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ガイドヘルパー とは?料金や申請方法、メリット・デメリットを解説

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「ガイドヘルパー って何をしてくれるの?」
「ガイドヘルパーの利用方法は?」

そういった疑問を抱えていませんか?

ガイドヘルパーは外出を支援する介護サービスで、一人で外出できない方の家族の介護負担軽減に繋がります。

この記事では、ガイドヘルパーのサービス内容や利用対象者、料金、申請方法、メリット・デメリットを詳しく解説します。

1.ガイドヘルパーとは

ガイドヘルパーとは、一人での外出が難しい方に対して移動に関する支援をしてくれる人を指します。

障がいのある方が地域で自立して生活するためのサポートを目的としています。

ガイドヘルパーは、正式には「移動介護従事者」と呼ばれます。

サービス内容は、主に「行動支援」「移動支援」「同行支援」の3つに分類できます。

2.ガイドヘルパーの支援内容は3種類

2-1. 行動支援

2-1-1. 内容

外出前後の着替えなどを支援したりします。

また、外出時の転倒や不注意による事故などの危険な目に合うことを避けるために見守りも行います。

2-1-2. 対象者

障がい者支援区分では「3」以上に当たる方が対象です。

障がい者支援区分は7段階に分かれており、数字が大きいほど支援の必要性が高いという判定です。

行動支援の対象は、基本的に自閉症の方や精神障がいなどをお持ちで常に介護を必要としている方です。

2-2. 同行支援

2-2-1. 内容

同行支援とは、視覚障がいのある方の地域生活や社会への参画をサポートする福祉サービスです。

移動に必要な情報を提供したり、排泄や食事のサポートを行います。

また、外出先でのレストランでメニューを読み上げたり、代筆したりするなどの役割も担います。

2-2-2. 対象者

視覚障がいにより、一人での移動が困難な方で、後述の同行援護アセスメント表において移動障がいの欄の点数が1点以上で、かつ移動障がい以外の欄の点数が1点以上である方です。

また、要支援〜要介護の方も対象です。

同行アセスメントについては下記の表を参照してください。

(出典:厚生労働省 https://www.city.futtsu.lg.jp/cmsfiles/contents/0000000/398/NO2-1-2.pdf

2-3. 移動支援

2-3-1. 内容

移動支援とは、社会生活や地域活動への参加に対して、必要不可欠な外出を支援する制度のことです。

基本的なサービスでは、1人の利用者につき1人の支援者がつきます。

ただし、地域によっては車両移送の形で複数名の支援を行うこともあります。

2-3-2. 対象者

移動支援は、主に知的障がいの要因から一人での外出が難しい方が対象です。

障がいの等級や支援区分に関わらず利用可能です。

通常、65歳以降は介護保険サービスが優先されますが、介護保険には外出に付き添うサービスがありません。

そのため、65歳以降も行動援護のサービスを使うことができます。

3.ガイドヘルパーを利用する方法

市町村の障がいサービスを担当する福祉の窓口に利用申請します。

次に、認定調査員が調査し、その調査に基づいてコンピューターによる判定を行います。

市町村は、障がい程度区分や介護する人の状況、利用したいサービスの希望を元に、支給を決定します。

支援が決定したら、支援の受給者証(障がい福祉サービス受給者証)を受け取ります。

4.ガイドヘルパーの利用料

利用料は、料金の1割が基本的な負担額です。

例えば、3時間の利用で3,000円の利用料がかかる場合には300円が基本的な負担額です。

ただし、複数のサービスを利用する場合には利用負担額が高額になったり、世帯年収によっては利用料金が家計の負担になることもあります。

そのため、世帯年収によって上限も設定されています。

生活保護の受給世帯と、世帯収入額が約300万円以下の世帯では、自己負担額は0円です。

また、世帯収入が600万円以下の世帯では自己負担額の上限は9,300円、それ以上の世帯年収の場合は37,200円が負担額の上限です。

5.ガイドヘルパーを利用できないケース

ガイドヘルパーは、以下の場合には利用できないことになっています。

①通年かつ長期にわたる外出
例:通勤や通学

②営業活動等の経済活動や政治・宗教に関わる外出
例:日曜礼拝や宗教布教活動

③社会通念上適当でない外出
例:ギャンブルや風俗

6.ガイドヘルパーを利用するメリット

6-1. 身体的な負担を軽減できる

ガイドヘルパーを利用することで、身体的な負担を軽減できます。

同居しているご家族や、別居しているが介護を続ける周囲の方にとって、介護の負担は少なくありません。

外出の付き添いは、常に気を張っていなければならず、精神的にも消耗します。

そういった負担を減らせることは大きなメリットです。

6-2. ご本人に合わせた支援をしてもらえる

専門知識を持ったガイドヘルパーに、ご本人に合わせた支援をしてもらえることもメリットの一つです。

普段介護をしている周囲の方には遠慮して言いづらかったことも言える可能性も高まり、ご本人もさらに充実した外出時間となるでしょう。

7.ガイドヘルパーを利用するデメリット

7-1. 支援内容に制限があるため自由に支援を受けられない可能性も

ガイドヘルパーの利用には、政治・経済・宗教・期間等に関して制限があります。

本人が望む外出を全てサポートしてもらえるとは限らないことがデメリットです。

7-2. サービス内容は市町村によって異なる

そのため、お住いの地域ではガイドヘルパーの支援制度があまり充実していない可能性もあります。

受けられるサービス内容に地域差があることはガイドヘルパーのデメリットです。

8.まとめ

最後に、ガイドヘルパーには行動支援、同行支援、移動支援の3種類があり、それぞれ対象者やサービス内容がことなります。

手続きとしては、まずは市町村の福祉支援窓口に行き、ガイドヘルパーを利用したい旨を伝えると良いでしょう。

ガイドヘルパーの利用は市町村による利用の可否判断の後になるため、すぐには利用できません。

早めに負担を軽減するためにも、余裕のあるうちに市町村の窓口に相談に行くことをおすすめします。

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