「カゾクを支える、カイゴを変える」
介護と親と向き合うサイト

介護の住宅改修とは~基本的な仕組みから保険の手続きまで徹底解説~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

在宅介護をしているが家の階段が急で介護が大変。。。

浴室が滑りやすく、付き添いで入らないと不安。。。

このような悩みを抱えているあなた。

介護保険を活用した住宅改修を検討してみてはいかがでしょうか?

上限20万円で手すりの取り付けや滑り防止の床へ変更など、6種類の住宅改修が可能です。

基本的な仕組みから、手続きの方法まで細かく解説しています。

1.介護保険で利用できる住宅改修とは

介護保険の制度には在宅介護に必要な住宅改修費が含まれています。

これは、介護のための住宅改修を支援する仕組みです。

自宅に手すりを付けたり、階段に滑り止めを付けたりする住宅改修を行う場合、工事費用の7~9割が支給されます。(上限20万円まで)

1-1.介護保険支給限度額は20万円

住宅改修の支払給度基準額は要支援・要介護度に関わらず20万円と定められています。

そして、住宅改修費から9割(所得によっては8割、7割の場合も)が支給されます。

つまり、一割負担の場合、18万円を受け取ることができます。

20万円すべては支給されないので注意しましょう。

また、20万円以内であれば複数に分けて改修することも可能です。

20万円を超えた場合は、その分自己負担となります。

ただし、自治体によっては独自の制度を設けていることもあるので、地域包括支援センターに相談してみましょう。

1-2.限度額の例外は2つ

1-2-1.引っ越しをした場合

保険を適用して住宅改修をした家を引っ越したとしても、新居で20万円までの住宅改修が可能です。

ただし、引っ越し先が新築の場合、住宅改修と認められない可能性があります。

1-2-2.要介護区分が3段階以上重度になった場合

要介護区分が3段階以上重度になった場合、支給可能額はリセットされ再度20万円分の住宅改修を行えます。

・要支援1から要介護4になった場合
・要介護2から要介護5になった場合など

1-3.対象は、要支援又は要介護と認定された人

対象は、要介護認定で要支援又は要介護と認定された人になります。

2.介護保険の対象となる主な6つの工事

2-1.手すりの取り付け

階段や廊下、トイレ、浴室などに手すりを取り付ける工事です。

手すりの選び方はこちらをご覧ください。

http://carers-navi.com/care-handrail

2-2.段差の解消

玄関や浴室などの段差や傾斜を解消する工事です。

取り付け工事を行わず、スロープを設置する場合などは福祉用具購入費の支給で補助をもらえます。

2-3.滑りの防止及び移動の円滑化等のための床または通路面の材料の変更

畳からフローリングや浴室を滑りにくいものへの工事などが適用されます。

滑り止めシートやマットを置くだけでは対象となりません。

2-4.引き戸等への扉の取替え

開き戸を引き戸や折り戸、アコーディオンカーテンなどに取り替える、ドアノブの変更などの工事です。

ただし、自動ドアに取り換える場合、動力部分の補助はありません。

2-5.洋式便器等への便器の取替え

和式便器から洋式便器への工事、洋式トイレの向きや位置の移動工事が適用されます。

洋式トイレを暖房や洗浄機能付きトイレに切り替えは適用外です。

2-6.その他上記の住宅改修に付帯する工事

手すり取付けのための下地補強

浴室の段差解消のための給排水設備工事

床材変更のための下地の補修

扉を取替えるための改修工事

便器を取替えるための給排水設置工事など

3.手続きの5ステップ

①相談する

地域包括支援センターやケアマネージャーに住宅改修したい旨を相談しましょう。

②改修プランの作成

住宅改修が決まったら、事業者に見積りも出してもらい、改修プランを作成します。

③申請を出す

改修プランができたら、市区町村に支給申請書類を提出します。

改修の理由書や改修箇所の写真が必要になります

これらは、担当のケアマネージャーさんが代行して行ってくれます。

④工事を始める

市区町村からの審査が通り次第工事が始まります。

工事費用はいったん自己負担となるので注意しましょう。

⑤払い戻しの手続き

工事および支払いが終了したら市区町村に報告し、介護保険の対象と認められると住宅改修費の7~9割が支給されます

4.支払方法は、償還払い

支払いは基本的に「償還払い」とされています。償還払いとは、対象となる工事費用を全額事業者へ支払い、改修工事完了後にかかった費用の9割(一定以上の所得者は8割または7割)を払い戻してもらうという方法です。

ただし、事業者によっては「受領委任払い」を選択することもできます。受領委任払いとは最初から費用の1割(一定以上の所得者は2割または3割)を支払う方法のことです。受領委任払いを希望する場合には、「受領委任払い取り扱い事業者」に登録をしている事業者に工事を依頼する必要があります。

5.レンタル用品も介護保険が適応される

住宅改修を行うとき、どうしても20万円以下に抑えるのは難しいですよね。

そんな時は福祉用具のレンタルを考えてみてください。

介護保険内でレンタルできる福祉用具は13種類あります。

1.手すり
2.スロープ
3.歩行器
4.歩行補助つえ
5.自動排泄処理装置(排便機能を有しないもの)
6.車いす
7.車いす付属品
8.特殊寝台(介護ベット)
9.特殊寝台付属品
10.床ずれ防止用具
11.体位変換器
12.認知症老人徘徊感知器機
13.移動用リフト

20万円で抑えられないときは、手すりやスロープ、移動用リフトのレンタルを検討しましょう。

http://carers-navi.com/hukusiyougu#2

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。

住宅改修の支払給度基準額は要支援・要介護度に関わらず20万円と定められています。

自宅のどこの改修を保険を使用して行うかよく考えましょう。

改修だけではなく、レンタルという手段もあるので視野を広げて検討することをオススメします。

また、在宅介護の費用でお困りの場合はこちらの記事もご覧ください。

http://carers-navi.com/homecare-cost

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ご相談はこちらから