「嫁だから介護して当たり前」こんな言葉を耳にしたことはありませんか?
義理の親の介護はしなければいけないと不安に思う方もいらっしゃるかと思います。
実際に、多くの方が義理の親の介護でトラブルを抱えています。
いざという時のトラブルを避けるためにも、こちらの記事をご参考ください。
目次
1.義理の親の介護の義務は、 法律にはない
1-1. 扶養義務とその範囲
法律(民法第877条)により、扶養義務が定められています。
具体的に扶養義務があるのは、直系血族と兄弟姉妹です。
直系血族とは、被介護者を中心として、祖父母、親、子、孫のことを指します。
ただし、介護となると被介護者の親は亡くなっていることも多く、子どもが介護をするケースが多いです。
そのため、子どもに義務はありますが、その配偶者にとって義理の親の介護は法的に義務とはなりません。
1-2. 扶養義務の内容
扶養義務は、原則として要扶養者の生活にかかる費用を保証することが挙げられます。
義務とは言え、扶養義務者の生活レベルに合わせて扶養を行えば良いとされています。
家族だからと言って、自分の生活を犠牲にしてまで無理をする必要はありません。
2.義理の親の介護についての考え方
2-1.条件を決めて介護を行うと考える方の意見
つめたい人間と批判されることを覚悟で書き込みをします。最近夫とのけんかの原因の大半が義理の両親の介護についてです。
今すぐに何か介護が必要なわけではありません。ですが年が年なので今後のことをしっかりと話し合っておきたいといわれたので、おむつに頼るようになったら施設というとなんて非道だとののしられました。
私の友人には義理の両親と直接話し合い、おむつを使用するようになったら施設にお願いしましょうと納得しているところもあるので、私自身私の考えが特別偏っているとは思いません。変に今取り繕っておいて、その時になったら介護をしたくないという方がよっぽど冷たいと思うのですが、、、
引用:https://job.minnanokaigo.com/community/post/C47019003
2-2.実際に義理の親の介護を行った方の意見
嫁がやるべき、とは思いません。が、専業主婦やパートで働いていると、決局動けるのは嫁になるというケースは多いと思います。私の場合も『引き受けた』という覚えもないまま、流れでやることになった…という感じです。結婚した当初から、いろいろな事情を考えると『自分しか引き受け手がいないな』とうっすら感じていましたが、実際その通りになりました。ただ、義理の両親にはかわいがってもらっていましたし、頼りにもされていたんだと思います。
また、義理の両親の様子を見ていて、実子とはいえ男性には介護してほしくないと思っているんだなとも感じました。実際、介護が必要になった義母の体をタオルで拭いている時に、『看護師さんとか他人にやってもらうのは抵抗ある?』と聞いたところ、予想以上にきっぱりと『抵抗ある!』と言われました。夫は男兄弟しかいませんが、もし娘がいたなら嫁よりも娘を頼っていたのかもしれないと考えたこともありましたね。
嫁がやるべきことではないと本人が思っていても、それぞれの家庭の事情から“やらざるを得ない”ケースは、やっぱり多いのだなと感じます。
引用:https://kaigo.homes.co.jp/tayorini/column/giri/
3. 問題になる前に話し合おう
3-1. 方針を決めておく
扶養義務者が複数いる場合には、介護の程度を巡ってトラブルになってしまうこともあります。
トラブルを避けるためには、介護が必要になる前に方針を決めておくと良いです。
同居者がいる場合には、同居者が介護を担うのか、または他の家族も負担するのかも考えましょう。
こうした問題は、介護費用に直接関わる大きな問題です。
3-2. 親の財産を把握しておく
親の財産を把握しておくことも、トラブル回避のために必要です。
介護費用は、被介護者が負担することが原則です。
親の財産を把握しておくことで、利用できる介護サービスの相場を知ることができます。
3-3. 利用できる介護サービスを知っておく
扶養義務者が複数いるとは言え、介護が負担となってしまう可能性はあります。
介護サービスの種類や相場を事前に調べておくだけでも、それを活用した話し合いができ、トラブルを避けることに繋がります。
4.負担軽減のための介護サービス
4-1. デイサービスや訪問介護
施設に通所して介護を受けたり、逆に自宅にヘルパーさんに来てもらったりして介護を受けることです。
被介護者の介護レベルに合わせてサービスを選ぶことができます。
また、毎日介護を自分でするのは大変という方にもおすすめです。
4-2. 老人ホーム
老人ホームは介護が必要な時に頼ることのできるサービスです。
老人ホームといっても種類は様々で、被介護者や介護者のニーズや相場に合わせて選択することができます。
被介護者の財産に余裕がある場合や、介護者が忙しく介護をできない場合には老人ホームもおすすめです。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか?
夫に義務はありますが、義理の親の介護は法的に義務とはなりません。
しかし、一切手伝わないとなると、反対にご自身の親の介護が必要なときに手伝ってもらえなくなってしまうことも考えられます。
事前にお互いに話し合って、介護の方針を決めておくことが大切です。
ぜひ介護の準備は、こちらの記事をご覧ください。