「はぁ〜、親の老後はどうすればいいの・・・・・」
「親の老後の面倒は誰が見ればいいの・・・・・」
親の年齢があがるにつれて息子、娘が心配になる親の老後のこと。
誰が面倒をみるの?親に仕送りをする必要はある?親の住まいはどうするの?と不安なこと、できれば考えたくないことばかりですよね。
しかし、親の老後を考えることから逃げてきた人たちは親が病気でいきなり倒れ、介護が必要になったときに、何もすることができませんでした。
そして、親が亡くなった後に親に対してなにもできなかったことに後悔をすることが多々あります。
また家族、親戚で親の老後について大きく揉めたというケースもよくあることです。
そのため、親の老後のことを今のうちから考えておかなくてはいけません。
そこでこの記事では、まず、親の老後に備えて子供が考えておきたい3つのチェックポイントを用意しました。
このポイントを参考に、親を含めた家族、親戚で考えてみてください。
さらに後半では親の老後に想定される3つのケースを紹介しました。
今のうちからもしもの時のために頭にいれておくことが大切です。
この記事を読むことで家族、親戚で親の老後について真剣に考えることができ、もしもの緊急事態にも慌てずに対応することができます。兄弟、親戚で揉めることもないでしょう。
親の老後をみんなが納得の行く形で支え合ってほしい。という思いでこの記事を書きました。
少しでも参考になれば幸いです。
では解説していきます。
目次
1. 親の老後に備えて子供が考えておきたい3つのチェックポイント
ではここから親の老後に備えて子供が考えておきたい3つのポイントを紹介していきます。
3つのポイントは以下のとおりです。
- 親の老後のお金はどうするか
- 親の住まいはどうするか
- 親の老後の面倒は誰が見るか
1つずつ詳しく解説していきます。
1-1. 親の老後のお金はどうするか
親の老後にかかるお金のことは、多くの人が疑問を抱えているかと思います。
お金の問題は親、兄弟と揉める可能性もあるので今のうちから話し合っておくことが大切です。
1-1-1. 親の老後は親が自分で負担するのが一般的
基本的に、親の老後は親、自分自身が負担をするというのが一般的です。
2017年の総務省の「家計調査」によると、世帯主が70歳以上、無職世帯の1ヶ月の収入は約10万7千円、支出は約15万4千円であるとわかります。月の収支はマイナスですが、その分を今までの貯金で補う形になります。
親の介護が必要になったときなども介護費用などは介護保険、親の貯金を切り崩すなど親のお金を使うことが一般的です。
1-1-2. 万が一に備えて 親の資産、お金周りのことをあらかじめ話し合っておく
親の老後は親が自分のお金を使うことが一般的であると先ほどは説明しました。
しかし、例えば親がいきなり入院することになった場合や、介護状態が必要になったときなど、保険を利用することはできるものの、親の貯金の金額によっては、自分を含めた家族が費用を負担しなければならない時もあります。
法律では子供が金銭面的に親を扶養するという義務が定められています。
そのため、親の資産や貯金額、ローン、年金額などをあらかじめ把握しておく必要があります。
親に対し、お金のことで話をしづらい、という場合も多いでしょう。実際に親とお金の話をしづらいとして以下のように話を振ったという事例があります。
- 幼馴染のお父さんが倒れて、入院費用が必要なのに、どこにどんなお金があるかわからなくて困ったらしいよといい、親に尋ねる
- 医療費が10万円を超えるような場合は、確定申告をすることで税金の交付を受けられるよと説明し、確定申告の手続きを肩代わりして通帳や保険証券などの金銭書類を確認する。
*ただし、親が「言いたくない」といいながら強引に聞き出すのは法に触れるためNGです。
親の資産を子供が把握しておくことは、万が一に備えても大切です。
兄弟がいる場合は親に万が一の事があった時に経済的な負担はどうするかを話し合うことも大切です。
チェックリスト
- 親の老後は親自身のお金を使うのが一般的
- 親の老後の万が一に備え、親の資産を早めに把握しておく
1-2. 親の老後の住まいはどうするか
親の老後の住まいも子供は考えなくてはいけません。
親の老後は足腰が悪くなったりして、自分だけで生活することが困難になる可能性があるからです。
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、高齢者だけで住む単独世帯は58.1%で、子供と同居している割合は37.6%です。
この結果からも、多くの人が親とは別の家で生活をしていることがわかります。
また平成元年(1989年)から2017年まで高齢者だけで住む、単独世帯は36.7%(平成元年→58.1%(2017年)に増加しています。それに伴い、子供と同居する割合も60%→37.6%と大幅に減少しています。
時代の流れを見てもわかるように、老後は親と違う家で住むケースが多いようです。
データだけで見れば、親と別々に住んでいる家族が多いですが、家族、特に親の状態を見て、家族間で話し合い、親と同居するか、別々に住むのかを決めるようにしましょう。
1-2-1. 親と同居する
老後の親と同居することで、親に異変があってもすぐに対応することができます。
しかし、親との同居でストレスがかかってしまう場合もあります。また結婚をしている場合は妻、夫が嫌だと言うかもしれません。
親と同居する場合は親はもちろん、妻、夫ともコミュニケーションをとることが大切です。
1-2-2. 親と別々に住む
老後の親と別々に住むことでお互いに距離を保ちつつ、自分の好きなように生活をすることができます。
しかし、親に何かあったときに、急いで対応することができなかったり、親を孤独にしてしまいます。別々に住む場合でも、親の様子をたびたび見にいけるよう、親の家から比較的近い距離に住むことをオススメします。
チェックリスト
- 親と同居するか、別々に住むかを決める
以上が親の老後の住まいをどうするかで話し合うべき議論です。
親の要望を聞き、お互いが納得できる形の選択をするようにしましょう。
>>>関連記事「遠方から親の介護を上手に行うための5つの準備と3つのポイント」
1-3. 親の老後の世話は誰がするか
最後に親の老後の世話は誰がするのかを兄弟、家族、親戚の間で話し合うようにしましょう。
一般的には親と心的距離が一番近い人が老後の親の世話を見ます。
ただ、一人に負担をかけすぎるのもよくありません。
例えば平日は親と同居している長女が親の介護を担当し、土日は隣の県に住んでいる次女が担当、長男が経済的な負担を多く担当する。といった兄弟で上手に親の世話を分担しているケースもあります。一人っ子の場合は親戚などに頼りながら無理のないように親の老後の世話を見るようにしましょう。
親の周りの人たちでお互いに協力し合いながら老後の世話をすることが大切です。
チェックリスト
- 親の世話は親と心的距離が一番近い人が担当をする
- 一人に負担をかけないよう、みんなで親の面倒をみるという体制を築く
2. 親の老後に想定される3つのケース
親の年齢が高齢になると、これから親に起こることとして主に3つのケースが想定されます。
・親が病気でいきなり倒れたケース
・親の介護が必要になったケース
・ 親が亡くなってしまうケース
今のうちに頭の中に入れておくことで、いざという時に慌てることなく対応ができます。
一つずつ詳しく解説していきます。
2-1. 親が病気でいきなり倒れたケース
「親が倒れた」という連絡は前触れもなく、いきなりやってきます。
突然ことに、心臓はドキドキして、どうしたらいいのかと頭はパニックになるでしょう。
緊急な状況であれば、すぐに救急車を呼ぶように指示するか、あなたが救急車を呼ぶようにしましょう。
救急車を呼ぶべきか迷うときは、地域によって「救急相談窓口」が設けられています。親の住んでいる地域にあらかじめ窓口が存在するか、確認しておくと安心です。(救急相談窓口 市町村名で検索をすると出てきます)
ない場合でも各都道府県の「医療情報ネット」を確認すれば、夜間や休日に開いている地域の病院などの情報を手に入れることができます。(医療情報ネット 都道府県で検索をすると出てきます)
搬送先の病院がわかった場合はなるべく早く駆けつけるようにしましょう。スケジュールを確認して、当面の予定を調整します。
どうしても駆けつけることができない場合は、家族・親戚に頼むようにしましょう。
そしてそこから入院、介護が始まる可能性があります。
できるだけ早めに家族、兄弟、親戚で親の今後について話し合い、準備しておくようにしましょう。
>>>関連記事「親が病気になったときに仕事はどうする?3つのパターンを紹介」
2-2. 親の介護が必要になったケース
親がいきなり倒れ、入院をし、退院した後に自分の世話ができなくなった時は親の介護が必要になります。
介護をするとなったらまずは家族、親戚と話し合い、誰がどんな担当をするか決めるようにしましょう。
親の介護が必要になった時は「みんなで介護をする」という体制をとることが大切です。1-3でも説明したように、誰か一人に親の介護を任せるのではなく、家族、親戚が協力をして、分担をするようにしましょう。
>>>関連記事「親の介護は誰が担当?親の介護をする前にしておきたい2つの準備」
>>>関連記事「介護の準備はこれで安心!今から備えておきたい3つの準備」
2-3. 親が亡くなってしまうケース
親が亡くなってしまうというのも、突然のことです。
悲しみにくれるなかでも、実際にその時が来た際には家族が葬儀の準備など、しっかりと対応をしなくてはいけません。
親が亡くなってしまった時の流れは具体的に以下の9つことを主にする必要があります。
①医者からすぐに死亡診断書ををもらう。
②葬儀社を決めるなど、葬儀の準備をする。
③遺体の搬送をする。
④お通夜・お葬式の打ち合わせをする。
⑤死亡届を市町村役場に届け出をする。
⑥火葬許可書の手続きの申請をする
⑦お通夜
⑧葬儀・告別式
⑨火葬
「終活」という言葉があるように、親の死後のこと、どういう最期を迎えたいのか、親と話し合っておくことが大切です。
終活とは・・・「自らの人生の終わりに向けた活動」の略語で、自分が亡くなった際の葬儀、お墓はどうしたいのか、遺言の準備や、財産相続、身の回りの生前整理などを行うことを指します。 |
3. 親とコミュニケーションを取り、親自身がどのような老後をすごしたいのかを知っておくことが大切
親の老後に家族、子供はどうすればいいのかを説明してきました。
その中でもいちばん重要なのは親自身の主張、意見を一番に考えてあげることです。
そして、そのためには日頃から親とどうしたいのか、をコミュニケーションをとっておきたいものです。
親が高齢で自由に会話できなくなる前に親とコミュニケーションを今のうちからとり、自分の親のことを理解することが大切です。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
親の老後の前にしておきたい3つのポイントを親、家族、親戚と話し、考えておくようにしましょう。
・親の老後のお金はどうするか
・親のすまいはどうするか
・親の老後の面倒は誰が見るか
そして親の意見を一番に尊重し、親の老後をみんなで支えるするようにしましょう。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。