「カゾクを支える、カイゴを変える」
介護と親と向き合うサイト

高齢者は夏バテになりやすい?3つの予防法を解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

高齢者は夏バテになりやすいって本当?

高齢者の夏バテ予防はどうすればいい?

このような悩みを抱えているのではないでしょうか?

夏バテとは、高温多湿な日本の夏の暑さによって起こる体調不良の総称です。

高齢になると、筋肉量の減少や腎機能の低下により、水分不足に陥りやすいです。

また、自律神経の働きも乱れやすくなります。

夏バテは、水分不足や自律神経の乱れが影響していると考えられているため、高齢者はより一層の注意が必要です。

この記事では、高齢者が夏バテを起こしやすい理由や夏バテ予防法について解説します。

1.夏バテとは?

夏バテとは、高温多湿な日本の夏の暑さによって起こる体調不良の総称です。

夏バテの症状としては、主に下記の症状があります。

・食欲不振
・からだがだるい
・疲れが取れない
・睡眠不足
・頭痛
・胃腸の調子が悪くなる

私たちの体は、自律神経によって、体温を一定に保っています。

しかし、真夏の室内外の温度差などが原因で、自律神経の働きが乱れてしまいます。

自律神経の不調は、さまざまな機能に影響を及ぼし、夏バテを引き起こします。

その他にも、発汗による水分やミネラルの不足、栄養不足などが夏バテの原因になると考えられます。

2.高齢者が夏バテを起こしやすい3つの原因

高齢者の夏バテの原因は大きく3つあります。

2-1.水分不足

1つ目は水分不足です。

汗をたくさんかくと、水分と電解質(塩分・ミネラル)が流出し、脱水症状を引き起こします。

脱水症になると消化機能が低下し食欲減退へと繋がります。

高齢者は、様々な理由で成人よりも水分不足になりやすいです。

ここでいくつかの理由を紹介します。

2-1–1.加齢とともに体内の水分量が減っていく

体に占める水分の割合が成人で約60%に対して、高齢者は50%~55%に減ってしまいます。

高齢になると筋肉量が減り、筋肉中に水分を保持できなくなることが原因です。

その結果、夏バテが引き起こされやすくなります。

2-1-2.腎臓の機能が低下して、尿の量が増える

腎臓は、血液中の老廃物をろ過して、余分な水分と体外へ排出する役割があります。

しかし、高齢になると腎臓機能が低下して、必要以上の水分を排出してしまいます。

その結果、体内の水分量が低下してしまいます。

2-1-3.トイレが気になる

高齢の方や介護が必要な方で、トイレに行くことを負担に感じている方は多いです。

トイレに行くのが大変だからと水分を取りたくないと思うのも無理はないでしょう。

2-2.栄養不足

夏は、スッキリと食べやすいそうめんや冷麺などを食べることが多く、炭水化物に偏った食事になりがちです。

栄養のバランスが取れていないと夏バテをさらに加速させてしまいます。

さらに、高齢になると運動する機会が減るなどの理由から、食事量が減少することも。

人は単純な水分補給に加えて、普段の食事からも水分を摂取しています。

そのため食事量が減るなどで、食事から摂取できる水分が減ると脱水にもつながります。

2-3.自律神経の乱れ

高齢になると自律神経の働きが乱れやすくなります。

夏は、室内外の温度差や入浴をせずシャワーのみにするなどの理由で自律神経に負担がかかりやすいです。

自律神経の乱れは、夏バテの症状を起こすと言われており注意が必要です。

2-4.その他の原因

①暑さを感じにくくなる

年齢を重ねるにごとに皮膚の温度感覚が鈍くなり、暑さを感じにくくなります。

その結果、室温の調節や適切な服装を選ぶなどができず、夏バテになりやすくなります。

②.熱が発散しにくい

高齢になると皮膚の血流量や発汗量が少なくなります。

そのため、体温が上がっても熱を発散しづらくなります。

3.高齢者の夏バテ予防

3-1.水分補給をしっかりとする

夏バテの原因の1つは、水分不足です。

ここでは水分補給のポイントを3つ紹介します。

3-1-1.こまめに水分補給

脱水を防ぐにはこまめな水分補給が欠かせません。

喉の渇きに本人が気づいていない場合もあるため、周囲が声をかけるようにすると良いです。

普段から水筒を持ち歩く癖をつけたり、生活の一部に習慣として取り入れるなど工夫してみましょう。

生活の一部に取り入れるには、6~8回に分けるとよいです。

朝起きてすぐ、朝食、昼前、昼食、午後、入浴後、寝る前など、日常生活に組み込むのがおすすめです。

3-1-2.水分補給をしたくない理由があるときは、話を聞いてあげましょう

水分補給が大切だとわかっていても、水分補給をしたくない理由がある場合も。

そのようなときには、話を聞いてあげることで、より根本的な解決策が見つかりやすくなります。

例えば、トイレが近くなってしまうことを気にしている場合には、ポータブルトイレなどを検討することで水分補給をしやすくなるでしょう。

3-1-3.カフェインの多い飲料は避ける

脱水を防ぐために、カフェインの多い飲料は避けるようにしましょう。

コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインは、利尿作用があります。

お茶を飲む場合には、カフェインの少ないほうじ茶などを選ぶと良いです。

3-2.食事に気を付ける

栄養不足も夏バテの原因です。

3-2-1.冷たいものの過剰摂取は控える。

冷たいものを食べると、血流が悪くなり胃腸の働きが低下し、栄養素を十分に吸収することが難しくなります。

そのため、冷たい飲み物やアイスなど過剰摂取を控え、胃腸に負担をかけないようにしましょう。

3-2-2.バランスよく栄養を取る

夏は暑さにより、食欲が減退し、そうめんや冷麺などさっぱりした食事に偏りがちです。

バランスのいい食事で、栄養を補給しましょう。

栄養素としてミネラルや塩分も必要です。

汗をかくとミネラルや塩分が不足してしまいます。

スポーツ飲料は、塩分が少なく糖分が多く含まれているので、なるべく経口補水液を摂取しましょう

また、みそ汁には塩分もミネラルも含まれており、1日に1杯は補給するとよいです。

3-3..睡眠の質を高める

3-3-1.湯船に浸かる

暑い日が続くと、湯船に浸かることを避けがちです。

しかし、湯船に浸かることで、睡眠の質を高めたり、自律神経の乱れを調整する効果があります。

就寝の1時間ほど前にぬるめの湯に10分ほど浸かることをおすすめします。

3-3-2.エアコンは高めに設定

低い温度に設定をしたまま寝ることがあるかもしれません。

しかし、寝ている間に体が冷えすぎて、胃腸が悪くなってしまうことが考えられます。

また、電気代を気にして、暑さを我慢してる方もいるかもしれません。

その場合、熟睡できずに寝不足になってしまうこともあります。

28℃を目安にエアコンを設定して睡眠を取ることをおすすめします。

4.熱中症にも気を付けよう!

高齢者は、様々な要因から熱中症になりやすいといわれています。

総務省によると、2019年では、 71,317人熱中症により救急搬送されています。

そのうち、37,091人、つまり52%は65歳以上でした。

また、救急搬送された高齢者の約50%は自宅から要請がありました。

介護状態でずっと家にいるから安心という訳にはいきません。

また、今年は新型コロナウイルスの影響で、マスクによる熱中症が心配されています。

マスクには、呼吸による水分の発散を防ぎますが、熱のこもった息を吸うことで体温を上げてしまいます。

タイミングを見て定期的にマスクを外しましょう。

厚生労働省は、屋外では、人との距離が2メートル以上空いているときはマスクを外すことを推進しています。

新型コロナウイルスは怖いですが、同じくらい熱中症も危険です。

人との距離が十分に離れているときは安心してマスクを外しましょう。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?

夏バテの原因は、水分不足、栄養不足、自律神経の乱れが考えられます。

こまめな水分補給と栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

また、熱中症にも注意が必要です。

熱中症についてはこちらをご覧ください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ご相談はこちらから