機械浴について知りたい!
機械浴のメリットとデメリットが気になる
このような疑問を抱えているのではないでしょうか?
機械浴とは、要介護度の高い方や寝たきりの方などが使用するもので、寝たまま浴槽に入れる浴槽です。
この記事では、機械浴の種類やメリット・デメリット、自宅で入浴介助するポイントなどを解説します。
目次
1.機械浴とは
機械浴とは、要介護度の高い方や寝たきりの方などが使用するもので、寝たまま浴槽に入れる浴槽です。
介護付き老人ホームをはじめとして、多くの介護施設に設置されています。
2.機械浴の種類
2-1.ストレッチャー浴
ストレッチャー浴とは、ストレッチャーに寝たままの状態で入浴できるものです。
実際にお湯につかれるタイプとシャワーのみのタイプがあります。
ストレッチャー浴では、寝たきりの方や座位を保持することが難しい方が対象です。
2-2.チェアー浴
チェアー浴とは、キャスターのついた椅子に座ったまま入浴する方法です。
こちらは、座位を保持できるが、浴槽をまたぐことが難しい方が対象です。
手の届く範囲で体をご自身で洗えるため、自立支援にも繋がります。
3.機械浴のメリット
3-1.介護者の負担が減る
まず、介護者の負担が減ることが大きなメリットです。
入浴介護は、要介護者を持ち上げる必要があり、介護者に大きな負担がかかってしまいます。
機械浴を使えば、持ち上げる必要はなくなり、負担を軽減できます。
3-2.安全に入浴できる
機械浴では、ベルトを締めて占めて入浴するため、転倒の危険が少なくなります。
入浴介助中は転倒事故が起きやすいと言われており、機械浴にすることで転倒予防ができるでしょう
4.機械浴のデメリット
4‐1.プライバシーへの配慮
機械浴では常に介助者が立ち会うため、なかなかプライバシーへの配慮を保つことが難しいです。
4-2.機械音や振動がある
機械浴では、機械音や振動が起こってしまいます。
そのため、その音を不快に感じて、リラックスできない場合があります。
また、自宅の浴槽とは大きく異なるため、なかなか馴染みにくいです。
5.機械浴の注意点
5-1.使用前に動作確認をする
使用前には必ず動作確認をしましょう。
何度も使用していると、動作確認を怠ってしまいがちですが、このようなタイミングで事故は起こるものです。
慣れてきた時こそ、動作確認を意識しましょう
5-2.必ずベルトで体を固定する
浴槽に入ると浮力で浮きやすくなります。
必ずベルトを締めて体を固定させましょう。
5-3.シャワーの温度を確認する
シャワーの温度は使用直前も確認しましょう。
高温をかけてやけどさせてしまったり、冷水を間違えてかけてしまったりと、機械浴の事故ではシャワーの温度ミスが多いです。
6.機械浴を使わず、ご自宅で入浴を介助するには
自宅の浴室浴槽を使っての入浴介助は転倒、脱水症状や溺れてしまうなど他の介助と比べて危険が多いです。
そのため、自分たちで入浴介助をするには細心の注意を払わなければなりません。
6-1.入浴介助において準備すること
(1)浴室の準備
入浴介助を行う前に、浴槽にお湯を張り、脱衣所・浴室を温めておきましょう。
お湯の温度は、40℃~43℃が適温とされています。
必ず事前に温度計を使ったり、自分の手を入れて湯温を確認しましょう。
冬場ではヒートショックが起こりやすいので、脱衣場と浴室の温度差には十分注意しましょう。
(2)健康チェック
看護師によるバイタルチェックを行えない分、普段の食事や睡眠の状態、入浴直前の体調や顔色など小さな変化に気を付けましょう。
何か変化があれば無理をせず、部分浴や濡れたタオルで体を拭くなど変更しましょう。
6-2.入浴介助においての注意点
(1)足元に注意してもらい、ゆっくり椅子に腰かけてもらいましょう。
手すりがある場合は手すりにつかまってもらいましょう。
そして、ゆっくり温度を確認しながら慣れるようにお湯をかけていきましょう。
(2)体を洗う際、高齢者の方は皮膚が弱く傷つきやすいので力を入れてこすらないように注意しましょう。
汗をかきやすい場所や排泄物で汚れやすい陰部に洗い残しがないようしっかり洗っておきましょう。
(3)お湯につかっている時はのぼせてしまう可能性があるので、時間を気にしながら入ってください。
浴槽から出るときはバランスを崩して転倒しないようにゆっくり出ましょう。
7.まとめ
いかがでしたでしょうか?
機械浴とは、要介護度の高い方や寝たきりの方などが使用するもので、寝たまま浴槽に入れる浴槽です。
機械浴にはメリット・デメリットがあるため、両面を見て利用を検討しましょう。