認知症カフェってどんなカフェ?
気軽に介護について相談できる場所はないかな?
こんな疑問や悩みを抱えているのではないでしょうか?
認知症カフェとは、認知症患者とその家族が気軽に集える場所のことです。
認知症の方だけではなく、地元住民や介護関係者など様々な方が集まり交流しています。
今回は、認知症カフェの魅力や参加方法、認知症カフェの今後について解説していきます。
目次
1.認知症カフェとは?
認知症カフェとは、認知症患者とその家族が気軽に集える場所のことです。
カフェでは、地域住民や介護・福祉・医療等の専門家と交流ができ、相談や情報共有をすることができます。
認知症カフェは、ケアラーズカフェ、オレンジカフェとも呼ばれています。
令和元年度の調査では、47都道府県1,516市町村にて、7,988の認知症カフェが運営されていることがわかっています。https://www.mhlw.go.jp/content/000699029.pdf
運営は、NPO法人や社会福祉法人、市町村など、幅広い組織が行っており、イベントとして月に数回開催されることが多いです。
2.認知症カフェは何をする場所
認知症カフェにはいつくかのコンテンツがあります。
2-1.お茶をしながらの情報交換
多くの認知症カフェが行っているのが、自由にお茶を飲みながらコミュニケーションを取るカフェタイムです。
リラックスした空間で、介護のことからそれ以外のことまで情報交換が行えます。
2-2.介護相談
認知症カフェは、介護や福祉の職に関わる方も多く参加するため、気軽に専門家に相談することができます。
わざわざケアマネージャーや病院で相談するほどでもなくても大丈夫です。
介護の困りごとをぜひ相談してみてください。
2-3.レクリエーション
認知症患者の潜在能力を高めたり、認知機能を上げることを目的にレクリエーションが行われることもあります。
また、レクリエーションだけではなく、認知症の人がコーヒーを入れたり、食器を洗ったり一緒に働くカフェもあります。
2-4.勉強会
稀ですが、勉強会が開催されているカフェもあります。
介護や医療の専門家や地域に根差した様々な専門家が認知症や日々の暮らしに関する勉強会を開いています。
3.認知症カフェのメリット
3-1.認知症患者のメリット
認知症患者のメリットは、大きく2つあります。
1つ目は、出かけるきっかけになることです。
高齢になると出かける機会が減り、引きこもりがちになってしまいます。
認知症カフェは、引きこもり防止の観点でもメリットがあります。
2つ目は、社会への関わりが持てる点です。
他者との社会的交流では、他の人に対して気を使ったり頭を使うため、神経細胞ネットワークを強化できると考えられます。
そのため、認知機能の改善にも繋がるのです。
3-2.介護者のメリット
介護者のメリットも大きく2つあります。
1つ目は、息抜きができることです。
日頃、家族を思って明るく振る舞い、弱音は吐かないように心がけている方もいらっしゃいます。
しかし、弱音やストレスを吐き出すことで気持ちは軽くなります。
しっかりと息抜きをすることも介護の一つです。
認知症カフェには、同じ立場の方々と出会うことができ、ストレスや孤独感から解放されるでしょう。
2つ目は、介護に関する情報交換ができる点です。
同じ立場の介護者や介護関係の専門家から、情報交換やアドバイスが得られます。
普段ふと気になっていることやケアマネージャーには相談しにくいことなど、ぜひ気軽に相談してみてください。
4.認知症カフェの参加方法
4-1.認知症カフェの探し方
認知症カフェの探し方は大きく2つあります。
①市区町村のホームページをチェックする
ホームページには、開催予定の認知症カフェが掲載されている地域が増えています。
認知症カフェは、毎日開かれている場所は少なく、月に2~3回開催されることが多いです。
②お住いの地域包括支援センターに問い合わせる
ホームページで見つからない場合は、お住いの地域包括支援センターに問い合わせてみましょう。
地域包括支援センターとは、少子高齢化の対策として「介護」「医療」「福祉」「保健」「生活支援」など高齢者を支える自治体などに設置されている相談窓口です。
4-2.参加費用
参加費用は、場所によって様々ですが、数百円の場所が多く、無料で開催されている場所もあります。
詳しい費用は、気になる認知症カフェへお問い合わせください。
5.認知症カフェのこれから
日本は超高齢化社会に直面しており、65歳以上の総人口比は2017年時点で27.7%と言われています。
今後この数値はさらに高まる見込みで、介護や医療の整備が急務です。
この問題の対策として、厚生労働省は2025年に向け、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもと、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。
その中の取り組みの1つとして認知症カフェが重要視されています。
しかし、認知症カフェは収益を上げることが難しく、運営者に大きな負担がかかってしまうなど課題も山積みです。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
認知症カフェは、認知症患者とその家族が気軽に集える場所です。
認知症患者にとっても介護者にとっても、メリットの大きいサービスになります。
数百円から利用できるため、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか?
まずは、お住いの地域の認知症カフェを調べてみましょう。