住宅型有料老人ホームは安いって聞いたけど本当??
まだ自立できているが、施設へ早めに入居したい。。。
老人ホームの違いがわからない。。。
このような疑問や悩みを抱えているのではないでしょうか?
住宅型有料老人ホームは、要介護認定を受けていなくても入居でき、介護付き老人ホームより割安です。
さらに、住宅型有料老人ホームの数は急速に増えており、現在では有料老人ホーム全体の約3割が「住宅型」となっています。
気になる住宅型有料老人ホームの特徴や費用、その他の施設との違いなどを見ていきましょう。
目次
1.住宅型有料老人ホームとは
住宅型有料老人ホームとは、要介護認定を受けているか否かに関わらず高齢者を受け入れている、主に民間企業が運営する介護施設です。
生活援助や緊急時の対応などを行っており、介護付き有料老人ホームと比べて利用料が割安なので、人気のある介護施設の一つになります。
1-1.提供される3つのサービス
〇生活の援助
基本的にどの施設でも、見守りや食事・掃除・洗濯などの生活の援助がサービスとして提供されます。
入浴介助や食事介助などの介護サービスは、在宅介護同様に居宅介護⽀援事業所を通して受けることができます。
〇緊急時の対応
緊急時の対応は医療サービスの有無にかかわらず行われます。
医療サービスについては、法律で看護職員の配置が定められていないので、施設によって大きな差があり注意が必要です。
常駐の看護職員がいない場合も、訪問看護を通して看護職員からのサポートを受けられます。
〇レクリエーションやイベント
住宅型有料老人ホームには、自立や要介護度が軽い方が多く入居しています。
そのため、入居者が楽しめるよう、多くの施設ではレクリエーションやイベントが充実しています。
1-2.入所基準は自立~要介護軽度
入所基準は他の老人ホームと異なり、施設によって様々です。
基本的には60歳以上で、介護レベルは自立~要介護軽度、収入や資産から支払い可能かの確認、身元引受人の有無などが入所基準に設けられています。
1-3.設備は安心して生活ができるバリアフリー
住宅型有料老人ホームには、様々な設備があります。
住居は、個室と共同スペースに分かれ、生活に必要な基本的な設備は整っています。
多くの施設は、手すりやスロープ、段差が少ないなど安心して生活ができるバリアフリーです。
また、施設や入居費用に応じてカラオケや機能訓練室、理美容室など様々な設備が整っています。
2.住宅型有料老人ホームの費用
住宅型有料老人ホームの費用は、施設によって大きく異なります。
費用は2種類あり、初めに支払う初期費用と毎月支払う月額利用料です。
また、介護サービスに関しては、月額利用料に加算して在宅介護同様に使った分だけ支払います。
介護サービスの分に関しては、入浴介助や食事介助など介護保険を利用できます。
目安となる費用
〇初期費用(入居一時金や敷金):0~数千万円
〇月額利用料:10~30万円程度
3.3つの老人ホーム比較
3-1.住宅型有料老人ホーム
<特徴>
・食事のサービスや家事支援、レクリエーションなどのサービスが受けられるところが多い。
・介護サービスが必要な場合は別途外部の訪問介護、通所介護などの介護事業者契約をする必要がある。
・月々の入所に関する費用に介護保険を利用できない。(外部の事業者と介護サービスを契約する場合はその分について、介護保険を利用できる)
<対象者>
・特に規定はなし、基本的には60歳以上で、介護レベルは自立~要介護軽度
<費用>
初期費用(入居一時金や敷金):0~数千万円
月額利用料:10~30万円(介護サービスを利用する場合は介護サービス費用もプラス)
3-2.介護付き老人ホーム
<特徴>
・施設職員が介護サービスを提供する。
・介護保険上の「特定施設入居者生活介護」という介護サービスを提供するため、介護費用が別途かかることはない。
・職員は24時間常駐している。
・サービスは食事サービス、清掃・洗濯などの生活支援サービス、入浴・排泄介助などの介護サービス、リハビリ・機能訓練、レクリエーションなどが入居者ごとの状態ごとに提供される。
・サービス内容、施設によって費用の幅が広い。
<対象者>
・要支援1以上と認定された方(自立の方も入所できる混合型もあります)
<費用>
初期費用(入居一時金や敷金):0~数億円
月額利用料:10~35万円
3-3..サービス付き高齢者住宅
<特徴>
・施設職員が安否確認や生活相談サービスを提供する。
・介護付き老人ホームよりも料金がやや安いところもある。
・介護保険上の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているところでは介護サービスを受けられる。(基本的な対象者は介護度が軽度の高齢者)
・「安否確認サービス」「生活相談サービス」は必ずどの施設にもついている。
・要介護度が重くなったらどのような暮らし方ができるのか、どんな対応をしなくてはいけないのか事前に確認しておくことが大事。
<対象者>
・60歳以上の方
・特定施設入居者生活介護のサービスを受ける場合は、要支援、要介護の認定が必要
<費用>
初期費用(入居一時金や敷金):0~100万円
月額利用料:10~30万円
その他老人ホームの種類はこちら
https://carers-navi.com/home-type%e3%80%80#3-2
4.住宅型有料老人ホームのメリット・デメリット
4-1.メリット
一番のメリットは、介護付きよりも利用料が安いことです。
自立や軽度の要介護状態であれば、介護付き老人ホームよりも割安で生活できます。
また、レクリエーションや設備が充実している、外部サービスの利用で、軽度の要介護状態に対応できるなどのメリットもあります。
・介護付き老人ホームよりも割安
・レクリエーションや設備が充実している
・外部サービスの利用で、軽度の要介護状態に対応できる
4-2.デメリット
最大のデメリットは、介護状態が悪化してしまうと、基本的に住み続けられないことです。
退去が求められることもありますが、一番は要介護度が高いと介護サービス費用が高くなってしまうため、別の施設への移動が必要になる場合が多いです。
・介護状態が悪化してしまうと、基本的に住み続けられない
・要介護度が高いと介護サービス費用が高くなってしまう
5.入所手続と入所難易度
5-1.入所手続
①入居の目的を明確にする
介護を求めているのか、住居を求めているのかなど入居の目的は人によって様々です。基本的なところですが、情報収集に追われて目的がおろそかになってしまう事がとても多いです。目的によって選ぶ老人ホームが変わってくるので、老人ホームに入る目的をもう一度明確にしましょう。
②条件の優先順位を決める
入居の際に一番大切にしたいことは何でしょうか。費用の安さ、サポートの手厚さ、個室/相部屋、立地などなど、考える側面はたくさんあります。入居者本人と家族ですり合わせをして優先順位を決めると、のちに候補を絞る時に考えやすくなります。
③予算の目安を立てる
現在の貯蓄とこれからの収入を考えて、いくらまで出せるのかを把握しておきましょう。これも候補を絞る時に必要になります。
④情報収集をする
ネットで調べたり、パンフレットを取り寄せたりして、情報収集をします。知り合いで入居している家族がいる方がいれば、話を聞いてみるのも良いでしょう。
⑤候補の施設を絞り込む
優先順位や予算の目安を考慮しながら、候補の施設を絞りましょう。
⑥実際に見学に行く
絞った候補を見学しに行きましょう。そこで感じる雰囲気などからさらに絞り込みができます。
⑦申し込む
どの施設にも、入居申込書が用意されています。必要な情報を記入して提出しましょう。
⑧職員の訪問
施設によって様々ですが、状況把握のため施設の職員が訪問してヒアリングを行います。この時は家族も付き添い、共に情報共有を行いましょう。
⑨審査
ヒアリング内容をもとに施設が入居審査を行います。この際、入居者側は連絡を待ちます。
⑩契約を結ぶ
面談をして入居先を決定したら、契約内容をきちんと把握した上で契約をしましょう。
⑪入居する
新たな住居で居心地良く過ごせるように準備をして入居しましょう。
[後悔しない!]老人ホームを選ぶ7つのポイントと入居までの10ステップ
5-2.入所難易度
住宅型有料老人ホームは、急速に増えており、現在では有料老人ホーム全体の約3割が「住宅型」となっています。
そのため、入居が特に難しいわけではありません。
しかし、施設によって人気は異なるため、前もって入居の準備を行いましょう。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
住宅型有料老人ホームとは、要介護認定を受けているか否かに関わらず高齢者を受け入れている介護施設です。
介護付きよりも利用料が安いため、自立や軽度の要介護状態であれば、介護付き老人ホームよりも割安で生活できます。
その一方で、介護状態が悪化してしまうと、基本的に住み続けられないというデメリットもあります。
他の施設とのメリットとデメリットを比較しながらより良い施設を見つけましょう。