「カゾクを支える、カイゴを変える」
介護と親と向き合うサイト

ナーシングホームとは?注目を集める背景やこれからについて解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ナーシングホームってどんな施設?

普通の老人ホームとは違うの?

このような疑問を抱えているのではないでしょうか?

ナーシングホームとは、欧米などでみられる医療や介護、リハビリを必要とする人のための施設です。

通常の老人ホームでは、医療提供はありませんが、ナーシングホームでは、医療提供やリハビリを行っております。

また、看取り介護もできることから、近年注目を集めています。

この記事ではナーシングホームが注目を集める背景やこれからについて解説します。

1.ナーシングホームとは

ナーシングホームとは、欧米などでみられる医療や介護、リハビリを必要とする人のための施設です。

日本では、明確な定義がありませんが、医療提供や看取り介護を行う老人ホームに近いです。

超高齢化社会に突入した日本では、医療と介護の一体や、看取り介護ができることから注目を集めています。

また、住み慣れた地域で長く暮らしたいという高齢者のニーズを叶えるサービスとなっています。

2.ナーシングホームの利用対象者

ナーシングホームに明確な定義がないため、施設によって利用対象者は異なります。

ここでは、一般的な利用対象者を紹介します。

・病気やケガでの入院を終えても、在宅療養に不安がある高齢者

・住み慣れた地域で生涯を終えたい人

・医療サービスを必要とする重度の要介護者

3.ナーシングホームに注目が集まっている背景

3-1.超高齢社会

ナーシングホームに注目が集まっている背景の1つには、2025年問題があります。

2025年問題とは、第二次世界大戦後の第一次ベビーブーム(1947~1949年)で生まれた人口比率の高い世代の全員が後期高齢者(75歳以上)に達することで生まれる様々な問題を指します。

2025年問題には、老老介護や介護人材の問題があります。

老老介護とは、65歳以上の高齢者が同じく65歳以上の高齢者を介護している状態です。

老老介護は、夫婦間だけではなく、親子や兄弟の間でも行われています。

厚生労働省が平成29年に行った国民生活基礎調査によると、老老介護をおこなう世帯は、在宅介護のうち約5割です。

さらには、75歳を超える超老老介護をおこなう世帯は、全体の約3割を占めており、2025年に向かってこの数字は高まると予想されています。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/05.pdf

また、介護人材の問題も深刻です。

2018年に厚生労働省は、介護人材の増加が現状のままで推移した場合、2025年に介護職員が約34万人不足すると発表しました。

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000207323.html

国が、介護離職者に対する復職支援や外国人労働者の受け入れなどの対策をしていますが、2025年に向けての人材確保の目途が立っていないのが現状です。

3-2.終末期ケアへの注目

出典:終末期医療に関する調査(各年)

上記のデータからも、ターミナルケアや看取りケア、緩和ケアなど余生を充実したものにするための施設やサービスが注目を集めています。

ターミナルケアとは、難病や認知症、老衰した人たちが、余生を自分らしく満足して最期を迎えられるようにすることです。

延命治療ではなく、苦痛や不安を緩和し、精神的に豊かな生活をケアします。

また、ターミナルケアと同じような言葉に、看取りケアや緩和ケア、ホスピスケアなどがあります。

基本的には同義語ですが少しずづ概念が違うため、正しい選択ができるよう解説します。

〇看取りケアとの違い

看取りケアとは、主に医療行為を行うことなく、慣れ親しんだ施設や在宅で家族やスタッフに見送られながら最期を迎えるケアです。

たとえご本人の意識がなくなったとしても、最後まで尊厳を守り気持ちを大切に行います。

ターミナルケアとの違いは、医療的ケアを行うか否かにあります。

https://carers-navi.com/mimamori-service

〇緩和ケアとの違い

緩和ケアとは、末期のがんなど不治の病を持っている人に対して、苦痛を少なくすることを主目的としたケアです。

ターミナルケアとの違いは、ターミナルケアの要素に加え、より医療的なケア、治療も行う点にあります

〇ホスピスケアとの違い

ホスピスケアとは、病気による苦痛を取り除き、身体的、精神的、社会的に行う包括的なケアです。

ターミナルケアとの違いは、在宅でのケアはなく、ホスピスという専門施設で行われることです。

4.ナーシングホームのこれから

地域包括ケアシステムの実現へ

地域包括ケアシステムとは、高齢者ができる限り長く住み慣れた地域で生活を続けられるよう、地域一体となり支援するシステムです。

日本は超高齢化社会に直面しており、65歳以上の総人口比は2017年時点で27.7%と言われています。

今後、この数値はさらに高まる見込みで、介護や医療の整備が急務です。

この課題を解決するためには、公民が協力する必要があります。

ナーシングホームのような施設が増えると、介護サービスの幅が広がり、多様なニーズに合わせたサービスが生まれ、より良い社会へ近づきます。

https://carers-navi.com/caresystem

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?

超高齢化社会に突入した日本では、医療と介護の一体や、看取り介護ができることから注目を集めています。

ナーシングホームは、地域包括ケアシステムの実現へ欠かせないサービスの一つと言えるでしょう。

しかし、高額な費用やケアの質、プライバシーの確保が十分でないなどの問題も残っているのも事実です。

その他の老人ホームも知りたい!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ご相談はこちらから