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緩和ケアとは?いろいろなケアとの違いや受けられる場所、費用を解説

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残された余生を幸せに暮らしたい

緩和ケアっていったい何をするの?

看取りケアやターミナルケアとの違いは何?

このような想いや疑問を抱えているのではないでしょうか?

日本の死因の1位は癌で、約25%が癌で亡くなっています。

癌は他人事ではなく、あなたもかかりうる病気です。

その時のためにも、体や心の苦痛を和らげる緩和ケアについて学びましょう。

今回は、看取りケアやターミナルケアとの違いや受けられる場所、費用について解説します。

1.緩和ケアとは

WHOの定義(2002年)は以下のようになっています。

”緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に同定し、適切な評価と治療によって、苦痛の予防と緩和を行うことで、QOL(Quality of Life:生活の質) を改善するアプローチである”

つまり、緩和ケアとは、がんなど生命を脅かす病を持っている人に対して、苦痛を少なくすることを主目的としたケアです。

ただし、緩和ケアは終末期に行われるだけではなく、病気の進行度に関係なく受けられます。

また、緩和ケア病棟以外にも緩和ケア外来や在宅ケアでも提供されています。

2.いろいろなケアとの違い

緩和ケアと同じような言葉に、看取りケアやターミナルケア、ホスピスケアなどがあります。

基本的には同義語ですが少しずづ概念が違うため、正しい選択ができるよう解説します。

2-1.看取りケアとの違い

看取りケアとは、主に医療行為を行うことなく、慣れ親しんだ施設や在宅で家族やスタッフに見送られながら最期を迎えるケアです。

たとえご本人の意識がなくなったとしても、最後まで尊厳を守り気持ちを大切に行います。

https://carers-navi.com/mimamori-service

2-2.ターミナルとの違い

ターミナルケアとは、病気の回復が見込めず積極的な治療ができないと判断された時に余生を自分らしく満足して最期を迎えられるようにすることです。

緩和ケアは、病気の段階に関わらず、必要に応じてその病気の治療とともに行われるものでありますが、ターミナルケアは治療ではなく、苦痛を取り除くための医療が行われるところに違いがあります。https://carers-navi.com/end-of-life-care

2-3.ホスピスケアとの違い

ホスピスケアとは、専門施設において病気による苦痛を取り除き、身体的、精神的、社会的に行う包括的なケアです。

在宅ではなく、ホスピスという専門施設でターミナルケアが行われるということです。

3. 緩和ケアってどんなケア?

緩和ケアは、大きく「身体的ケア」「精神的ケア」の2つに分かれます。

3-1.身体的ケア

身体的ケアで主に行うことは、末期の病気では激しい痛みを伴うことが多いので、病気の痛みを抑えるための治療です。

他には、不快感を最低限にするための排泄ケアや体をきれいに保つケアなども行います。

また、日常生活での移動や着替え、入浴などでストレスを感じない環境を整える必要もあります。

3-2.精神的ケア

精神的ケアでは、患者さんに寄り添って不安を取り除いてあげることが大切です。

患者さんは、死に対する不安や恐怖、心残りなどたくさんの感情を抱えています。

そのため、できるだけ普段と変わらない環境でご家族やご友人と過ごす時間を取りましょう。

最期まで1人ではないと感じてもらうことが一番大切です。

4.緩和ケアはどこで受けられる?

緩和ケアはどこでも受けることができます。

今回は主な3つを紹介します。

4-1.施設で行う場合

ご家族の負担が少なくケアできる介護施設。

老人ホームや介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどの施設では、ターミナルケアや看取り介護を前提に受け入れています。

最後までお世話になるのであれば、医療施設との連携や職員の人柄、施設の設備など慎重に確認しましょう。

◎施設でのメリット

1.ストレスなく過ごせる

プロの介護士が面倒を見てくれるので、ご本人はストレスなく介護を受けられ、ご家族は精神的余裕をもって過ごすことができます。

2.コミュニケーションが取れる

施設では、家族以外にもスタッフや入居者とのコミュニケーションが取れるので、社会との関係や孤独感を感じることは少ないです。

3.24時間安心

容態の急変や、深夜に何かあった際も迅速に24時間対応してもらえる安心感はとても大きいです。

◎施設でのデメリット

1.面会時間が限られている

施設では基本的に面会時間が限られているため、在宅ケアに比べると家族で過ごす時間は格段に短くなってしまいます。

2.費用の負担

在宅でのケアに比べると、経済的負担は大きいです。

また、いつまで緩和ケアが続くかわからないため、先が読めず心配があります。

4-2.在宅で行う場合

ご本人には嬉しいが、家族の負担が大きくなる在宅ケア。

費用の面などによっても、やむを得ない場合も多いでしょう。

在宅での緩和ケアは、医師や看護師の訪問を受けながら、残された日々を過ごして行きます。

◎在宅でのメリット

1.家族と過ごせる

在宅での最大のメリットは家族と一緒に最期まで過ごせることです。

残された時間を住み慣れた家で過ごせるため、精神的にリラックスできます。

2.経済的に負担が少ない

施設や病院に比べると経済的負担を少なくできます。

細かい料金については5章で解説します。

◎在宅でのデメリット

1.24時間のケアが必要

褥瘡ケアや食事、入浴など日常的に誰かがそばにいなければなりません。

全てを家族で行おうとすると、場合によっては退職をしたり、近くに引っ越したりしなければなりません。

ご家族への身体、精神、経済への負担を削減するためにも、介護サービスや介護休業などの制度をうまく活用しましょう。

2.容態の急変に対応が遅れる

施設や病院のように医療施設へのアクセスがスムーズではありません。

常に医療施設へのアクセスが取れるよう、あらかじめ準備しておきましょう。

4-3.病院で行う場合

病院での緩和ケアは、がん患者やエイズ患者、末期の心不全患者が対象となります。

対象となる疾患は厚生労働省で定められています。

また、緩和ケア病棟ではない一般病棟でも、「緩和ケアチーム」に 看てもらうことができます。

◎病院でのメリット

1.医師や看護師が24時間待機している

基本的には施設と同じですが病院のため、24時間医師や看護師が待機し容態を把握しています。

そのため、急変があった場合も迅速に適切な対応を受けられます。

◎病院でのデメリット

1.経済的負担が大きい

入院費と治療費がかかるため、在宅・施設と比べると経済的な負担が大きくなります。

2.面会時間が限られている

面会時間が限られているため、家族と十分なコミニュケーションが取れず、孤独感や不安感が生まれる心配もあります。

5.緩和ケアでかかる費用を解説

5-1.介護施設の場合

介護施設で緩和ケアを受ける場合、看取り介護加算(終末期加算)が発生します。

医師が必要と判断し家族が同意した場合、死亡日から45日間を限度として加算されます。

また、看取り介護加算以外にも、医療保険で往診料や訪問診療料などが加算される場合があります。

5-2.在宅の場合

在宅ケアをする場合にかかる費用は、主に以下のようなものがあります。

・訪問診療費

・訪問看護費

・介護に必要な費用(ベッドやポータブルトイレ、車イスなどのレンタル、訪問介護など)

また、基本的な在宅介護に必要なサービスはこちらをご覧ください。

https://carers-navi.com/zaitakukaigo

在宅ケアは、使用する介護サービスや使用回数によって費用が異なるため、ケアマネージャーと相談してケアプランを作成しましょう。

5-3.入院する場合

厚生労働省の「緩和ケア病棟」として承認を受けた病棟でケアを受ける場合、治療費に関しては、入院費は治療内容にかかわらず一定額に決められています。

また、健康保険が適応されるため、負担費用は1~3割の金額になります。

その他別料金が発生する場合があるため、医師との相談はしっかりとしましょう。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?

緩和ケアは、がんなど末期の病気の治療を充実させる大切なケアです。

自宅や施設、病院など柔軟に緩和ケアを受けることができます。

ご自身の希望や家族の状況、金銭面をもとに慎重に検討しましょう。

そして、緩和ケアを受けたい場合は、勇気を出して意思を伝えてみましょう。

苦痛が緩和されれば、おだやかな時間を取り戻せます。

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