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老人ホームを解約するときのトラブルの内容や対処法を解説

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老人ホームを利用する中では、特に金銭的なトラブルが多いため事前に知識をつけて避けなくてはいけません。

というのも、老人ホームでは数十万円ほどの月額料金に加えて入居時に発生する入居一時金が数百万円〜数千万円という高額な費用になる場合もあるからです。

例えば、入居が決定した後、すぐに契約解除しようとした場合、契約内容によっては入居一時金が全額返金されずにトラブルになってしまうこともあります。

とはいえ、老人ホームは短期的に何度も契約するものではありませんし、実際にどのようなトラブルが多いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、老人ホームで多いトラブルの内容や対処法について詳しく解説していきます。

これから契約しようとしている方、もしかしたら契約後に解約する可能性があるかもと思う方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

老人ホームで多いトラブルの内容とは?

老人ホームで発生するトラブルの中でもっとも多い内容は「契約・解約」についてです。

公益社団法人 全国消費生活相談員協会が発表した「平成26年度電話相談 老人ホーム関連トラブル110番報告書」によると、発生したトラブルのうち76.2%が「契約・解約」という結果になっており、次いで数の多い「接客対応(33.3%)」に比べても圧倒的に件数が多い結果となりました。

「契約・解約」の具体的な例としては、”解約時の入居一時金の返金について”や”契約時の説明不足”などが挙げられています。

このようなトラブルを回避するためには「契約・解約」についてしっかりと把握することが大切なのです。

もちろん、契約や事前説明会のときに契約・解約についての説明は必ずあります。

しかし、前提としてどのような仕組みになっているのかを理解していないと、説明が耳に入ってこないことも多いため、説明を受ける前に本記事である程度の内容を確認しておくといいでしょう。

老人ホームを解約するなら90日以内に!

契約して早いタイミングでの解約が必要になった場合、かならず90日以内に解約が完了するようにしましょう。

というのも、「老人福祉法」において、契約してから90日以内であればクーリングオフ(短期解約特例)が適用されるため、諸経費を差し引いた入居一時金が返金されるように義務付けられているからです。

このような短期解約特例は、老人ホームが独自で定めている条件ではなく、消費者を守るために法律で定められていることですので、特定の施設では適用されないということはありません。

万が一、90日を過ぎてしまった場合、老人福祉法のクーリングオフ制度は適用されず、老人ホームが定める規約に則って入居一時金が返金される、もしくはされないという判断が下されます。

老人ホームを契約してからすぐに解約することはある?

老人ホームは基本的に長期間入居することを前提に契約するため、「すぐに解約することはあるの?」と思う方も多いと思いますが、実はすぐに解約する事例は少なくありません。

というのも、もともと希望していた施設に空きが出た場合や、見学時の印象と大きく異なっていた場合、入居者がどうしても自宅に戻りたいと考えている場合、さらには入居者本人が死亡してしまった場合など、さまざまなケースで早期解約を選択することがあるからです。

ですので、「短期で解約することはない」と考えるのではなく、万が一のときに備えて解約についても知っておくといいでしょう。

解約時のトラブルを回避する対処法

解約時のトラブルを回避する対処法は下記の2つです。

・事前に説明をしっかりと受ける

・早期解約について確認しておく

それぞれの対処法について詳しく解説していきます。

1.事前に説明をしっかりと受ける

老人ホームの解約トラブルになる場合、事前説明をしっかりと聞いていない、もしくは施設側の説明が不足していたということが多いため、事前説明を納得するまでしっかりと聞くことが大切です。

一般的には施設の設備や職員、サービス内容など、さまざまなことについて説明が行われますが、不安に感じる部分があるのであれば個別で施設に質問をしたり、ケアマネージャーなどに相談するのもいいでしょう。

2.早期解約について確認しておく

老人ホーム側からしても早期解約してほしくないため、しっかりと口頭では説明が行われない場合もあります。

しかし、重要事項説明書や契約関係の書類にはかならず短期解約特例制度などについてしっかりと記載されているため、確認しましょう。

契約一時金の中に含まれている”諸経費”についても明確にしておくことで、早期解約した場合に返金される金額が明確になるので安心です。

また、これらの契約関係の書類は契約後も大切に保管しておきましょう。

まとめ

本記事では、老人ホームで多いトラブルの内容や対処法について詳しく解説していきました。

老人ホームでは契約・解約に関するトラブルがもっとも多いため、事前に説明会に参加をしたり契約書類に目を通すなど、しっかりと納得してから契約することが大切です。

また、早期解約をしないことに越したことはありませんが、どうしてもせざるを得ない場合もありますので、そのときを想定して対策することも忘れてはいけません。

 

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