歩行困難で体が固まってしまいそうで心配。。。
訪問マッサージと訪問リハビリの違いがよくわからない。。。
マッサージをしてあげたいけど自分でしても大丈夫なのかわからない。。。
こんな悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか?
訪問マッサージとは、「あん摩・マッサージ・指圧師」の国家資格を持った治療師が利用者の自宅や施設を訪問して行う医療上必要なマッサージです。
訪問マッサージは介護保険ではなく、医療保険が適応のため、要介護認定に関係なく受けることができます。
この記事では、訪問マッサージの対象者や費用などについて、介護者であなたができることを紹介します。
目次
1.訪問マッサージとは
マッサージには、むくみやしびれの原因となる血流やリンパ液の循環の改善、筋力維持など、身体機能の改善効果があります。
訪問マッサージとは、「あん摩・マッサージ・指圧師」の国家資格を持った治療師が利用者の自宅や施設を訪問して行う医療上必要なマッサージです。
歩行や外出が困難な際にも無理に通院する必要がありません。
訪問マッサージは介護保険ではなく、医療保険が適応のため、介護保険上のサービス限度額が満額の方でも受けられるメリットがあります。
また、訪問マッサージと訪問リハビリの違いについて疑問は、2章以降で解説しています。
1-1.訪問マッサージの対象者
・寝たきりや歩行が困難で通院できない
・医師に医療上マッサージの必要性が認められた
この2点を満たすことで医療保険を適用した訪問マッサージを利用できます。
訪問マッサージを自費で利用する場合は、個人契約となるため、医師の同意は不要です。
医療保険を適用しての利用は、診断書が必要になり、続ける場合は3か月ごとに医師の同意が必要になります。
こんな方は訪問マッサージを検討しましょう。
・関節などに痛みがあったり、むくみがある
・ADL が低下したとき
・ターミナルケアを受けている人
・麻痺や拘縮がある場合
1-2.費用
<医療保険適用の場合>
費用:施術料+往療費(交通費)になります。
施術料:通常1部位340円(身体を5つの部位①躯幹②右上肢③左上肢④右下肢⑤左下肢に分けます。)
施術時間:30分(1部位あたり)
*医師が同意した部位がマッサージの対象となり、費用が算出されます。
*利用者は健康保険証の自己負担割合に応じた料金を支払います。
具体例
自己負担1割で3部位を受けた場合(家までの距離は2キロ)
1020円(340円×3部位)+2300円=3320円
自己負担額は332円となります。
自費利用の場合、料金設定はさまざまなので、内訳を確認してから利用しましょう。
1-3.利用方法
①かかりつけの医師に相談する
②かかりつけの医師または、ケアマネージャーに訪問マッサージ師を探してもらう(自分で探すことも可能)
③訪問マッサージ師に症状や医療保険、頻度などの確認をする
④医師から診断書をもらう
⑤訪問マッサージの利用が開始
⑥3か月ごとに診断書の更新を行う
2.訪問リハビリとの違い
介護におけるリハビリの目的とは、”日常生活全般の行動能力を維持する”ことです。
2-1.目的が違う
訪問マッサージ
身体機能の回復や維持を目的としている
訪問リハビリ
動作機能の回復を目的としている
2-2.使える保険が違う
訪問マッサージ
・医療保険
訪問リハビリ
・介護保険
訪問マッサージは介護保険ではなく、医療保険が適応のため、介護保険上のサービス限度額が満額の方でも受けらてるメリットがあります。
2-3.対象者が違う
訪問マッサージ
・寝たきりや歩行が困難で通院できない(要介護認定は関係しない)
・医師に医療上マッサージの必要性が認められた
訪問リハビリ
・要介護1以上(要支援1以上)
・主治医から「訪問リハビリテーションが必要」と認められている方
◎以下の場合には訪問リハビリを検討しましょう
・本人がデイケアに行くことを拒否する
・通所することが困難
・ご家族に身体介助の方法を教えて欲しい
2-4.訪問マッサージと訪問リハビリ、どちらを利用するべき?
違いを聞いても、どちらを利用するべきか迷いますよね。
迷った際は、かかりつけの医師または、担当のケアマネージャーに相談しましょう。
症状の現状や迷っている点など詳細に相談することでより良い選択ができます。
3.介護者であるあなたができること
訪問マッサージを利用したとしても、毎日体をほぐしてあげることは難しいですよね。
この章では、ご家族が元気になってもらうため、介護者であるあなたができることをご紹介します。
素人がするマッサージは危険ですので、マッサージではなくストレッチをしましょう。
3-1.色々なストレッチ
・膝関節のストレッチ
特に寝たきりの状態では、膝が伸びにくくなります。
痛みのない範囲で曲げ伸ばししましょう。
・股関節のストレッチ
股関節は様々な方向に曲げることができます。
まんべんなく股関節を回してあげましょう。
・肘関節のストレッチ
肘は関節の中でも伸びにくくなりやすい部位です。
・肩甲骨のストレッチ
肩甲骨には、多くの筋肉がついているので大きく動かしてほぐしましょう。
3-2.注意する2つのこと
①押す揉む叩くはしない
押す揉む叩くと強すぎると組織を潰して炎症を起こすことがあります。
「優しく伸ばす」を意識してストレッチしましょう。
②常にコミュニケーションを取る
痛みを伴うストレッチは、危険かつ要介護者のモチベーションが下がってしまいます。
「痛くない??」「大丈夫??」など声掛けをしましょう。
この方のストレッチを参考にするとよいでしょう。
https://www.youtube.com/channel/UCVNN1mymESxxJem-D-Tu8CA/videos
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
訪問マッサージとは、「あん摩・マッサージ・指圧師」の国家資格を持った治療師が利用者の自宅や施設を訪問して行う医療上必要なマッサージです。
訪問マッサージは身体機能の回復や維持を目的としており、訪問リハビリは、動作機能の回復を目的としています。
かかりつけの医師やケアマネージャーと相談し、目的に応じてサービスの使い分けを検討しましょう。
また、介護者が体をほぐしてあげる時は、マッサージではなくストレッチを行い、「優しく伸ばす」を意識してください。