日によって認知症のような症状が出てるけど、元気な日もある。。。
認知症の症状って日によって違うの?
まだら認知症ってどんな認知症??
このような悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか?
まだら認知症は、認知症の種類を指す言葉ではなく、状態を表す言葉です。
症状としては、頭痛やめまい、耳鳴り、手足のしびれ、歩行障害など人によって様々です。
日時によって状態がまだらに出現するため、まだら認知症と呼ばれています。
まだら認知症の状態では、医師にかかるまでに時間がかかったり、診断が難しいことが多いです。
そのため、この記事では、どんな状態がまだら認知症であるか、どんな対応を取ればよいかを解説しています。
目次
1.まだら認知症とは
まだら認知症とは、認知症の初期に見られる症状の一種で、一部の機能のみ低下して他の機能は健常者とかわらない状態を指します。
また、日時によって状態がまだらに出現することもあります。
そのため、まだら認知症は、認知症の種類を指す言葉ではなく、状態を表す言葉です。
症状としては、頭痛やめまい、耳鳴り、手足のしびれ、歩行障害など人によって様々です。
まだら認知症は、早期に発見できれば、改善や予防が可能となります。
しかし、症状がまだらのため、診断が遅くなったり、病院に行っても診断がつかなかったりすることもあります。
そのため、症状や予防策について、きちんと知っておきましょう。
2.まだら認知症の原因
2-1.脳血管性認知症
まだら認知症は、特に脳血管性認知症に起こりやすいです。
さらに、脳血管認知症の中でもラクナ梗塞が原因でまだら認知症が起こると考えられています。
ラクナ梗塞とは、細い血管が多発性に詰まる脳梗塞のことです。
脳梗塞により影響を受けた部分の機能は低下しますが、その他の機能は比較的に正常です。
2-2.レビー小体型認知症
レビー小体型認知症の症状として、日時によって認知機能の良い時と悪い時の波があります。
具体的には、穏やかで、表情がはっきりしている時と、ボーっとしている時やずっと寝ている場合などの変動があります。
レビー小体型認知症は、神経細胞に出来る特殊なたんぱく質である「レビー小体」が原因です。
その他の症状として、幻視や妄想、睡眠症状などがあります。
症状に心当たりのある場合は、レビー小体型認知症を疑ってみましょう。
2-3.脳の血流の変化
血流が低下するタイミングで認知症の症状が強まる場合があることがわかっています。
起床直後や食事後、水分不足のときなど、脳の血流量が低下するタイミングには注意しましょう。
これは脳血管性認知症やレビー小体型認知症に限らず、その他の認知症でも広く生じます。
3.まだら認知症の予防
3-1.血圧をきちんと管理する
まだら認知症の原因にもなる脳梗塞は高血圧によって引き起こされる場合が多いです。
日頃から血圧測定をおこない、高血圧の状態を放置しないようにしましょう。
3-2.食生活の見直し
食生活でも血圧に注意しましょう。
基本として血圧上昇の原因となる塩分は控えてください。
また、様々な栄養素を含む食品をバランスよく摂りましょう。
少しずつ、食生活の習慣を見直して行くことをおすすめします。
また、ご自身で料理をすることで認知症予防の効果があると分かっています。
3-3.水分をしっかりとる
体内の水分が不足すると、脳梗塞を起こしやすくなります。
特に高齢者は、水分不足に気づきにくいです。
のどが渇いていなくても定期的に水分補給する習慣をつけましょう。
3-4.飲酒、喫煙をやめる
喫煙は、喫煙は脳を委縮(小さく)させると言われています。
また喫煙者の脳は同年齢の非喫煙者よりも萎縮しています。
萎縮の進行度合いは 5~10 歳年上の非喫煙者と同等と言われています。
また、同様に飲酒でも脳を萎縮させることが、アメリカ・ウェルズリー大学の研究チームによって示されました。
昔は、「酒は百薬の長」という言葉もありましたが、現在は否定されつつあります。
出典:https://style.nikkei.com/article/DGXDZO39490270Q2A310C1MZ4001/
3-5.適度の運動をする
適度な運動には血圧を下げ、血管への負担を低減する効果があります
週に2~3回以上の有酸素運動がオススメです。
いきなり、激しい運動をすることが難しい場合は、まずは家から出て公園で散歩することから始めましょう。
適度な運動は、動脈硬化や呼吸器機能の改善、血管疾患のリスクの低下も見込めます。
特に、身体を動かしながら何かを考えることが認知症予防に大変良いとされているので、取り入れてみてください。
4.まだら認知症に対して家族がすべきこと
4-1.患者の尊厳を傷つけない
まだら認知症は、ご本人が認知症だと自覚できない場合が多いです。
ご本人に認知症であると認知してもらえることが一番よいですが、無理に認めさせようとしてはいけません。
患者の自尊心を傷つけないように注意しましょう。
4-2.観察し、記録する
ご家族は、要介護者の変化に気が付いたらその都度、記録をしておくとよいでしょう。
日常の様子はご家族にしかわからないため、診断の時に重要な情報となります。
特にまだら認知症は、症状がまだらのため、診断が遅くなったり、病院に行っても診断がつかなかったりすることもあります。
4-3.「病気に波があるのはあたりまえ」
まだら認知症はとても誤解を招きやすいです。
波が激しいため、悪い時ばかりに気を取られ、ご本人やご家族が気を落としてしまうこともあります。
しかし、まだら認知症だけに関わらず、どんな病気であっても症状に波があるのはあたりまえです。
あたりまえであるということを前提に長い目で見守りましょう。
4-4.規則正しい生活習慣を
認知症になると、日中の活動が少なくなり、不眠や昼夜逆転の原因になります。
今までの規則正しい生活習慣をできるだけ崩さないように、日課表などを作って活動をできる環境を作りましょう。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか?
まだら認知症は、症状が日によって異なる場合が多いため、ご本人・ご家族共に自覚が難しく、診断までに時間がかかってしまいます。
まだら認知症の予兆が見られましたら、まずは専門の医師に診てもらいましょう。
まだら認知症は、早期に発見できれば、改善や予防が可能となります。
ご家族の観察によっては治すことも可能です。
もしも、対応につかれてしまったときは、1人で抱え込まないように専門家や周りの人に相談しましょう。