最近、味覚を感じなくなってきた、、、
高齢になると味が濃いものが食べたくなるのはなぜ?
味覚障害になりたくない、、、
このような悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか?
味覚とは、味を感じる感覚です。
高齢になると味覚を感じづらくなり、味覚障害を訴える人が増える傾向にあります。
この記事では、味覚障害の原因や予防法について解説します。
目次
1.そもそも味覚とは?
味覚とは、味を感じる感覚です。
味覚には、5種類あり、塩味、酸味、甘味、苦味、うま味に分けられます。
5種類の味は、舌の表面などにある味蕾を通じて、脳に伝達されることで味覚を感じることができます。
また、味覚は嗅覚や触覚、過去の経験などにも関係していることがわかっています。
2.味覚障害とは?
味覚障害とは、今まで食べていたものが急に薄く感じたり、味がわからなくなってしまうなどの状態です。
単純に味が薄く感じるだけではなく、食べていないのにずっと味を感じる、今までとは異なる味を感じるなどの場合もあります。
また、高齢者は味覚障害になりやすい傾向にあります。
味を感じる味蕾は、若者ほど多く、高齢者は新生児の1/3ほどと言われています。
特に塩味や甘味が低下する傾向にあり、高血圧や糖尿病になるリスクが高まります。
3.高齢者が味覚障害になる原因
高齢者が味覚障害になる理由は味蕾の減少以外にもいくつか考えられます。
3-1.舌苔
舌苔(ぜったい)とは、舌の表面に現れる白っぽい苔のようなものです。
舌に 細菌や食べかすなどの物質が付着することで舌苔ができます。
舌苔は誰にでもあり、薄く付着している状態は正常ですが、厚みが増し白色が濃くなってきたタイミングでケアが必要です。
舌苔の厚さによっては、味覚障害を起こしてしまいます。
3-2.亜鉛不足
亜鉛不足も味覚障害の一つです。
亜鉛は、味蕾を作るために必要な物質で、不足すると味覚を感じづらくなくなってしまいます。
3-3.薬の副作用
薬の副作用も、味覚障害を起こす可能性があると考えられています。
薬によっては、副作用により亜鉛の働きを弱めてしまうものがあります。
そのため、味蕾がうまく作られず、味覚障害を起こしてしまいます。
3-4.口腔内の乾燥
口の中が食べかすや細菌で不衛生な状態では、唾液が出にくいため口内が乾燥します。
唾液の分泌が減ると、味蕾の働きが低下して味覚を感じづらくなります。
3-5.糖尿病・腎臓病
味覚の低下は、糖尿病や腎臓病などの可能性もあります。
腎機能が低下すると、亜鉛が排出されやすくなってしまいがちです。
亜鉛が排出されてしまうことで、味蕾が減少し味覚障害となってしまいます。
4.亜鉛を摂取する予防法
亜鉛を摂取するには、食事が大切です。
亜鉛は以下の食品に多く含まれています。
・牡蠣
・ホタテ
・さんま
・牛肩ロース
・牛もも肉
・レバー
・卵
・牛乳
・納豆
・豆腐
・アーモンドなど
・お米
簡単に摂取できる方法として、朝食に豆腐の入ったみそ汁と納豆とお米を食べるなどがおすすめです。
また、かかりつけ医から亜鉛剤を処方された場合は、そちらも摂取しましょう。
5.口腔ケアで味覚障害を予防する
5-1.歯磨き
口腔ケアの基本です。
ブラッシングとうがいで歯垢を除去しましょう。
うがいができない場合は、口腔ケア用のウェットティッシュなどで拭き取ることが有効です。
5-2.舌ブラシ使ったケア
舌苔を予防するには舌磨きが大切です。
舌磨きは以下の手順で行いましょう。
①舌に保湿剤を塗布して20~30秒舌苔をふやかす。(舌ブラシは水で湿らせておく)
②舌の表面を舌先・中央・奥、というように手前に優しく搔き出す(一か所5回を目安に)
③一度行なったら必ず洗う
④舌ブラシも歯ブラシ同様、月一回交換する
「おえっ」となってしまう場合には、奥の方までケアせずに無理のない範囲で行いましょう。
また、口内の乾燥がひどく敏感になっている場合は、歯科医師・歯科衛生士に相談しましょう。
5-3.定期的に歯科検診を受ける
普段は在宅で口腔ケアをしていても、専門的な領域であると、プロフェッショナルである歯科医院に任せた方が良い場合もあります。自宅で口腔ケアをしていても、トラブルに気づけなかったり、思わぬ虫歯が進行している可能性があるからです。もし、小さな異常を発見したら、放置せずにすぐに専門医に相談するようにしましょう。
また、専門知識のない人が口腔ケアをしていても、異常にすら気づかずにトラブルが進行していたというケースも考えられるので、異常を感じなくても定期的に受診するようにしてください。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
味覚障害とは、今まで食べていたものが急に薄く感じたり、味がわからなくなってしまうなどの状態です。
単純に味が薄く感じるだけではなく、食べていないのにずっと味を感じる、今までとは異なる味を感じるなどの場合もあります。
まずは、かかりつけ医に相談し、食生活や口腔ケアを見直しましょう。