「親と一緒に暮らしているけど、最近外に出ているところを見てないな…」
「寝たきりにならないためには、何をしたらいいの?」
あなたはこんな悩みを抱えていませんか?
親にはできるだけ健康でいてほしいですよね。
運動は、認知機能の向上や生活習慣病の予防につながるため、介護予防にうってつけです。
介護状態になる原因の1位は認知症、2位は脳卒中です。
そして、認知症の原因は認知機能の低下、また脳卒中の原因は生活習慣病にあります。
その認知機能低下と生活習慣病を予防するためには、運動が効果的です。
(出典:厚生労働省平成28年国民生活基礎調査の概況Ⅳ 介護の状況)
今回は、高齢者でもできるシニアヨガをご紹介します。
目次
1.シニアヨガとは
シニアヨガとは、高齢者向けの体に負担がかかりにくいヨガです。
高齢者でも無理なくできる優しいヨガが特徴です。
そもそも、ヨガはサンスクリット語で「つながり」という意味をなし、心、魂を神(あるいは宇宙)に結びつけることの修行法として、紀元前4000年~2000年頃、インダス文明で生まれました。
そのため、ヨガにはいろいろなポーズがありますが、ポーズをとること自体はヨガの本質ではありません。
ヨガとは、呼吸を整え、自分のありのままを観察し、精神を高めることが本質です。
もちろん、ヨガを行うことで体力の向上や筋力の維持も見込めます。
2.シニアがヨガをするメリット
2-1.身体機能を高められる
シニアヨガでは、全身の筋肉をうごかすため、身体機能を高めることができます。
運動が苦手な方でも取り組みやすいため、日常に取り入れやすいです。
また、全身の筋肉を動かすため、血行促進に繋がりコリやむくみの解消になります。
2-2.呼吸が深くなる
ヨガでは、腹式呼吸を意識して行うため、呼吸が深くなります。
呼吸が深くなると、交感神経と副交感神経の働きが整えられ、リラックス効果が生まれます。
さらに、関節の柔軟性が高まることもわかっています。
2-3.転倒の予防につながる
内閣府が発表した平成27年版高齢社会白書によると、「要介護」となる主な原因として、「骨折・転倒」は全体の12.2%を占め、4番目の多さになっています。
出典:https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2015/zenbun/27pdf_index.html
ヨガでは、筋力と柔軟性の向上が見込まれるため、転倒予防に最適です。
2-4.精神が安定する
深い呼吸を行うことで、副交感神経が刺激され、精神が安定します。
さらに、心を無の状態にすることで、不安な気持ちや悩みが和らぎます。
3.シニアでもできるヨガを紹介
3-1.ハタヨガ
ハタヨガとは、正しい呼吸法をおこないながらポーズをとり、精神面のバランスを整えることを目的としたヨガです。
ほとんどのヨガの基礎になっているのがハタヨガです。
3-2.陰ヨガ
陰ヨガは、人々の体と精神の深部に働きかけるヨガです。
1つのポーズを3~5分ほど深い呼吸とともにゆっくりと保持してゆっくりとしたペースで進めます。
運動量が少なく、シニアでも気軽にはじめられるでしょう
3-3.アロマヨガ
アロマヨガは、アロマオイルを焚きながら楽しむヨガです。
ヨガだけでなくアロマを楽しむこともでき、リラックス効果が高いです。
3-4.ホットヨガ
ホットヨガは、室温38~40℃、湿度55~65%程度の環境の中で行うヨガです。
運動量は多くないですが、大量に汗をかくため、ある程度体力が必要になるでしょう。
こまめな水分補給は必須です。
3-5.ハワイアンヨガ
ハワイアンミュージックをBGMに、楽しめるヨガです。
運動量は多くなく、シニアでも十分に楽しめるでしょう。
4.シニアヨガはフレイル予防に
フレイルとは、加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態のことです。
つまり、『健康状態と要介護状態の間の状態』と言えます。
実際、脳梗塞や転倒などにより、健康な状態から要介護状態になることもあります。
しかし、高齢者のほとんどは、上記のようにフレイルの時期を経て、徐々に要介護状態に陥るとされています。
ここで大切なのは、フレイルの状態は、対処の方法によっては健康な状態に戻ることができる、つまり可逆的な状態であるのです。
高齢になり、弱ってきたら、そこからは弱る一方であるという思い込みを持っている方が多いかと思います。
そういった思い込みは捨て、フレイルという概念をしっかりと認識し、悪循環を断ち切る方法を実行して介護状態になることを防いでいきましょう。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか?
シニアヨガは、身体機能の向上や精神に安定をもたらすなど、心身に好影響を与えます。
ヨガにはさまざまな種類があるため、あなたに合ったヨガを見つけていきましょう。
ヨガを行う際は、頑張りすぎないよう、転倒に気をつけて行ってください。
体に違和感を感じた際は、インストラクターに体の状態を知らせましょう。