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親の介護は何歳から?介護にかかる費用や事前準備を知っておこう

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親の介護は、突然やってきます。

準備もないまま実際に介護を抱えてしまうと、パニックになり、利用できる窓口や機関も把握しないまま介護に突入してしまうことも少なくありません。

自分の親もそろそろ・・・とは思っているけど、「いつから準備をすればいいのだろうか?」と感じていると思います。

実際に、何歳から介護が必要になるのか、またいくらお金がかかるのか見ていきましょう!

1.介護が必要になる年齢は?

厚生労働省の調査によると、要介護認定を受ける平均年齢は75歳であることがわかっています。

要介護(要支援)の認定者数は、平成28年4月現在633万人で、65歳以上の約5人に1人が要介護(要支援)です。

もう少し詳しく年代別にみると、65~69歳で介護が必要になるのは20人に1人、70~74歳では10人に1人になっています。

つまり、80歳を超えたあたりから、急激に介護が必要になる可能性が高まります。

2.要介護とは

要介護とは、65歳以上の高齢者もしくは40歳から64歳までの老化に伴う特定疾病の人に対し、市区町村から「介護が必要な状態」と認められた状態のことをいいます。

一方で要支援とは、ある程度の支援は必要な状態ではあるものの、改善の見込みがある状態のことをいいます。

一般的に要介護と認定された方を要介護者、要支援と認定された方を要支援者といいます。

また、要介護認定において、介護も支援も必要ない状態と判断された場合は「非該当(自立)」という判定が出る場合もあります。その場合には、介護保険を使った介護サービス利用はできません。

各市区町村が審査をする「要介護認定」によって介護または支援が必要と判断された場合、その人の介護が必要な段階は7つに分けられます。

つまり要介護度はその人の介護が必要な度合い、状態がどのくらいの段階かを示したものです。

要介護とは介護が必要と認定された状態!要介護7つの段階を徹底解説

3.要介護になるきっかけ

続いて、介護が必要になるきっかけを見ていきましょう。

平成30年版高齢社会白書(内閣府)によると、介護が必要になった主な原因は、「認知症」が18.7%と最も多く、次いで、「脳血管疾患(脳卒中)」15.1%、「高齢による衰弱」13.8%、「骨折・転倒」12.5%となっていいます。

また、男女別にみると、男性は「脳血管疾患(脳卒中)」が23.0%、女性は「認知症」が20.5%と特に多くなっています。

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_2_2.html

4.老人ホームに入居できる年齢は?

老人ホームに入居できる年齢は、多くの施設で60〜65歳以上と決められています。

実際に、老人ホームに入居している年齢層は、80代が最も多いです。

しかし、施設によって、年齢や要介護度によって入居できるか異なります。

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、グループホーム、ケアハウスは原則として65歳以上です。

また、老人ホームへの入居は、年齢ではなく介護の状況によって検討するとよいでしょう。

以下のような状態が続くようであれば、施設への入居も考えるサインとなります。

・1人でトイレができなくなった

・記憶障害や認知障害がひどく、意思疎通ができない

・介護者の精神面が不安定になってきた

[後悔しない!]老人ホームを選ぶ7つのポイントと入居までの10ステップ

5.親の介護にかかる費用はいくら?

親の介護にかかる費用はいくらなのでしょうか?

5-1.在宅介護にかかる費用

2016年度の家計経済調査によると親が在宅介護をする場合にかかる1ヶ月の費用は以下の通りです。

要介護1 3.3万円
要介護2 4.4万円
要介護3 6万円
要介護4 5.9万円
要介護5 7.4万円
全体平均 5万円

(参考:家計経済調査 「在宅介護のお金と負担」より)     

費用の内訳でも公的介護保険を利用した自己負担額の平均は1万6000円、おむつ代や医療費など介護サービス以外にかかる費用は平均3万4000円となっています。

*公的介護保険とは介護が必要になっても住み慣れた地域で、できる限り、自立した生活が送れるよう、介護を社会全体で支えようという目的で2000年に国が設けた社会保険制度のことです。

公的介護保険を利用すれば、介護サービスを利用した時の負担額が一部賄われます。

在宅介護には全体平均として5万円ほど介護費用としてかかることがわかります。

また介護費用以外にも生活費などもかかってきます。それを考慮した要介護1の親の1ヶ月の全体的な支出の事例は以下の通りです。 

在宅介護(要介護1の場合)
介護保険を利用した自己負担額(1割) 6,500円
介護サービス以外の介護利用料(おむつ代など) 6,000円
福祉用具レンタル費用(9割給付) 1,500円
生活費(食費・光熱費) 60,000円
その他費用 25,000円
合計 99,000円

上記の生活費はあくまで一例ですが在宅介護をする場合には合計で10万円程度の費用がかかることになります。

公的介護保険を利用しながら、在宅介護をする場合、自分の親の介護の一ヶ月にかかる費用はどのくらいなのかを上記の表と現在の生活費からだいたいでいいので見積もっておくようにしましょう。

5-2.施設介護にかかる費用

では次に親を施設に入れた時の費用を解説していきます。

要介護3の親が施設に入居した時の介護費用を含めた生活費の事例は以下の通りです。

施設介護(要介護3の場合)
居住費 70,000円
介護サービス料 25,000円
生活費(食費・光熱費) 55,000円
その他費用(娯楽など) 10,000円
合計 160,000円

施設に親を入居させた場合は、介護費用として居住費、介護サービス料がかかります。

施設での介護は生活費などを合わせると施設によって違いが大きくかわるものの、数十万〜ほどが月々の費用にかかってきます。

在宅介護と比べてみても分かるように、施設介護の方が費用に負担がかかることがわかります。

上記はあくまで一例ですが、施設介護の方が在宅介護よりも費用面での負担は大きいというのは一般的です。

施設の種類によって、月々の費用は違ってくるため、詳しくは担当のケアマネージャー、家族・親戚、親としっかりと相談することが大切です。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?

要介護認定を受ける平均年齢は75歳であることがわかっています。

しかし、65歳以上の5人に1人が要介護認定を受けていることを考えると、親が60歳を向かえる前には準備を始めておくとよいでしょう。

また、老人ホームに入居できる年齢は、多くの施設で60〜65歳以上と決められています。

実際に、老人ホームに入居している年齢層は、80代が最も多いです。

老人ホームは在宅介護に比べて、費用が高いため、計画的に準備をする必要があります。

この機会に介護の準備を始めましょう。

介護の準備はこれで安心!今から備えておきたい3つの準備

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