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弄便とは?認知症介護であなたが倒れないためにできる4つの予防法

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認知症の症状で、時折現れる弄便行為。

弄便とは、自分の便をいじったり、体や寝具・壁などに擦りつける行為です。

介護者にとって、ストレスとショックが大きく、精神的疲労が溜まります。

常習になる前に原因を特定して、対策を打つことが大切です。

今回の記事では、弄便の原因や予防法について解説していきます。

1.弄便とは、便をいじる行為

弄便とは、自分の便をいじったり、体や寝具・壁などに擦りつける行為です。

認知症の周辺症状(BPSD)の一つと言われており、認知機能の低下で便への認識が薄れてしまったり、オムツの不快感からなど様々な理由によって起こります。

また、いじるだけではなく、食べ物と間違って飲み込んでしまったり、便のついた手を口に入れてしまったりすることがあります。

なぜ弄便が起こってしまうのでしょうか? 

次の章では、その原因について見ていきましょう。

2.弄便の原因

2-1.不快感を感じるため

おむつの中にある便の違和感や蒸れ、かゆみ、痛みなどが原因で便を取り出そうとしたり、おむつを外そうとする場合があります。

その時に手についた便を拭き取ろうと服や家具で拭きとろうとし ます。

このような場合は、排泄をなるべくトイレで行う、おむつを取り替えるタイミングをなるべく早くすることが有効です。

また、痛みやかゆみを伴っていないか、ご本人に確認することを忘れないようにしましょう。

2-2.自己処理しようとするため

便と認識できている場合、不潔なものとわかっており早く処理しようと便に触れてしまいます。

正しく処理ができずパニックになり、結果的に弄便行為につながっていることもあります。

また、不快感だけでなく、家族に手間をかけさせたくないという思いから自分で処理してしまうこともあり、ご本人とのコミュニケーションや信頼関係が大切です。

2-3.排便の感覚が低下するため

高齢になると排便の感覚が乏しくなります。

その結果、自分がいつ排便したかわからず、おむつの中に何があるのだろうと便を弄ってしまいます。

また認知機能の低下も並行している場合、口に運んでしまったり、顔に塗ったりする方も少なくありません。

2-4.失禁に対する羞恥心から

失禁してしまったという恥ずかしさから、おむつや便を隠してしまうことがあります。

このような場合は、自尊心を傷つけないようなコミュニケーションを心がけましょう。

3.弄便行為の対応で気を付ける2つのポイント

3-1.怒らない

弄便行為に対して怒ったり責めたりしてはいけません。

怒ってしまうと、より症状が悪化したり、介護を拒否したり逆効果です。

認知症の場合、怒られたこと自体を忘れてしまうため、「怒られたからやめよう」とはならず、その時の恐怖心や不快感のみが残ってしまいます。

優しく「きれいにしましょうね」などと声掛けを行うことが大切です。

弄便行為を見つけたら、感情を鎮めて服や家具をこれ以上汚さないためにも、ご本人の手についた便を拭いてあげましょう。

3-2.お風呂に誘導して汚れを落とす

弄便で汚れてしまったら、お風呂で汚れを落としてあげましょう。

しかし、その時に焦ってお湯が出る前の水をかけたり、無理やりお風呂場に連れ込もうとすると、お風呂場が嫌なところと認知されてしまうので落ち着いて対応する必要があります。

4.弄便の予防法

4-1.なるべくトイレを利用する

可能な限りトイレで排便することで弄便は防げます。

排便リズムを把握することで、トイレに連れていくことができます。

排便前には、何かしらの行動や動作を取ることが多いのでよく観察してみましょう。

また、ポータブルトイレの利用も検討してみてください。

ポータブルトイレとは、持ち運びができる簡易的なトイレです。

被介護者の部屋や寝室に置くことができます。

自力でトイレまでの歩行が難しい介護者にとって、自分の部屋で排泄できるため予防につながります。

4-2.おむつをなるべく早く取り替える

トイレでの排便が難しい場合は、おむつを使用せざるを得ません。

おむつを使用する場合も同様に排便リズムを把握し、便に不快感を感じる前に取り替えることが大切です。

排便後、なるべく早く取り換えることで弄便を予防できます。

4-3.下剤の使用を避ける

便がゆるくなると排便したことがわかりにくくなります。

そのため、下剤の利用はなるべく避けたほうが良いです。

普段からの食生活で、消化の良いものや腸の働きを活性化させるものを取り入れ自然な排便を促しましょう。

4-4.処理しやすい環境を整える

弄便に備えて処理しやすい環境を整えることも大切です。

部屋の家具を最小限にしたり、ベットの周りに防水シートを張ったりすると有効です。

どんなに予防しても100%弄便を防げることはないので、弄便の被害を最小限にする対策も行いましょう。

5.まとめ

弄便の処理はストレスが溜まりやすく、介護者がダウンしてしまうことが少なくありません。

弄便の兆候が見られたら、早めにケアマネージャーや市区町村の窓口で相談しましょう。恥ずかしいからと言って、介護者が一人で抱え込まないことが大切です。

 

また、介護に関する相談会やコミュニティに参加するのも効果的です。

NPOや市区町村、地域包括支援センター、地域住民が主催している介護者のための相談会、コミュニティ、サロンに参加することで、同じ介護者同士が集まり、介護について話し合ったり、相談をすることができます。

弄便についての悩みを共有したり、すでに悩みを解決した方からお話を聞ける可能性もあります。

 

あなたの体を優先して倒れてしまう前に、積極的に相談機関を使ってみましょう。

http://carers-navi.com/care-consultation

 

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