前半を読むだけでどんな車椅子がおすすめなのかを知ることができます。

 

また後半では、おすすめの車椅子をタイプ別に紹介しました。

ぜひ最後までご覧になってください。

 

この記事を読むことで、要介護者その人にあった車椅子を知ることが出来ます。

少しでも参考になれば幸いです。

 

では解説していきます。

 

1.車椅子には5つのタイプがあります

まずは車椅子にはどんなものがあるのかを紹介していきます。

 

1−1.[自走用・介助用]

車椅子のタイプを紹介する前に、車椅子には要介護者が自分で操作する自走用のものと、誰かに押してもらうことを前提とした介助用のものがあります。または2つの役割を兼用できるものも存在します。

この3つの役割の車椅子の中でも、「自走用」と「介助用」のものが使用されるメインのものになるので、この2つについて解説していきます。

 

自走用の車椅子は、自分で操作するものです。

自走用は、要介護者が自分でこぐことを前提として作られたものです。車椅子の後輪が比較的大きいものは自走用の車椅子であることが多いです。後輪が大きいことで力が弱くても、動きやすくなっています。介助用と比べると少し大きく、折りたたむことができないのが一般的です。しかし安定感は介助用のものより高くつくられています。

 

介助用の車椅子は誰かに押してもらうことで使用できる車椅子です。

介助用の車椅子は、自走用の車椅子と違い車輪が小さく、ブレーキの位置も自走用とは違うところにあります。誰かに車椅子を押してもらう、動かしてもらうことを前提としているので、要介護者の方は基本的に操作をすることができません。足腰だけでなく、上半身も力が入らないという方は介助用のものを選ぶのが基本です。車輪が小さいこともあり、小型でコンパクト、おりたたみ式のものが多い反面、安定性にかける面があるので、介助する人には注意して介助することが求められます。

 

1−2.[車椅子の5つのタイプ]を解説

・スタンダードタイプ

病院や一般的にご自宅で多く使われているタイプの車椅子です。安定した車椅子として必要な備品である、座面や背もたれ、車輪がしっかりついています。そのため車椅子を利用し始める方の多くは、スタンダードタイプのものを選ぶ場合が多いです。

(出典:http://www.matsunaga-w.co.jp/support/type.html )

 

・細かい調整が可能なモジュールタイプ

車椅子は、多くの部品で作られています。この部品の角度や位置を調節しやすく作られているのがモジュールタイプの車椅子です。モジュールタイプは、スタンダードタイプに比べて要介護者の体の状態や調子に合わせて、部品を調整できるのが大きなメリットになります。体の調子がその日によって変わる方におすすめです。

(出典:http://www.matsunaga-w.co.jp/support/type.html )

 

・姿勢保持ができるティルト・リクライニングタイプ

要介護者の身体の状態によっては、座った姿勢を維持することや、自力で座れないという方もいるかと思います。こういった方のために、座面と背もたれが一緒に動いて倒れる機能「ティルト」と、背もたれを自動で倒したりおこしたりできる「リクライニング」の機能が搭載されたタイプの車椅子になります。姿勢維持が難しい方や、自分で座ることが難しい方におすすめの車椅子になります。

(出典:http://www.matsunaga-w.co.jp/support/type.html )

 

・安定感が増す6輪タイプ

車椅子ときくと、4輪のものを思い浮かべる方も多いと思います。しかし、6輪タイプのものが存在します。6輪になることで、小回りがききやすく操作がしやすいという特徴があります。そのため安定感が増し、より安心して車椅子を利用することができます。お家の中で使用する方や、お店や商業施設によく出かける方におすすすめです。

(出典:https://store.shopping.yahoo.co.jp/therapy-shop/kak16-40sb.html

 

・電動式タイプ

バッテリーとモーターが搭載された車椅子です。基本的に片手を使ってコントローラーを動かして、車椅子を操作することができます。両腕や腕全体を動かす必要がなくなるので、少しの力で移動をすることができます。しかし、ある程度の練習をしないと操作ミスの事故などで怪我をしてしまったり、車椅子を壊してしまう可能性もあるので注意が必要です。

(出典:http://www.matsunaga-w.co.jp/support/type.html)

 

以上が車椅子のタイプ紹介になります。それではタイプを知っていただいた上で次の章では、実際に車椅子を選ぶときに後悔しないためのポイントを紹介していきます。

2.後悔しない車椅子の選び方

 

2-1.利用する方の状態を確認しましょう

1番重視すべきポイントは、「要介護者の体型にあっているか」です。サイズが合わない車椅子を使用することは、非常に精神的疲れやストレスとなってしまいます。例えば体格が小柄な高齢者の場合、一般的な車椅子が大きく合わないことがあります。座幅や奥行きが合わないだけでも、姿勢が崩れてしまうことに繋がります。そのため、要介護者の体格や状態を考えて選ぶことを心がけましょう。

 

2-2.一番利用する環境はどこか

一番利用する環境はどこかを考えることも選ぶポイントの1つです。環境にあったものを選ばないと、事故や怪我、車椅子の故障につながる可能性があるからです。例えば屋外をメインで利用するなら、屋外の道の状態を考え安定性を重視するのか、それとも小回りを重視するのかという考え方が重要です。また屋内で利用するなら、廊下の曲がり角を曲がりやすいよう小回りがきく、またはコンパクトなものにするといった考え方をしましょう。利用する環境にあっていないと、うまく操作ができないことで事故がおきてしまったり、車椅子を買い換えるまたはレンタルを違うものに変更しなければいけません。

 

こういった無駄な出費や二度手間を避けるためにも環境にあった車椅子を選びましょう。

 

2-3.要介護者のできることに合わせる

車椅子は、要介護者の負担を減らすことを考えて設計されています。そのため生活する中で頼り切ってしまえば、多くの負担をなくすことができます。しかしここで大切なのは、全てを車椅子に頼りきるのではなく、要介護者のできることはやってもらうのが大切です。自力でできることをやっていただくと、身体の強さや機能を保つことにつながります。逆に自力でできることをやらなくなると、身体の強さや機能はすぐに弱くなっていってしまいます。例えばですが、下半身の力が弱くても上半身の力は強い場合、自走用の車椅子を選ぶのがベストです。なぜなら上半身をつかって車椅子を利用することで、上半身の力を維持することができるからです。このように「できること」に合わせて車椅子を選ぶことも心がけてください。

 

以上が車椅子を選ぶポイントになります。それでは次に「レンタル車椅子」についてお話します。

 

3.レンタル車椅子について

車椅子はレンタルをすることも可能です。要介護2以上の方は負担額1割(所得によっては2割〜3割)でレンタルすることが可能です。どれくらいの負担でレンタルできるかですが、タイプによって変わってきます。目安として月額400円〜3000円ほどになります。電動式タイプ以外は、月額1000円以下で借りられるものが殆どです。一方で、要支援および要介護1の場合には、原則として車いすのレンタルは介護保険の適用からはずれています。ただし下記の3つの状況であることを医師、市区町村が認めた場合には介護保険の適用となり1割から3割の負担でレンタルをすることができますので、まずはケアマネジャーに相談をしてみましょう。

①疾病などにより状態が変動しやすく、日または時間帯によって頻繁にその福祉用具が必要となる場合

②がんの末期などの疾病などにより状態が急速に悪化し、短期間のうちに確実にその福祉用具を必要となることが見込まれる場合

③疾病などにより身体への重大な危険性または症状の重篤化の回避など、医学的判断からその福祉用具が必要と認められる場合

 

また上記の条件が認められず、介護保険の適用とならない場合にも、要支援者や要介護1の方に安価に車いすをレンタルをしてくれる事業者もありますので、そういったサービスを探して利用することをお勧めします。

 

4. 状況別おすすめの車椅子をご紹介

それでは最後に、要介護者の方の状況を想定したおすすめの車椅子をご紹介します。

 

4−1.上半身の力が強い人には自走用車椅子がおすすめです

2章の「できること」から車椅子を選ぶことがポイントと解説しました。そのため「できること」として、上半身の力が強く自分で車輪を動かせる方には、自走用の車椅子をおすすめします。自走用の車椅子にもタイプがありますが、後々になって微調整がききやすいモジュールタイプがおすすめです。

 

4−2.下半身だけでなく上半身の状態もよくない、また家の中での利用がメインの場合

下半身、上半身の状態がよくなく、また家の中での利用がメインの場合は、「介助用」で小回りがききやすい「6輪タイプ」のものがおすすめです。自分で車椅子を操作できないという状態、利用する環境が小回りがきいたほうがいい室内、自力で動かすことが難しい、こういった条件が「介助用」「6輪タイプ」を選んだ理由になります。2章でお話した選ぶポイントから考えた結果このような選び方になりますので、要介護者の方に合わせた選び方をしていきましょう。

 

4−3.下半身だけでなく上半身の状態もよくなく、また外での利用がメインの場合

下半身、上半身の状態がよくなく、また外でも利用が多い場合は「電動式」がおすすめです。理由として、両腕や腕全体を動かす必要がないため、上半身の力を使わずとも移動が可能なためです。また、長距離の移動でも負担なく行うことができます。

 

5.まとめ

いかがだったでしょうか?現在ある車椅子のタイプから、車椅子を選ぶ上でのポイントやその例を解説しました。一番大切なことは、要介護者に合わせた車椅子選びをすることです。是非この記事を参考に、要介護者にあった車椅子を選んで介護の質を高めてください。

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