子育てと介護が同時にやってくるかもしれない。。。
こんな悩みを抱えているのではないでしょうか。
子育てと親の介護が同時期に起こる状態は、ダブルケアと呼ばれています。
2016年に内閣府が発表した調査によると、ダブルケアを実施している人は25万3千人にのぼることがわかりました。
出典:http://www.gender.go.jp/research/kenkyu/wcare_research.html
現在では、さらに増加していることが予想されます。
子育てと介護という初めての経験を行うことは、かなりの精神や身体、経済に負担がかかります。
この記事では、ダブルケアの負担をなるべく減らすため、予測できる問題と対策を重点に解説いたしました。
目次
1.ダブルケアとは
ダブルケアとは、子育てと親の介護が同時期に起こる状態です。
女性の社会進出などによる晩婚化により出産年齢が遅くなっていることから、社会問題化すると言われています。
また、核家族化により、親族の関係が薄れている中、介護や子育てを周りでサポートすることが難しくなっています。
2016年に内閣府が発表した調査よると、ダブルケアを実施している人は25万3千人にのぼることがわかりました。
年代別で見ると40~44歳が最も多く全体の約27.1%を占めています。
また、女性が16万8千人、男性が8万5千人と女性が男性の倍近いです。
これらのデータは、4年以上前のため、現在はさらに増加していると予想されます。
2.ダブルケアで予想される問題
2-1.仕事との両立が難しい
育児と介護は精神・身体共に負担が大きく仕事との両立が難しいです。
結果、世帯収入の減少にも繋がり生活が苦しくなってしまいます。
養育費や介護費用を考えると収入の減少は避けたいですよね。
「介護休暇制度」や 「介護休業制度」を利用することで両立の可能性が少しは広がるでしょう。
介護と仕事の両立についてはこちらの記事をご覧ください。
http://carers-navi.com/workcare
2-2.女性への負担
女性の社会進出が一般的になってきましたが、介護や育児は女性が行うことが多いです。
先ほどのデータからも女性は男性の倍近くがダブルケアを行っています。
家族全員でダブルケアに取り組まなければ、女性が問題をひとりで抱え込んでしまいます。
2-3.精神的負担
ダブルケアに関する情報がまだ少なく、悩みや直面している問題を共有することが難しく、孤立しがちになります。
また、介護と育児のために時間を取られ、一日の多くを家族と過ごすことになります。
結果、今までの人付き合いが希薄になり、育児ノイローゼや介護うつに陥ってしまいます。
相談できる相手がいないときは、地域包括ケアセンターや自治体の相談窓口にお問い合わせしてみてください。
2-4.トリプルケアの可能性も
兄弟がいる場合は、介護の負担を分散することができます。
しかし、一人っ子の場合は、介護を分散できません。
結果、ダブルケアの状態が生まれてしまいます。
さらに、最悪の場合、母・父・自分の子どもと3人のトリプルケアになることも考えられます。
3.ダブルケアの対策
3-1.早めの情報を集めておく
ダブルケアに直面する前に情報を集めましょう。
子育ては前もって準備できますが、介護は突然やってきます。
誰にでも起こりうることを理解することが大切です。
横浜市や堺市などでは、ダブルケアの相談窓口や講座が開かれています。
あなたの地域でも対策が行われているかもしれません。
しかし、ダブルケアの問題意識はあまり広まっておらず、取り組みの事例はまだ少ないです。
ダブルケアで困ったことがあれば、まずはお住まいの地域の「地域包括支援センター」に連絡しましょう。
https://carers-navi.com/center
3-2.家族との事前に話し合う
家族と事前に話し合いましょう。
親が介護状態になったときには、誰が面倒を見るのか・お金は誰がどのくらい負担するのかなど前もって話しておくだけで、いざという時にスムーズに対応できます。
兄弟がいる場合は、子育ての時期などもお互いに共有しておくとよいでしょう。
しかし、なかなか介護について家族で話す機会を作るのは難しいですよね。
お正月で家族や親戚が集まったときや親戚や友人知人で介護が始まったときが一つのタイミングになります。
以下の9個は事前に話しておくべき項目です。
1.健康状態について
2.両親の将来について
3.交友関係について
4.お墓について
5.葬儀について
6.実家の整理について
7.老後資金について
8.相続の準備について
9.遺言書を書いてもらう
https://carers-navi.com/talk
3-3.介護施設への入居
ダブルケアになりそうなときは、介護施設への入居を考えましょう
費用はかなりかかってしまいますが、ある程度介護を考えずに済み精神的にも余裕が生まれます。
また、特別養護老人ホームは、初期費用が掛からず比較的低コストで入居できます。
しかし、人気の介護施設で入居待ちとなることも多いです。
https://carers-navi.com/home-type%e3%80%80
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ダブルケアとは、子育てと親の介護が同時期に起こる状態です。
予想される問題を考えることが、事前にできるダブルケアの対策になります。
ダブルケアになると、人間関係が狭まってしまいます。
ひとりで考え込まず、ダブルケアについて相談できる相手を見つけておきましょう。
身近に見つからないときには、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談することで対策を一緒に考えてくれます。
ひとりで抱え込まず周りに相談しながらダブルケアをこなしましょう。