
生活習慣が乱れていて、体の衰えを感じている。
自分の子どもには自分と同じ介護の苦労かけたくない。
生活習慣病は介護の原因になるって本当?
生活習慣病である脳卒中は、認知症や老化と並び、介護のきっかけとなる主要な原因となっています。
厚生労働省発表の「平成22年 国民生活基礎調査の概況」では、要介護者の介護が必要になった原因を調査した項目があります。
介護が必要となる原因のトップは脳卒中で全体の21.5パーセントでした。
そして、脳卒中の原因には、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が基礎疾患としてある場合が多く、生活習慣が深く関わっています。
生活習慣を見直すことは、将来の健康状態に大きく関わります。
この機会に生活習慣を見直してみましょう
目次
1.生活習慣病とは
食事や運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称です。
以前は「成人病」と呼ばれていましたが、成人であっても生活習慣の改善により予防可能で、成人でなくても発症の可能性があることから、1996年に当時の厚生省が「生活習慣病」と改称することを提唱しました。
日本人の三大死因であるがん・脳血管疾患・心疾患、更に脳血管疾患や心疾患の危険因子となる動脈硬化症・糖尿病・高血圧症・脂質異常症などはいずれも生活習慣病であるとされています。
2.生活習慣病と介護の関係
日本人が介護状態になる原因の上位に生活習慣病が大きく関係しています。
特に脳卒中は生活習慣病の一つと言われており、介護になる原因の男性では30%近く、女性でも10%以上を占めています。
脳卒中の原因には、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が基礎疾患としてある場合が多く、生活習慣が深く関わっているのです。
高血圧から脳卒中へ
高血圧の場合は、血管に強い圧力がかかり、脳内の細い動脈が破れて脳出血を起こす原因となります。
動脈硬化から脳卒中へ
動脈硬化による血管の弾力の低下などにより、動脈が血液の圧力に耐えられず脳血管疾患を起こす原因となります。
脂質異常症から脳卒中へ
食生活に気を付けないで、動物性脂肪と取りすぎると脂質異常症を発症してしまいます。
血管の壁に脂肪が溜まることで血管が詰まって脳梗塞が引き起こされます。
また、脳卒中は、生活習慣病以外にも不整脈や心臓疾患によって心臓に血栓ができ、脳に流れていくことで脳血管を詰まらせ、発症してしまう場合もあります。
さらに生活習慣病の一つである糖尿病は、アルツハイマー認知症の原因になるといわれています。
3.生活習慣病の原因
3-1.食事
生活習慣病に大きく影響しているのが食生活です。
偏った栄養バランスや不規則な時間の食事などが原因になります。
塩分を取りすぎると高血圧になり脳卒中のリスクへ、糖分を取りすぎると糖尿病になりアルツハイマー認知症のリスクへとつながります。
3-2. 喫煙と飲酒
タバコを吸っている人やアルコールの摂取が多い場合も、肺疾患や肝疾患を招くリスクが高くなります。
さらに、喫煙は、喫煙は脳を委縮(小さく)させると言われています。
喫煙者の脳は同年齢の非喫煙者よりも萎縮しています。
萎縮の進行度合いは 5~10 歳年上の非喫煙者と同等と言われています。
また、同様に飲酒でも脳を萎縮させることが、アメリカ・ウェルズリー大学の研究チームによって示されました。
昔は、「酒は百薬の長」という言葉もありましたが、現在は否定されつつあります。
脳の萎縮は、認知症につながるので気を付けましょう。
出典:https://style.nikkei.com/article/DGXDZO39490270Q2A310C1MZ4001/
3-3.運動不足
運動不足も認知症の原因です。
運動不足は、筋力の低下により基礎代謝の減少や血流の低下をもたらします。
さらには、要介護状態になる原因の10%を占める転倒の原因にもなります。
しかし、この記事を読んでいきなり激しい運動をすると、かえって心筋梗塞を引き起こす原因になってしまいます。
ご自身の体調と生活習慣に合った方法を取り入れましょう。
3-4.睡眠不足
人間は、睡眠を取ることで疲労回復を行っています。
睡眠不足が続くと身体は正常な機能を保つことができなくなり、さまざまな不調を招きます。
また、睡眠不足はストレスや食欲不振、運動不足などにつながってしまいます。
7〜8時間の睡眠をとるとることを目標に十分な睡眠を取りましょう。
3-5. ストレス
ストレスがかかっている状態では、眠れなくなったり、食欲不足または暴飲暴食など生活習慣に乱れを招きます。
結果的に免疫力の低下や他の生活習慣病の原因を促進してしまいます。
ストレスを定期に発散できる習慣を作りましょう。
4.生活習慣病の予防
4-1.食事
食事の内容を炭水化物中心から低糖質、低塩分にするとよいでしょう。
考えるのが難しい方は、すでに塩分やカロリー計算されている宅配食を検討してみてはいかがでしょうか?
http://carers-navi.com/care-food
また、様々な栄養素を含む食品をバランスよく摂りましょう。
いきなり食生活を変えることは難しいので、ゆっくりと習慣を見直して行くことをおすすめします。
4-2.運動
運動は生活習慣病以外にも、認知予防などの介護予防につながります。
自分の体調と生活習慣に合った方法を取り入れましょう。
この記事を読んでいきなり激しい運動をすると、かえって心筋梗塞を引き起こす原因になってしまいます。
以下のような簡単にできる運動や体操を日常生活に取り入れてみましょう。
・ウォーキング
・スロージョギング
・笑いヨガ
https://carers-navi.com/exercise
4-3.ストレスの解消
ストレスが溜まってると感じているけど、介護が忙しくなかなかリフレッシュできないのではないでしょうか。
気分転換といっても、何をしていいのかわからないですよね。
Twitterで見つけた介護者の気分転換の方法を紹介します。
①動物と触れ合う
②おいしいご飯を食べる
③お風呂に入る
④音楽を聴く
⑤映画をみる
⑥おしゃれをする
⑦運動をする
⑧SNSをやる
⑨ドライブに出かける
https://carers-navi.com/refresh
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本人が介護状態になる原因の上位に生活習慣病が大きく関係しています。
特に脳卒中は、生活習慣病の一つで介護になる原因の男性では30%近く、女性でも10%以上を占めています。
しかし、生活習慣を見直し、規則正しい生活を送れば、介護状態になる可能性を大きく減らすことができます。
あなたが介護状態にならないために、あなたのペースで日々の生活習慣を見直しましょう。