「カゾクを支える、カイゴを変える」
介護と親と向き合うサイト

形態食はどう選ぶ?形態食の区分や販売場所、食事のポイントを解説!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

「形態食って?」

「形態食の種類が多くてよくわからない……」

「形態食はどこで購入できる?」

そういった悩みを抱えていませんか?

近年、形態食の選択の幅は広がっており、食事の見た目も重視した様々な商品が展開されています。

この記事では、形態食がある理由や形態食の区分、販売場所、選び方などを丁寧に紹介します。

1. 形態食とは?

形態食とは、食べやすいように工夫された食事です。

主に介護用として用いられています。

形態食は、食材の大きさや硬さ、水分量などの違いにより分類されています。

2. 形態食がある理由

2-1. 誤えん防止

飲み込む力が低下すると、通常のメニューでは食事が難しい場面も多いです。

形態食には、誤えん防止の目的があります。

誤えんとは、食事が誤って気管などに入ってしまうことを言います。

2-2. 満足度向上

料理を食べやすい大きさと形で食べることで食欲と満足度が向上します。

また、食への満足度が上がることは、健康維持にも役に立ちます。

3. 形態食の4区分

3-1. 常食

常食とは、通常の食事を指します。

噛んだり飲み込んだりといった動作に問題のない方の食事です。

硬いものや大きいものは、切り分けたりほぐしたりして提供します。

3-2. きざみ食

きざみ食とは、具材を小さく刻んで食べやすくした食事を指します。

噛む力が弱くなってきた方に適した食事です。

とろみをつけた味噌汁などもきざみ食に含まれます。

3-3. みじん食

みじん食とは、きざみ食をさらに小さく刻んだ食事を指します。

舌でつぶせる程度の大きさや柔らかさが目安です。

噛む力や飲み込む力がとても弱い方の食事です。

3-4. ミキサー食

ミキサー食とは、食事に水を加えてミキサーにかけてペースト状にした食事を指します。

噛む力がほとんど無く飲み込みが難しい方の食事です。

誤えん防止のため、ペーストにはとろみ剤でとろみをつけることが多いです。

4. 形態食の販売場所

形態食は、インターネットやスーパー、ドラッグストア、介護用品店など様々なお店で販売されています。

市販の形態食は簡単に購入することができる上、栄養や美味しさも考えられた商品が多いです。

また、介護食の宅配サービスなどのサービス利用も介護の負担軽減に繋がります。

5. 形態食の食べさせ方

5-1. 食事前

食事を始める前には、食事に集中できる環境を作ることが大切です。

例えば、排泄を済ませたり、口腔内を綺麗にしたりしましょう。

また、持ちやすい器や小ぶりのスプーンなどを用意しておくこともおすすめです。

さらに、食べ始める前には正しい姿勢を意識しましょう。

正しい姿勢で食事をすることは誤えん防止につながります。

5-2. 食事中

食べるペースは人によって異なります。

それぞれのペースを把握し、焦らず食事介助を行いましょう。

食事を口に運ぶときは、容易に食べられる量に調整し、口の少し下の位置から食べ物を運びます。

また、食事中に水分を取るように促すことも忘れず行うと良いです。

6. 高齢者にとっての食事

6-1. 栄養摂取

噛む力や歯が弱くなるにつれ、食欲を徐々に失ってしまう高齢者も少なくありません。

そうなると、食べる量が減り栄養不足になる可能性もあります。

食事が持つ栄養摂取の目的を忘れることなく、適切な形で形態食を取り入れることをおすすめします。

6-2. 日々の楽しみ

食事は栄養を摂取するだけでなく、日々の楽しみとしての役割を持ちます。

さらに、筋力低下などにより運動量が低下している高齢者にとっては、食事が刺激になっていることも多々あります。

できるだけ長く高齢者に食事を楽しんでもらうためにも形態食に様々な種類があります。

7. 形態食の選び方

7-1. 専門家に相談

形態食は、噛む力や飲み込む力に合わせて様々な種類があります。

形態食を選ぶ際には専門家に相談すると安心です。

まずは、かかりつけ医や管理栄養士などに相談することをおすすめします。

また、ケアマネージャーに相談してみるのも良いでしょう。

7-2. 「スマイルケア食」や「ユニバーサルケア食」を参考に

形態食は市販でも多数販売されており、手軽に購入することができます。

その場合には、「スマイルケア食」や「ユニバーサルケア食」を参考にすることをおすすめします。

「スマイルケア食」とは、栄養補給が必要な人のために食品にマークがつけられているものです。

「ユニバーサルケア食」とは食べやすさに配慮した食品のことで、日常食から介護食まで幅広く利用できるものです。

8. 食事の「見た目」と「美味しさ」

形態食は、その食べやすさに焦点が当たることが多く、食事としての見た目や美味しさが後回しにされがちです。

様々な食器を使うことや、盛り付けを美しくすることなどを工夫すると良いでしょう。

安易にミキサー食に移行することなく、できる限り被介護者が食事を楽しめるようにすることをおすすめします。

9.まとめ

まとめると、形態食とは噛む力や飲み込む力に合わせて食べやすいように工夫された食事です。

形態食を用いることで、誤えん防止や食の満足度向上が期待できます。

高齢者にとって、食事は栄養摂取だけでなく日々の楽しみや生きる活力でもであります。

どの形態食を選べば良いかわからないという場合には、かかりつけ医や栄養管理士に相談することをおすすめします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ご相談はこちらから