あなたは最近、自分の歩く速度が遅くなってしまったと感じていませんか?
それは、ひょっとしたらサルコペニアが原因かもしれません。
放っておくと、大変なことに、、、
筋肉量が低下し、躓いて転んで、寝たきりになってしまったり、内臓の機能が低下する可能性もあります。
(筑波大学、久野研究室調べ)
30歳以降、運動をしないと男女ともに毎年1%づつ筋肉量は減少し、55歳ごろから筋肉量が大幅に低下していきます。また、その減少幅は下肢の筋肉が特に大きいため転倒、躓きの原因になります。
サルコペニアとは、この筋力が低下したり、身体機能が衰えてしまうことです。
この記事では、サルコペニアとは、基準、簡単に判別する方法、進行を送らせる方法をお伝えします。
この記事を読んで、サルコペニアの進行を抑え、いつまでもお孫さんと遊べ、ご友人ともゴルフを続けられるようになりましょう!!
1.サルコペニアとは?
筋肉量が減少し、身体機能が下がることをさします。
原因によって、サルコペニアには種類があります。
(1)1次性サルコペニア
加齢が原因です。
(2)2次性サルコペニア
寝たきり、不活発な生活スタイル、無重力状態が原因です。
(3)疾病関連によサルコペニア
重要臓器の機能不全、炎症性疾患、ガンや内分泌疾患に付随して起きるものです。
(4)栄養に関するサルコペニア
食欲不振、吸収不良を引き起こす薬剤が原因です。
今回は(1)、(2)のサルコペニアについてお話させていただきます。
2.サルコペニアの基準
さて、サルコペニアの基準ですが、これは学会ごとに様々あります。
その中でも、今回はEWGSOPの基準を紹介します。
それは
ALM(四肢骨格筋量)÷(身長の2乗)が
男性の場合: 7.23kg/m2
女性の場合: 5.67kg/m2
以下で、なおかつ
歩行速度0.8m/s以下 もしくは握力が男性:30kg未満 女性:20kg未満ならサルコペニアです。
(出典)
https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/publications/other/pdf/clinical_practice_52_4_343.pdf
3.サルコペニア診断法
ただ、これだと自分で計測するのが難しいので、簡易的な判断基準3つお伝えします。
1つ目 横断歩道を渡る際に、今までは青信号で渡れていたのに、最近渡れなくなった
2つ目 以前より重いものが持ち上げにくくなった
3つ目 両手の親指と人差し指で輪っかを作り、ふくらはぎの最も太い部分を囲む
その際に、太くて囲むことができなければサルコペニアの可能性は低く、囲める、もしくは隙間ができる場合はサルコペニアの可能性があります。
これらの判断基準はあくまで簡易的なものなので、心配な方は病院にて精密な検査を受診されるか、医師に相談をされることをお勧めいたします。
4.サルコペニアの進行を遅らせる方法(食事編)
ここからは、筋力低下を遅らせる方法についてお伝えします。
1点目、食事についてです。
これまでの内容から、筋肉量を減らさないことが重要であることがわかっていただけたかと思います。
さて、それではどれくらいのタンパク質を1日にとれば良いかというと
厚生労働省のデータによると
(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042630.pdf)
50歳以上の方のタンパク質食事摂取推奨量は1日60gです。ですので、この60gという数字は必ず、守ってください。
また、どういった食品にどの程度タンパク質が含まれているかですが
文科省の食品成分データベース
(https://fooddb.mext.go.jp/index.pl)によると
卵 12.3g 豆腐 5.3g 納豆16.5g 牛もも肉 20.2g さば22.6g
ご飯 2.5g 牛乳3.3g
(すべて100g あたり)
ですので、60gは十分に狙える数字で、しっかりと献立を考えれば達成可能と考えられます。
食事を切り詰められている方は、卵や納豆からタンパク質を摂取されることをオススメいたします。
5.サルコペニアの進行を遅らせる方法(運動編)
運動について
運動のうち、無酸素運動(筋トレ)と有酸素運動の両方をされることをお勧めします。
まず、筋トレについてですが転倒防止のためにも下半身の筋肉を鍛える運動
スクワットを1日に5-6回繰り返す動作を3セット
バランス能力をつけるための片足立ちなどを左右1分間ずつ1日3回を目安に行いましょう。
やり方がわからない場合は、お子さんに聞くか、近くの市営ジムなどで質問されることをおすすめいたします。
有酸素運動ですが、全身を使う犬の散歩、ウォーキングなどを行いましょう。
ただし、その際に坂道を通ったり、階段を使うなどして徐々に負荷を積極的にかけていきましょう。
またウォーキングの最終目標は1日8000歩以上ですが、最初はご自身の平均歩数+1500歩で少しづつ始められることをオススメします。
家から出ることさえ、億劫だという人はまずはラジオ体操から始めましょう。慣れたあとで、近くの公園で1日30分でも良いので散歩をしてください。
もし、関節に痛みがある場合はウォーキングと同時に水泳を取り入れることをおすすめします。
ただし、個人の年齢、体重、持病に応じて必要な運動量、食事内容は異なります。
もし、ご自身がサルコペニアと判明した場合、医師や医療スタッフに相談されることをお勧めいたします。
ちなみに、しっかりと運動をし、良質な食事を取ることで1度サルコペニアになった人の筋肉量が改善したことがあります。
次は、あなたの番です!!
6.まとめ
サルコペニアは加齢、栄養不足、運動不足などによって発生する筋力低下のことです。
何もしないと、30歳以降、男女ともに筋肉量は1%ずつ減少していきます。
それを防ぐためにも、食事においては1日に60g以上のタンパク質を摂取されることをおすすめいたします。
また、運動において、筋トレは下半身を中心に週に3回は必ず行なってください。
少なくとも、スクワットだけは必ず行うことをオススメいたします。
有酸素運動は、1日に8000歩以上行うことをおすすめいたします。最低でも、家からは出て1日に30分程度公園を散歩されることをおすすめします。
サルコペニアは、適切な食事と運動で進行を食い止めたり、症状を改善できる可能性があります。
あなたは自助努力でサルコペニア進行を食い止めることができます。
それによって、健康状態がよくなれば気持ちも明るく、前向きになり、お孫さんと遊ぶ時間も増え、ご趣味に熱中することもでき、見たい場所に旅行することも可能になります!