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回想法とは?種類や効果、注意点などについて解説!

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認知症の進行を遅らせるにはどうすればいい?

回想法は、認知症の進行を遅らせる効果があるとされています。

回想法とは、自分の過去のことを話すことで精神を安定させ、認知機能の改善も期待できる心理療法のことです。

科学的な実証はされていませんが、様々な研究で効果が見られています。

この記事では、回想法の種類や効果、注意点などについて解説します。

1.回想法とは

回想法は、自分の過去を話すことで精神を安定させ、認知機能の改善も期待できる心理療法です。

昔を思い出すことで、記憶障害の予防になるだけでなく、症状が現れた場合不安の軽減や、うつ感の改善にも繋がります。

回想法は、1960年代にアメリカの精神科医ロバート・バトラー氏によって開発されました。

現在では、日本でも認知症の非薬物療法として、利用されることが増えています。

2.回想法の種類

回想法には、いくつかの種類があります。

2-1.個人回想法

個人で行う個人回想法では、特定の話題について話し合ったり、日常会話の中で過去を振り返ったりします。

個人で行うため、グループで行うよりも深く話を聞けるメリットがあります。

また、自宅で行う場合は、集中して対話できる環境を整えましょう。

2-2.グループ回想法

グループで行う回想法では、順番に生い立ちを話し合ったり、懐かしい写真を持ちあったりして人生を振り返ります。

グループ回想法は、基本的に6人~8人程度で行います。

参加者のバランスや触れてはいけないタブーなどに注意して行う必要があります。

2-3.音楽回想法

音楽回想法とは、昔懐かしい音楽を聞くことで過去を思い出す回想法です。

音や音楽は直接に、あるいは大脳皮質を介して情動に働きかけるため、回想法に有効だと考えられています。

こちらのアプリで簡単に行えます。

3.回想法の効果

3-1.気持ちが落ち着く

回想法には、気持ちを落ち着かせる効果があります。

認知症になると、先の見えない不安や社会との繋がりが減り気持ちが下がってしまいがちです。

しかし、回想法によって、自分の過去を振り返る中で、楽しかったことや嬉しかったことを思い出し、穏やかな気持ちになります。

3-2.認知症の進行を遅らせる

過去を思い出して人に話すことで、脳の神経が活性化され、認知症の進行を遅らせる効果が期待されています。

さらに、グループ回想法で他者との社会的交流をして、他の人に対して気を使うことで神経細胞ネットワークを強化できると考えられます。

また、回想法を継続して行うと、BPSDが軽減することも研究によって明らかになっています。

3-3.人間関係が深まる

グループで回想法を行うことで、人間関係を深められます。

懐かしい思い出を語り合うことで、入居者同士で親睦がより深まることが期待できます。

また、不安や混乱によってうまくコミュニケーションが取れなかった方も、回想法を通して不安が治まり、人間関係が改善できたケースもありました。

4.回想法の注意点

4-1.準備をしっかり行う

回想法を行う場合は、事前の準備が欠かせません。

一人一人に触れてほしくない過去やテーマがあります。

事前に把握をして、嫌な思いをさせてしまわないよう注意しましょう。

また、昔のアルバムや懐かしいおもちゃを用意しておくと過去を思い出すのに役立ちます。

4-2.参加を強制しない

交流が好きな方もいれば、あまり参加したくないと思っている方もいるでしょう。

思い出したくない過去を抱えている場合もあります。

あくまでも本人の意思を尊重する姿勢を心がけましょう。

4-3.否定をしない

会話の中で同意できなかったり、事実と異なっていたとしても否定してはいけません。

たとえ否定でなくても、「でも」「だけど」などの否定語の使用も避けましょう。

4-4.他言しない

回想法で話す内容は、他言しないようにしましょう。

プライバシーにかかわる内容のため、その場限りというルールを決めておくとよいです。

また、内容を職員内で共有する場合は事前に参加者へ伝えましょう。

5.回想法の研修と資格

5-1.心療回想士(レミニシャン)

心療回想士とは、回想法でインタビューをする民間資格を保持する人です。

心療回想士は、回想法の技法を習得する講座を修了することで取得できます。

5級であれば通信教育を修了することで視覚を授与されます。

5-2.パーミングセラピスト

パーミングとは、会話をする機能が低下した方とのコミュニケーション技術です。

パーミングセラピストの資格は、通信教育と課題を修了することで取得できます。

取得期間は、およそ半年ほどです。

5-3.認知症ライフパートナー

認知症ライフパートナーとは、認知症の方がその人らしく生きていけるように寄り添う人です。

寄り添うための手法として回想法や傾聴を学びます。

認知症ライフパートナーの2級と3級の検定は誰でも受験可能です。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?

回想法は、自分の過去のことを話すことで精神を安定させ、認知機能の改善も期待できる心理療法のことです。

自宅でも介護施設でも簡単に行うことができます。

実践する際は、注意事項に気をつけて行いましょう。

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