老人ホームに入居している中で入院することになるケースは多いですが、老人ホームを退去するべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
老人ホームによっても対応は多少異なりますが、多くの場合で金銭的な負担が大きくなってしまうため、しっかりとした対応が求められます。
そこで本記事では、老人ホームの利用中に入院したときの対応や費用について詳しく解説します。
目次
老人ホーム入居中に入院すると退去になる?
老人ホーム入居中にケガや病気を患ってしまい入院することになった場合、基本的には老人ホームを強制退去はもちろん、退去を求められることはありません。
ただし、入院期間中であっても老人ホームを利用し続ける扱いとなり、月額料金の一部を支払い続ける必要があります。
入院費用と二重での支払いとなってしまうため、退去の選択肢を持っておくことも大切です。
老人ホームの種類によっても対応が異なる
老人ホームには、さまざまな形態があります。
そのため、入院中の対応についても対応が若干異なる場合があるのです。
例えば、「特別養護老人ホーム」や「介護付有料老人ホーム」の場合、賃料と管理費を支払い続けることで入院中であっても老人ホームを利用し続けることができます。
しかし、長期入院の場合は、老人ホーム側から退去の相談を持ちかけられる場合もあります。
一方でサービス付き高齢者(シニア)向け賃貸住宅の場合は、賃貸借契約を結んでいるため長期入院の場合でも退去を持ちかけられることはなく、利用料を支払うことで利用し続けられます。
また、このような対応は老人ホームによっても異なる部分があるため、入院が決まった時点で老人ホーム側に相談をして、今後の対応について決めることが大切です。
入院中に発生する老人ホームの月額料金は?
老人ホームを利用中に入院してしまった場合、退去しないのであれば老人ホームの利用料を支払い続ける必要があります。
しかし、老人ホームに住んでいるときに支払っていた月額料金をすべて支払い続けなくてもよいケースは多いです。
具体的には、入院中の間は「賃料」と「管理費」のみ請求されることが多く、そのほかの「介護サービス」や「食費」などは請求されないことが一般的となります。
ただし、老人ホームを利用する費用の中で大きな割合を占めているのは「賃料」ですので、請求される費用が減ったとしても金銭的な負担になりがちです。
特に立地の良い老人ホームは、賃料が高額に設定されている場合が多いため注意しましょう。
また、老人ホームの入居時に渡される「重要事項説明書」の中に入院中の対応について記載されていることが大半です。
入院中に老人ホームを退去するべきタイミング
入院中に老人ホームを退去するべきタイミングは以下の通りです。
- 長期入院が必要な場合
- 老人ホームで対応できない病気の場合
それぞれのタイミングについて、以下で詳しく解説します。
長期入院が必要な場合
入院中であっても老人ホームの月額料金の一部を負担し続けなくてはならないため、長期入院が必要な場合は退去する選択を取るほうが良いことも多いです。
具体的には3ヶ月以上の入院が必要な場合は、二重に費用を負担するのが厳しくなってくるため、退去を検討するといいでしょう。
老人ホームで対応できない病気の場合
今まで利用していた老人ホームでは対応できない病気を患ってしまった場合、利用していた老人ホームを退去して、医療体制の整っている老人ホームを新たに探す必要があります。
点滴や人工呼吸器などの医療行為は介護スタッフでは対応できないため、医療スタッフが在中しているしている老人ホームを選びましょう。
負担の少ない方法を選びましょう
本記事では、老人ホームの利用中に入院したときの対応や費用について詳しく解説しました。
入院中であっても老人ホームをそのまま利用できますが、二重に費用を負担することになるため、入院期間に応じて退去することを検討するといいでしょう。
ただし、高齢者にとって生活環境の変化は大きなストレスになるため、肉体的・精神的な負担も考慮して負担の少ない方法を選ぶことが大切です。