「遠方に住む親の状態が不安だ」
「がっつり介護はできないけど、親の状態を見守りたい」
あなたは今こんな悩みを抱えていませんか?
親の状態を日々心配しているが、仕事や家庭の事情によりなかなか会うことができないという人は多いのではないでしょうか?
そんな介護者向けに、高齢者向けの見守りサービスが普及しています。
見守りサービスとは、カメラや訪問する人を通して、離れていても高齢者の健康が把握できるサービスです。
カメラを使った監視型や、食事を宅配する際に要介護者と会話をして、精神状態や健康状態を把握する訪問型があります。
(参考:https://www.seedplanning.co.jp/press/2015/2015030901.html)
市場調査を専門にする企業が発表した上記の表によると、高齢者向けの見守りサービスは、市場が拡大し、今後も伸びていくと予想されています。
なかでも、緊急通報型のサービスが多く、何か起こった際に迅速に対応できるサービスが求められています。
今回は見守りサービスをタイプ別にまとめました。
高齢者の方の状態や家庭の状況に応じて選んで頂けたらと思います。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
それでは解説していきます。
目次
1.介護の見守りサービスは遠距離介護をしている人にオススメのサービス
見守りサービスとは、高齢の両親の健康状態を見守ることができるものです。
「栄養管理ができているのか」「病気や怪我をしていないか」「何らかのトラブルに巻き込まれていないか」など、
毎日確認ができないことに対して、不安が尽きないものです。
見守りサービスを使うと、遠方に住んでいても、高齢者の状況を確認できる強い味方になります。
健康状態を数日置きに把握するタイプなど、状況に合わせて様々なサービスを選ぶことができます。
また、その方法も訪問者とのコミュニケーションにより把握するタイプや、カメラで監視するもの、メールでの簡単なアンケートに答えるメール型などがあります。
利用者の精神状態や希望に合わせて選ぶことができるので、利用者の負担やストレスを大きく減らすことができます。
2.見守りサービスのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
どこからでも状況確認ができる | 費用がかかる |
トラブルに対処しやすい | コミュニケーションが減る |
他人とコミュニケーションができる(訪問型) | 見張られているという精神的負担 |
・メリット
①どこからでも状況確認ができる
従来の高齢者に対する見守りでは、確認のために自宅を訪れる必要がありました。そのため、特に遠方に住んでいる場合、移動に時間がかかり、なおかつ訪問できる頻度が限られてしまいます。しかし、見守りサービスの登場によって実際に自宅を訪れなくても、状態が確認できるようになったので、確認頻度や住む場所を自由に選べるようになりました。
②トラブルに対処しやすい
インターネットやセンサー技術の発達によって、そばにいなくてもリアルタイムで異常がわかるようになりました。これによって、トラブルに対しても素早く対応できるようになり、事態の悪化を防ぐことができます。
また、監視体制が強くなることによって、高齢者を狙った詐欺や窃盗などの犯罪を防ぐことにも繋がります。
③他人とコミュニケーションができる(訪問型)
高齢になり、足が不自由になると外出の頻度が減ってしまうことが多いです。外出が減ることによって、外出先での他人とのコミュニケーションが減ってしまいがちです。
しかし、訪問型のサービスを利用すると、決められたタイミングで高齢者の自宅を訪問し、コミュニケーションを図ってくれます。
外出の難しい人に対しても、コミュニケーションが図られ孤独死の防止や、精神的な安心をもたらします。
・デメリット
①費用がかかる
サービスの利用には費用がかかります。メリットを考えたら大きい金額ではないかもしれませんが、いくつかの見守りサービスを併用する場合には、金額は大きくなってしまいます。
②コミュニケーションが減る
当然ですが、見守りサービスに安否確認を依頼する分、自分でコミュニケーションをとって状態を確認する行動が減ってしまいます。
状況がリアルタイムで分かったら、確認する必要がなくなってしまいます。そのポイントを理解した上で、コミュニケーションを積極的に補うようにしましょう。
③高齢者にとって、見張られているというストレスを感じることがある。
見守りサービスを利用することは、離れて住むご家族にとっては安心を得られるものです。
しかし、見守られている高齢者にとっては、自身の生活状況などを見張られているという感覚を持たれることもあり、利用を拒否されることもあります。
サービスを利用する前には、高齢者ご本人としっかりと話をして了解を得る必要があります。
3.見守りサービス5つの種類
「訪問型」
専門スタッフが高齢者の自宅を定期的に訪れて、安否確認をする見守りサービスです。
専任のスタッフは高齢者からヒアリングをし、健康状態を確認したり、相談を受けたりして訪問した日のことを記録に残します。
高齢者から離れて暮らしていたとしても、スタッフから訪問記録を受け取り安否を確認することができます。
費用相場の目安は、月1回30分の訪問で月額1,980円、月1回60分の訪問では月額2,480円程度です。
また、訪問と同時に食事提供もセットで行ってくれるサービスもあります。
食事の内容は、栄養バランスを考えられたものなので、見守りだけでなく健康管理まで合わせてできるので魅力的です。費用相場は一食500円程度です。
「センサー型」
高齢者の自宅に置かれたセンサー機器によって高齢者の安否を確認する見守りサービスです。センサーが感知すると、家族のPCやスマホに連絡が入ります。センサーによって非常時と判断された場合、サービス提供者が高齢者の自宅まで安否確認するタイプもあります。
契約形態は様々ですが、費用相場は初回契約料が15000円、月額が3000円、プラスで機器の本体代がかかります。
「通報型」
急に体調が悪くなった際などに利用者が自ら通報をすることで業者が駆けつけてくれるサービスです。
通報は業者が提供しているペンダントやコントローラーのボタンを押すだけで簡単に行うことができます。
費用の相場は初期費用が2万円ほど、月額利用料が2000円~3000円ほどです。
「カメラ型」
高齢者の自宅にカメラを設置し、カメラを通して、遠隔地から健康状態などを確認できるのがカメラ型見守りサービスです。
高齢者が日常生活を行うことを阻むことなく、様子を伺うことができます。また、他のサービスとの最大の違いは、遠隔地にいても24時間状態を把握することができることです。しかし、監視されているという感覚を与えてしまう点や、カメラ外の出来事は把握できないというデメリットもあります。
「オートメール型」
自動配信のメールによって、家族が高齢者の安否確認をできるシンプルなシステムです。
定期的に決められた時間に自動で配信されるメールによって、高齢者は簡単な健康状態を答えます。
プッシュボタンを選択するだけのタイプもあるので、高齢者でも比較的簡単に使えます。
費用相場は諸経費が2000円、月額が1000円前後です。
4.タイプ別の見守りサービスおすすめ5選
訪問型のおすすめ見守りサービス:郵便局のみまもりサービス
こちらは、月に一度郵便局の職員が、登録してある高齢者の自宅まで訪問し、状態確認をするサービスです。
こちらの訪問は月に1度なので、遠方に住んでいてなかなか安否確認できないが、定期的に状態を把握したいという方におすすめのサービスです。
初期費用なしで、月額2500円という安価で利用できるのが嬉しいポイントです。
電話サービスや駆けつけサービスもオプションでつけることが可能なので、必要に応じてつけましょう。
(参考:https://www.post.japanpost.jp/life/mimamori/howto.html)
「センサー型」「通報型」の複合型のおすすめ見守りサービス:SECOMの見守りサービス
・緊急通報サービス
家の中で携帯できるペンダント型緊急通報プランです。ペンダントは首から下げれる形で急病やケガなどの際は握るだけでセコムに救急信号を送ることができます。
簡易防水型のため、浴室などでも使えます。
・安否見守りサービス
生活導線(トイレなど必ず通る場所)にセンサーを設置して、一定時間動きが無い場合は異常信号をセコムに送信します。
こちらは、上記の2種類を含んだサービスです。センサー型のサービスと通報型の2つが含まれるので、いざというときにも瞬時に対応できます。
通常センサー型では、異常があってから状態が確認されるまで時間がかかりますが、ペンダント型の通信端末を持てることで、瞬時に助けを求める事ができます。
少し利用料は上がってしまいますが、2重の見守りがあるので家族や本人はより安心できます。
初期費用:工事料44,000円(税別)
保証金20,000円(非課税・契約満了時返却)
月額4,700円(税別)
(参考:https://www.secom.co.jp/homesecurity/plan/seniorparents/)
カメラ型のおすすめ見守りサービス: Arlo ネットワークカメラ
見守りカメラの良いポイントは、24時間いつでも高齢者の状態を把握できることと、本体費用だけで利用できる点です。
こちらのカメラでは、撮れた映像をリアルタイムで自分のスマートフォンで確認することができます。
これによって、遠方に住んでいたり、仕事などで自宅に帰れないときでも、親の状態を知ることができます。
通常の見守りサービスでは、サービスの初期費用に加え、月々の利用料がかかります。
しかし、こちらのカメラでは、本体を購入し、設置してしまえば残りは電気代しかかかりません。介護の見守りサービスとしては安価に利用ができます。
オートメール型の見守りサービス
毎日電話で高齢者に健康状態を伺い、家族にメールでその結果伝達します。24時間電話でサポートが受けられることが最大のポイントです。
オペレーターには、介護士・ホームヘルパー・ケアマネージャー等の介護分野での有資格者がいるので、専門的なアドバイスを受けることも可能です。
高齢者は毎日電話で健康や身の回りに相談できるという安心感があり、家族も毎日メールで高齢者の状態が確認できます。
お互い安心感を持つことができるという利点がこのサービスのおすすめできるポイントです。
(参考:https://anshin-senior.com/mimamori.html)
宅配型の見守りサポートサービス
夕食の宅配サービスと共に健康状態も見守り、自治体と協力し異常があればすぐに連携し、その対応をします。
毎日食事の提供を受け、その際に健康状態の確認が行われるので、食事サービスも併用しようと考えている人は、二重にサービスを利用する必要がなくなります。
しかし、健康状態を確認するのは食事の配達員であり、医療の専門家ではないので、異常の発見はあくまでも一般レベルになります。
そのため、こちらの見守りサービスを受けたとしても、定期的に介護のプロフェッショナルに状態を診てもらうようにしましょう。
https://www.miyagi.coop/delivery/yuushokutakuhai/mimamori/
5.見守りサービスを選ぶときの3つのポイント
価格
費用に関してはピンからキリまでありますが、月々のランニングコストがかかるので、使い続けることができるのかを考える必要があります。
サービス内容を重視してしまい、品質の高いサービスを選んでも継続的に使い続けられないと、意味がありません。
例えば、上記で上げたSECOMは初年度の利用料は120,400円です。2年目以降は56,400円/年かかります。
この費用を払い続けることができるのかは、使用前によく考えておきましょう。
サービス
大きく分けて5種類のサービスがあるので、どのタイプのサービスが一番適しているのかを考える必要があります。
頻度の少ないところだと、週1程度から数時間おきに確認できるものがあります。
また、確認ができるだけのものや、異常が発生した時にガードマンが駆けつけてくれるものまであります。
どのサービスが一番適しているのかを上記で述べているので、吟味して選ぶようにしましょう。
6.見守りサービスを利用する際の注意点
高齢者の状態に合わせてサービスを決める
高齢者の健康状態に合わせてサービスを選ぶことが重要です。「心配なこと」に的確に対応できるサービスを選びましょう。
例えば、病気や発作などのトラブルで倒れていないか心配な人であれば、センサー型で常に監視し、異常があればすぐに担当者が駆けつけてくれるものがおすすめです。
そのほかにも、定期的にサービス業者が訪問して、安否を確認するサービスもあります。
閉じこもりがちで、他人との会話が減っている場合はそういったサービスを選ぶのがおすすめです。
高齢者の状況によるので、一概には言えませんが、どのサービスを使えば「心配なこと」をカバーできるのか、考えることが大切です。
コミュニケーションに気を配る
センサー型やカメラ型の見守りサービスがありますが、常に監視されていることをストレスに感じる方もいると思います。
見守りサービスの必要性をよく話し、理解しておいてもらうようにしましょう。
また、遠隔でも高齢者の状態を確認できるようになったため、実際に会うなどのリアルでのコミュニケーションが減ってしまうことがあります。
家族とのコミュニケーションが減ってしまうと、認知症などのリスクも高くなります。
見守りサービスに頼ることなく、意識的にコミュニケーションを図るようにしましょう。
7.まとめ
いかがでしたか?見守りサービスは、離れていても高齢者の安否を確認することができる画期的で便利なサービスです。
サービスを使用するときもメリット・デメリットを理解し、デメリットを補う必要があります。
一番大切なことは、いかに高齢者にストレスがかからない状態で、健康状態を把握するのかです。
コスト面も考え、本人家族にとって適切なサービスを判断しましょう。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。