在宅介護の中で、介護が必要な方と旅行に行く。
到底無理なことだと思っていませんか。
そんなことはありません!
今回は介護が必要な方と旅に出る、「介護旅行」について解説します。
この記事を読むことで、今日からでも旅の計画を立てられるでしょう!
誕生日や記念日などの大切な日に、介護旅行を贈ってみませんか?
目次
1.介護旅行とは
介護旅行とは、主に高齢者など介護が必要な方の旅行です。
介護が必要な方と一緒に旅行をすることも指します。
長時間の移動や慣れない環境で多くの問題が出てくる介護旅行ですが、大きなメリットがあり、需要が高まっています。
普段の旅行とは違う介護旅行には、どんなメリットがあるのでしょうか。
2.介護旅行の3つのメリット
介護旅行には沢山のメリットがあります。ここではその中で3つ取り上げます。
2-1.介護の負担をリフレッシュ
介護には精神的負担がつきものです。
家族が要介護者になったショック、先行きへの不安から来るパニック、仕事への支障など介護には大きな負担がかかります。
身体的疲労や精神的疲労が蓄積した「介護疲れ」から来る「介護うつ」や「介護放棄」は誰にでも起き得る危機です。
自分や家族をそうした極限状態に陥らせないためにも息抜きは大変重要です。
普段行かないところや思い出の地へ旅をすることは大きなリフレッシュになります。
介護旅行で身も心もリフレッシュしませんか。
2-2.最高の思い出を作れる
最高の思い出になる介護旅行。
多くの方は思い出の場所を訪れ、大きな満足感を味わうようです。
介護が日常になり、旅行をしなくなったからこそわかる旅行の大事さを味わえるでしょう。
介護旅行で思い出の場所を訪れたことは生涯、記憶に残り続ける最高の思い出となるはずです。
2-3.認知症の予防や改善に効果を期待できる場合もあり
旅行は、行先や一緒に行く人によって認知症の予防や改善にも効果がある場合もあるとされています。
旅行には「楽しみ」や「喜び」などの適度な刺激があるため、脳機能の改善が期待できるのです。
また、昔のことを回想することによって認知症が改善するという研究結果もでています。
思い出の地を訪ねる旅をしてみてはいかがでしょうか。
3.介護旅行の成功させる8つのポイント
介護旅行の計画は、普段の旅行計画と勝手が違います。
初めての方は、不安もあるでしょう。
今回は誰でも介護旅行を成功させるためのポイントを8つお伝えします。
3-1.「外出支援」の専門家トラベルヘルパーを利用する
大きなメリットがある介護旅行には、苦労がつきもの。本来は、家族水入らずで行きたいけれど、自分たちだけでは不安、そんな時は、トラベルヘルパーを利用しましょう。
トラベルヘルパーは、介護技術と旅の知識をそなえた「外出支援」の専門家です。
はじめての介護旅行では、トラベルヘルパーが大きな助けとなります。
軽度要介護の方が、1日通して介護の付き添いを頼む場合、約3万円かかりますが、ご一考してみてはいかがでしょうか。
3-2.旅行会社に相談する
介護旅行では食事にも移動にも制限がかかります。
旅行会社によっては、移動時間や食事なども考慮にいれた上で、介護旅行のプランを組んでいます。
なので、一度旅行会社に相談するのもおすすめです。
3-3.目的地は一つ、時間に余裕を持って
旅行となると沢山の予定を詰め込んでしまいますよね。
しかし、介護旅行では移動だけでも多くの時間がかかります。また、急いだスケジュールは介護が必要な方の心身に大きな負担をかけます。
本人に対し、前もって丁寧なヒアリングをして、目的地を絞った上で旅行をしましょう。
3-4.トイレの場所を確認
トイレの事前確認は非常に大事です。慣れない環境では、緊張からトイレが近くなります。また、車いすが必要な方であれば使えるトイレも限られます。
事前にインターネットや本などを利用して、利用可能なトイレの場所を確認しておきましょう。
また、薄くて軽いおむつなどを使うこともおすすめです。
3-5.健康状態をヒアリング
たとえ自分の親であっても、最新の健康状態には意外と疎いものです。
希望の旅先をヒアリングするときに、健康状態も合わせて確認しましょう。
また、日頃からお世話になっているケアマネージャーさんがいれば、事前に細かく確認しておくことも重要です。
きっと細かなアドバイスをくれるはずです。
3-6.荷物は貴重品だけ
大荷物を抱えての旅行は大変困難です。動きをスムーズにするためにも大きな荷物は前もって旅館に送っておきましょう。介護旅行の際に持ち歩くものは貴重品と必要な介護用品のみで結構です。
その際にお金はもちろん保険証やお薬手帳も忘れず持ち歩くようにしましょう。
3-7.車いすを用意する
慣れない環境で長時間の活動は負担が大きいです。普段車いすを使っていない方でも車いすを用意しておくと安心です。
車いすは一日400円~800円ほどでレンタルできるので、旅行の際だけでも車いすをレンタルするのはいかがでしょうか。
時期によっては予約で埋まっていることもあるので、早めの予約をしましょう。
3-8.バリアフリー設備が整っている宿を
介護旅行で人気のスポットはやはり温泉ですが、温泉に入るのも一苦労だと思いませんか。安心してください。近年ではお風呂に介護用リフトを備え付けた宿も増えています。
「かんぽの宿」や「富士レイクホテル」などバリアフリー設備の整備されているホテルが様々あります。ご自身の状態に合わせてこういった宿を利用すると良いでしょう。
4.おすすめの介護旅行サポート
介護旅行のポイントをいくつかお伝えしてきましたが、やはり介護旅行の際に、どうしても自分たちだけでは不安という場合にはトラベルヘルパーを頼るのが無難でしょう。
その道のプロなので様々な注意点を踏まえた旅行計画を練ってくれるはずです。
ここではトラベルヘルパーの紹介や介護旅行をサポートをしてくれる会社をお伝えします。
4-1.あ・える倶楽部
「あ・える倶楽部」は30年近くの歴史を持つ、介護旅行のスペシャリストです。
多くのメディアに掲載され近年では東京大学と協同研究も行っています。
実際の介護旅行の様子などもうかがえるので、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
<トラベルヘルパーに関するお問い合わせ>
問合せ先/株式会社SPI あ・える倶楽部
TEL/03-6415-6480
FAX/03-6415-6488
メール/tabi@aelclub.com
住所/東京都渋谷区南平台町6-11 ジョイヒルズ4階
4-2.あんしんトラベル
「あんしんトラベル」はリハビリ専門職の作業療法士が運営している介護旅行会社です。
全国展開しており、どこでもサービスを受けられます。
また初回は、キャンペーン料金として2割ほど安いようです。
電話・相談フォーム・無料出張相談などで気軽に相談ができますので、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
<介護旅行に関するお問い合わせ>
問合せ先/株式会社あんしんトラベル 【本社営業所】
TEL/048-753-9135
FAX/048-865-8073
住所/埼玉県さいたま市南区曲本2-11-12 101
5.料金
個々人の状況に合わせて金額は変わってきますが、ここでは軽度要介護者の方が「かんぽの宿 熱海別館 熱海温泉」に2泊、トラベルヘルパーを全日利用した場合について考えます。
東京から熱海までは往復で約8千円、宿泊料金は一人あたり1泊約1万5千円、トラベルヘルパーの利用が1日あたり約2万8千円です。
総額は要介護者の方と付き添いの方、お二人で行く場合17万円程度となります。
行く先や介護の状態など、個々人の条件によって値段は大きく変わりますので詳しくはご自身でお確かめください。
6.まとめ
介護旅行は高額ですし、手間もかかります。
しかし、一生忘れられない思い出になることは間違いありません。
あなたの人生を豊かにしてくれることでしょう。
専門家に相談すればはじめての介護旅行での不安も払拭できます。
大切な日に大切な人へ、「介護旅行」という最高のプレゼントはいかがでしょうか。