「花粉症ってどういう仕組みなの?」
「同居の両親が花粉症で苦しそう…」
そういった悩みを抱えていませんか?
花粉症は、別名季節性アレルギー鼻炎とも呼ばれ、辛い症状が続きます。
この記事では、花粉症の症状や、口腔ケア、高齢者の花粉症治療について詳しく記述します。
目次
1.花粉症とその原因
花粉症とは、花粉が粘膜などを刺激することにより起こるアレルギー反応です。
花粉には、春ではスギやヒノキ、秋ではブタクサなどがあげられます。
季節ごとの植物によって発症するため、季節性アレルギー鼻炎とも呼ばれます。
2.花粉症の症状
花粉症の主な症状は、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどです。
くしゃみや鼻水が止まらないと呼吸がしづらく、日常生活にも影響を及ぼすことも多くあります。
他にも、耳の奥が痒くなったり、たんのない乾いた咳がでたりするなどの症状もあります。
また、一口に花粉症と言っても個人差が大きく、花粉の種類によっても異なります。
3.花粉症のメカニズム
くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状は、いずれも花粉を体外に出そうとして起こる反応です。
人間の体は、異物に反応する物質を作る抗体(IgE抗体)を持っています。
その抗体は、花粉に接触される度に作られ、徐々に体内に蓄積します。
抗体が一定量まで蓄積すると、アレルギー反応としてくしゃみや咳、鼻水、鼻づまりといった症状が現れます。
4.花粉症と口腔ケア
花粉症は、口内環境の変化を引き起こします。
花粉症になると、鼻水や鼻づまりなどの症状により、口呼吸の頻度が高まります。
唾液には、口腔内を綺麗に保つ自浄作用もあります。
そのため、口呼吸が増えると雑菌が口腔内に入ったり、口腔内の乾燥が歯周病の原因になったりします。
このように、花粉症はお口のトラブルのもととなる可能性もあります。
5.花粉症の治療方法
5-1. 飲み薬
飲み薬はメジャーな治療方法です。
しかし、高齢になると嚥下機能が低下することから薬が飲み込みにくい場合もあります。
医師に相談しつつ、嚥下機能に合った形状の飲み薬を処方してもらうと良いです。
5-2. 目薬
目薬は、直接点眼するため、効果がわかりやすい薬です。
また、かゆみを感じた時にすぐに対処できます。
ただし、薬は使用頻度が決まっているため、本人が適切に点眼できることが原則です。
5-3. 点鼻薬
点鼻薬は、鼻にノズルを入れて、直接噴霧する薬です。
医師から処方される薬のほか、薬局等でも購入できます。
また、点鼻薬と言っても、様々な種類があるため、薬剤師や医師に相談しましょう。
目薬と同様、効き目がわかりやすい薬ですが、本人が使用頻度を守れる必要があります。
6.高齢者の花粉症治療で必要なのは周囲のサポート
6-1. 認知症により予防が困難
花粉症を予防するには、花粉を浴びない(体内に取り込まない)ことが重要です。
しかし、認知機能が低下すると、予防のためのマスクやサングラスをつけ忘れるなど、予防が難しい場合もあります。
そのため、日常生活での予防や服薬をサポートしてくれる周囲の人たちの存在が不可欠です。
6-2. 花粉症治療薬の影響
花粉症治療薬も、その他の薬と同様に、副作用などに気を配る必要があります。
高齢になると、花粉症以外の疾患で常用している薬もあるでしょう。薬の飲み合わせなども考慮するために、医師に相談することをおすすめします。
また、副作用による眠気は、日常生活に影響を及ぼします。
車の運転をしないからと言って安心はできません。
日中に眠くなることで夜の睡眠障害に繋がったり、日中の眠気で怪我をするリスクも高まります。
気になる点は医師に相談すると良いでしょう。
7.花粉症以外にもある!?高齢者の鼻の病気
7-1. 老人性鼻炎
老人性鼻炎とは、加齢により鼻の粘膜機能が衰え、粘着性が弱まり、無色透明のサラサラした鼻水が止まらなくなることです。
老人性鼻炎の場合は、くしゃみや咳など鼻水以外の症状は見られません。
老人性鼻炎はアレルギー性鼻炎とは異なるため、鼻炎の薬は効かないです。
花粉症と勘違いして薬を飲み続けると、薬が合わずに逆に悪化する可能性もあります。
早めに医師に相談しましょう。
7-2. 血管運動性鼻炎
血管運動性鼻炎とは、急な気温の変化によって起こる鼻炎です。
鼻水の分泌は自律神経が調整しています。
高齢になり自律神経のバランスが乱れることで、サラサラした透明な鼻水や、くしゃみといった症状がみられます。
アレルギー性鼻炎と同様の治療や、自律神経を整える工夫が必要になります。
8.まとめ
花粉症とは、花粉が粘膜などを刺激することにより起こるアレルギー反応です。
症状は様々で、くしゃみや鼻水のほかに、目のかゆみや充血、皮膚のかゆみなどが挙げられます。
治療方法には、飲み薬、点眼薬、点鼻薬が挙げられます。
また、認知機能が低下すると、自分で予防することが難しくなるため、周囲の支えが必要不可欠です。
また、高齢者の鼻の病気は花粉症だけではなく、老人性鼻炎や血管運動性鼻炎などがあります。
おかしいな?と思ったら、早めに医師に相談しましょう。