老人ホームの契約方法のひとつである利用権方式についてこのようなお悩みはありませんか?
「そもそも利用権方式とは?」
「利用権方式はどのようなサービスに多い?」
「利用権方式の支払い方法は?」
老人ホームに入居するにあたって、設備やアクセスなども非常に大切になりますが、それと同じくらい料金システムも重要と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、老人ホームの種類によって契約方法や利用料金が異なっているため、なかなかお得な契約方法が分からないという場合も多いでしょう。
そこで、本記事では老人ホームの契約方法のひとつである「利用権方式」について概要や用いられるサービスの種類、支払い方法について詳しく解説していきます。
目次
利用権方式とは?
「利用権方式」とは、老人ホームに入居するにあたって必要になるさまざまな契約方法の内のひとつです。
「利用権方式」の最大の特徴として挙げられることが「入居者と終身契約を結ぶ」ということです。
一般的なサービス付き高齢者向け住宅では「建物賃貸借方式」という契約方法が用いられることが多いため、費用の支払いは月額料金のみとなります。
一方で、「利用権方式」では月額で支払う方法はもちろん、想定される入居年数に応じて一括で費用を前払いすることができるなど、さまざまな支払い方法が用意されています。
また、「利用権方式」を用いて老人ホームと契約した場合、料金の中には居室や共用部分の設備などの費用はもちろん、介護サービスや老人ホームでの生活にかかる費用がまとめられていることも特徴的です。
ただし、「利用権方式」で結ばれた契約内容は入居者のみに適用される権利であるため、万が一入居者が亡くなってしまった場合、その権利を子どもや親族が受け継ぐことができず、入居者が亡くなった時点で老人ホームとの契約の間に生じていた権利は破棄されてしまいます。
利用権方式はどのようなサービスに多い?
一言で老人ホームといっても、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など、いくつかの形態に分かれていますが、実はそれぞれのサービスでは違った契約方法が用いられているのです。
本記事でご紹介している「利用権方式」が多く用いられている老人ホームの種類は、有料老人ホームとなっているため「建物賃貸借方式」を用いた契約できる施設は多くはありません。
一方でサービス付き高齢者向け住宅は主に「建物賃貸借方式」が多く用いられて契約されるため、「利用権方式」で契約できる施設は少なくなっています。
つまり、「利用権方式」で老人ホームを契約したいと考えている場合、サービス付き高齢者向け住宅ではなく有料老人ホームを中心にして施設を探すことが大切になるのです。
利用権方式の支払い方法は?
利用権方式の主な支払い方法は下記の3つです。
・前払い
・後払い(月額支払い)
・一部前払い
それぞれの支払い方法について詳しく解説していきます。
支払い方法①:前払い方式
利用権方式では、入居〜契約満了までにかかるすべての費用を平均寿命などから計算することで想定できる契約満了までの費用を入居前に一括で支払う「前払い方式」を用いて支払うことができます。
前払いを用いることで想定期間が超えてしまった場合であっても追加費用がかかることがなく、1ヶ月間の利用料金は低めに設定されてることが多いです。
支払い方法②:後払い方式(月額支払い)
利用権方式では、月々で発生する費用を月額料金として月毎に支払っていく「後払い方式(月額支払い)」を選択することもできます。
前払いに比べて月額料金が高く設定されていることも多いですが、入居年数が長ければ長いほど費用が高額になってしまうことが注意点です。
支払い方法③:一部前払い方式
利用権方式では、入居〜契約満了までにかかるすべての費用の一部を前払いする「一部前払い方式」とすることもできます。
一部前払いには、入居期間が短くなってしまった場合に前払いした費用の未償却分が返金される「返還金制度」が採用されているということがメリットですが、すべての費用を前払いするときに比べると月額の支払額が多くなってしまうデメリットもあるので注意しましょう。
このようなメリットがあるため、最近の有料老人ホームでは「一部前払い」が用いられている施設が増えています。
利用権方式を正しく理解しましょう
本記事では老人ホームの契約方法のひとつである「利用権方式」について概要や用いられるサービスの種類、支払い方法について詳しく解説していきました。
有料老人ホームでは採用している施設も多い「利用権方式」ですが、支払い方法によってもメリット・デメリットが異なるため、利用権方式がどのような契約方法なのかを理解するとともに、支払い方法の違いについても知っておくといいでしょう。
ぜひ本記事を参考にして利用権方式についての理解を深めてみてください。