
夜間対応型訪問介護はどんなサービス?
夜間対応型訪問介護は、夜間(18時から翌朝8時まで)に自宅を訪問し介護を提供するサービスです。
介護保険が適応されるため、1~3割負担で利用できる公的介護サービスになります。
夜間対応型訪問介護では、訪問介護だけでなく、緊急時にも対応する随時訪問サービスも利用可能です。
この記事では、夜間対応型訪問介護の特徴やメリット、サービス内容について解説します。
目次
1.夜間対応型訪問介護とは
夜間対応型訪問介護は、夜間(18時から翌朝8時まで)に自宅を訪問し介護を提供するサービスです。
ヘルパーが訪問する「定期巡回」、体調の不安など利用者の通報に応じる「オペレーションサービス」、通報を受け緊急時に都度訪問する「随時訪問」という3つのサービスを一括して提供してくれます。
利用者には通報に使用するケアコール端末が配布されます。
なお、オプションにより日中も通報による対応も可能ですが、通常の訪問介護やデイサービスと組み合わせることで24時間体制の在宅介護が可能になります。
1-1.通常の訪問介護との違い
通常の訪問介護との違いは大きく3つあります。
〇サービスの提供時間
通常の訪問介護は日中の提供になり、夜間対応型訪問介護は、夜間(18時から翌朝8時まで)の対応が基本となります。
〇ケアコール端末の利用
夜間対応型訪問介護は、ケアコール端末で緊急の際に呼び出しができます。
一方訪問介護では、そのようなサービスは行っていません。
〇サービスの内容
訪問介護は、掃除や洗濯などの生活援助が受けられますが、夜間対応型訪問介護では夜間のため、身体介護が中心となります。
1-2.夜間対応型訪問介護の利用条件
夜間対応型訪問介護は、要介護1~5の認定を受けていることがの利用条件です。
また、夜間対応型訪問介護は地域密着型サービスであるため、利用する事業所と同じ市町村に住んでいる必要があります。
2.夜間対応型訪問介護のサービスの内容
2-1.定期巡回
定期巡回は、定期的にホームヘルパーや看護師などが訪問し、介護サービスを提供します。
サービスで行うことの例
・食事介助
・入浴介助
・歩行介助
・更衣介助
・排泄介助(おむつの交換も含む)
・服薬介助(直接介助はせず傍で見守り、服薬を促すこと) など
2-2.随時訪問
随時対応は、体調不良やぎっくり腰、転倒をしたときなどの場合に、ホームヘルパーの介護を受けられます。
ケアコール端末が利用者に渡されるので、緊急時の連絡はそれを押すことで連絡できます。
2-3.オペレーションサービス
夜間対応型訪問介護には、オペレーションサービスもあります。
オペレーションサービスでは、緊急の連絡時に、適切なアドバイスをしたり、ヘルパーを派遣したりします。
3.夜間対応型訪問介護のメリット
3-1.緊急時に連絡ができる
ケアコール端末が利用者に渡されるので、緊急時の際も簡単に助けを求めることができます。
3-2.家族の負担軽減
通常の訪問介護やデイサービスと組み合わせることで24時間体制の在宅介護が可能になります。
そのため、在宅介護を行う家族の負担を大幅に軽減させることができます。
3-3.遠方の家族が安心できる
夜間の定期巡回から、非常時の駆け付けサービスまであるため、遠方で暮らす家族も安心して利用できます。
4.夜間対応型訪問介護の費用
オペレーションセンターを設置している場合の費用
サービス費用の設定 | 利用者負担額(1割) |
基本夜間対応型訪問介護 | 1,025円(1か月あたり) |
定期巡回サービス | 386円(1回あたり) |
随時訪問サービス(1名による訪問の場合) | 588円(1回あたり) |
随時訪問サービス(複数名による訪問の場合) | 792円(1回あたり) |
※以上の単価は標準値であり、地域や事業所の体制によって若干異なります。
具体的な費用例
定期巡回サービスを1週間に3回(月4週)、随時訪問サービス(ヘルパー1人)を1か月に2回利用する場合以下のような金額になります。
基本夜間対応型訪問介護=1,025円
定期巡回サービス=386×12=4632円
随時訪問サービス(1名による訪問の場合)=588×2=1176
合計:6833円
月に6833円の自己負担額となります。
5.夜間対応型訪問介護を利用するまでの流れ
①担当のケアマネージャーに相談する
担当のケアマネージャーに夜間対応型訪問介護を利用したい旨を伝えましょう。
②ケアマネージャーと事業所の検討
サービスの利用頻度やどんなサービスを受けたいか話し合い、事業所を選びます。
③ケアプランに反映させて利用開始
事業所に必要書類を提出して、新たなケアプランが作成できると利用開始となります
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
夜間対応型訪問介護は、夜間(18時から翌朝8時まで)に自宅を訪問し介護を提供するサービスです。
費用がやや割高となってしまいますが、その他のサービスとうまく組み合わせることで、介護の負担は大幅に軽減されるでしょう。